妻と男の物語


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官能の虜 <孝太郎篇(プロローグ)>

[2283] 官能の虜 <孝太郎篇(プロローグ)> 角笛 投稿日:2007/07/28 (土) 14:43
食事を終えてうがいをしようと洗面所に立ったら床が濡れていた。
天井から水がポタリポタリと滴り落ちている。
「フミちゃん。上の部屋で、また水漏れかなあ?」
できるだけ不機嫌な声にならないよう努力しつつ妻を呼んだ。「ほら、見にきてみ」
食器の後片付けをしていた妻は、フリルのついたエプロンを外しながら寄って来た。
薄いピンク色のタンクトップに白のデニムのタイトミニ。美しい脚線に目がくらむ。
「まあ、ほんと。困るわねえ」

芙美子と結婚して2ケ月、ようやく新しい生活にも慣れてきた。
大学の恩師宅で初めて芙美子に会ったとき、ややはにかんだ笑顔の可愛いさに
ノックアウトされてしまった。スラリとした長身だが細く引き締まった体、
知性を感じさせる細い眉、大きくパッチリと開かれた切れ長の目、愛らしい口元、
ゆるやかにウェーブのかかった肩までの髪。
ほっそりと優美な姿態の彼女は、美貌と知性を合わせ持った究極の美人だった。
まさか恩師の娘と結婚することになるとは自分でも信じられなかったが、
芙美子が24歳のときに29歳で年貢を納めることとなった。

「わたし、上の部屋の人に注意してくるわ」
と言って芙美子は玄関に向かった。私が代わりに行こうか、と申し出たが、
「孝太郎さんはお仕事で疲れているのだからゆっくりしていて」
と制す彼女の言葉に甘え、リビングでくつろがせてもらうことにした。
そして、ニュースを見ているうちに居眠ってしまった。

ふと気がつくと、芙美子が出かけてから既に2時間が経過していた。
まだ部屋には戻っていない。ある種の胸騒ぎを覚えて私は玄関へ走った。
妙齢の妻をひとりで向かわせてしまったことを後悔した。
ワンフロアー駆け上がり、成田と表札のかかった部屋の前で呼吸を整えるとブザーを押した。
「こんばんは。下の柏木ですが、夜分恐れ入ります」
しばらく待つとドアが開き、成田と名乗る大学生ぐらいの男が顔を出した。
妻の訪問を確認すると、部屋の中に案内された。

リビングには飲みかけのアイスコーヒーらしきグラスが4個と皿に盛ったクッキーが
放置されていた。
寝室らしき隣の部屋からくぐもったような声と、何か甘酸っぱい香りが漂ってきた。
「驚かないでくださいね。どうぞ中へ」
通された寝室のベッドには裸の女と男がいた。女は一人、男は二人。
一人の男はベッドに仰向けに寝ており、全裸の女が騎乗位で腰を振っていた。
自分の立ち位置は女の背中側のため顔は見えないが、ウエストから腰にかけての
ラインが絶妙の美しさで、かなりの美人と想像ざせられた。
上下前後に揺すっている結合部が艶かしく光っている。
女が声にならないうめきをあげているのは、もう一人の男が仁王立ちの状態で
女の口を攻めているからだった。両手で頭を押さえ込みながら……。
男たちも女も汗だくであった。そして、銀杏を踏みつけたときに香る匂いと同じ
精液の臭いがたちこめていた。

「桐島さん。兄ちゃん。あのおー……」
案内してくれた青年が裸の男たちに声をかけると、目を閉じていた仰向けの男が口を開いた。
「ちょっと待て、今ええとこなんや。この女、よう締まるわ。逝きそうや」
40歳前後とおぼしき短髪の男は、騎乗の女の胸を下から揉み上げているようだった。
女の腰は激しく上下に動いていた。
「省吾、後にしてくれ。桐島さんも俺もいいところだからさ」
柔らかそうなロン毛を後で束ねた20代半ばの男が息を弾ませながら青年に答えた。
どうやら寝ている男が桐島で、仁王立ちの男が成田省吾の兄のようであった。
「いいかい。お口からこぼしたらだめだよ。一滴残らずね」
こちらからは女の後頭部しか見えないが、成田兄は女の頭をしっかり抱えて
腰を動かしていた。しばらくすると「うっ」とうめき声を上げ動きを止めた。
「しっかりお掃除して、ゴックンするんだよ。はい、ゴックン」
女の喉の鳴る音が聞こえたような気がした。
「わしも2発目発射やー」
桐島は雄叫びを上げた後、恍惚の表情を浮かべた。「おおっ、締まる締まる。
チン○をギューッ、ギューッと締め付けてきよるわ。うううー。
このねーちゃんのあそこは3発目を要求しとるでエー。たまらんなあ」
と桐島はうれしい悲鳴を上げている。膣の感触を確かめているようだった。
「省吾くんよ、なんぞ用か?」
と桐島は言った。
「えっ、ええ。こちら階下の柏木さんですわ。奥さん迎えに来はったんスよ」
と省吾が答える。女の後姿が一瞬ビクッとしたようだった。
「奥さん? 誰のことや? わしは知らんで」
と桐島が怪訝そうな顔をする。省吾が答える。
「その女ですわ」

成田兄が抱え込んでいた女の頭を解放したことで、女の髪型が見てとれた。
ゆるやかにウェーブのかかった肩までの黒い髪と赤いカチューシャ。
自分でも信じられない名前を私は独り言のようにつぶやいていた。
「芙美子?」
私のつぶやきに反応してゆっくりこちらに振り返る女の目はトロンとしていた。
唇の端から白濁する液体を垂らしながら苦しそうに口を開いた。
「あなた……」
騎乗位の女は芙美子だった……。

「おお、あんたの奥さんやったんか。それはすまんかったなあ。
そやけど、美人でスタイル抜群で、おまけにあそこも名器やし、最高やでー。
あんたがうらやましいわ」
と桐島がしきりに感心している。私はいったい何が起こっているのか判断に困り
戸惑っている。どういうことだ。何故芙美子がこの男たちと……。どうして?
桐島が騎乗位の芙美子を見上げながら言った。
「奥さん、旦那さんが迎えに来はったけど、どうする? やめて帰るか?
わしはどっちでもええけど、奥さんのあそこはしっかりチン○を咥え込んで放さへんし、
またカチンカチンになってしもたわ。ほんま、ええ締まりしとるなあ」
腰を突き上げながら桐島が芙美子に話しかけている。
「桐島さん、そら殺生ッスよ。自分はまだぶち込んでませんし、
兄ちゃんも口で1発逝っただけですし。桐島さんの話聞いてたら我慢できませんスよ。
スゴイ締まりなんスよねエ?」
と省吾が泣きそうな声で訴えていた。
「省吾くんよ、考え違いしたらあかんで。わしらは、奥さんの希望に沿って
協力しているだけや。奥さんがやりたいと思ったはることを手助けしてるだけや。
奥さんが帰りたいと言わはったら帰ってもらわなあかん。
飽くまでも奥さんが自発的に帰りたいと言わはったらやけどな……」
桐島が省吾に対して意味深なものの言い方をした。
「奥さんどうする? 旦那さんと一緒に帰るか?」

私は一連のやり取りをテレビでも見ているような気持ちで眺めていた。
桐島の上で腰を上下前後にゆすっている芙美子が私の方へ振り返った。
流すように見つめる濡れた瞳が何かを語ろうとしている。
躊躇しながらゆっくりと口を開いたようだった。
「あなた、ごめんなさい……。わたし……」

私は成田兄と省吾に玄関まで送られていた。
「柏木さん、すみません。奥さんをせっかく迎えに来てくださったのに。
あのとおり奥さんはまだやる気満タンのようなのでしばらくお預かりします。
桐島と省吾と3人で、奥さんには満足してもらえるよう出来る限りのサービスをもって
頑張りますから、どうか安心してください」
と言いながら成田兄が玄関のドアを開けた。
「くれぐれも言っときますけど警察とかに駆け込んでも無駄っスよ。
奥さんの意思表示見ましたよね。余計なことしたら、夫婦で恥かくだけッスよ。
明日までほんの少しのあいだ奥さんを借りるだけですから」
省吾はそう言うと私を廊下に押し出してドアを閉めた。
(孝太郎篇 終)
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