妻と男の物語


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私の足元で…65

[Res: 2307] 私の足元で…65 わくわく 投稿日:2007/08/05 (日) 23:15
さて、続きです。




八千代は、口を明けて早紀の話に耳を傾けています。
なにかもう、SEXマシーンの様になってしまった早紀に呆れる反面、よくそこまで一途になれるものだと逆にうらやましくもあります。

早紀は、桜井の前で、放尿も経験します。
3回目のデートの時で、お風呂場で桜井が見ている前で行為を命じられます。
本人は、凄く恥かしがりましたが、桜井が
「見せてくれなきゃあ、抱いてあげない」
と、立派なペニスをちらつかせるものですから、もう桜井のペニスの虜になっていた早紀は、股を割り真っ赤になりながら放尿をします。
終わった後シャワーであそこを洗うと浴槽の縁に腰掛けさせられ、不安定なまま桜井に執拗に舐められます。
しとどに濡れた後、お決まりの様に奥深くを突かれ、恥かしい姿を人に晒したものですから、いつも以上に乱れてしまいます。

なおへの後ろめたさ、申しわけなさはありました。
が、
「なおが起たなくて、私を抱いてくれないからこうなるんだよ」
と、次第に言い訳めいたことを思うようになり、自分の行動を正当化しようとします。

桜井とのデートは、SEXだけではありませんでした。
そばを食べに行こうと秩父へ行ったり、海を見に行こうとサザンの歌を聴きながら茅ヶ崎、また海水浴で賑わう前の勝浦などにも連れて行ってもらいました。
勝浦の近くの砂浜では、長く続く砂浜に出来た風紋に、陽の光がキラキラと反射して幻想の世界を繰り広げていました。

車は当時人気のソアラですから、信号待ちの時など羨望の眼差しを受け優越感もありました。
免許を持っていなかったなお相手では、経験できない話です。

早紀を喜ばせたのは、ドライブだけではありません。
アクセサリーのプレゼントもありました。
喫茶店に連れて行かれ、イチゴジャム入りのルシアンティを口にしたのが初めてなら、その店は宝石店が経営する喫茶店で、宝石やアクセサリーを見ながらお茶を楽しむと言うことも初めての経験でした。
そして紅茶を飲み終える頃、桜井にエスコートされるまま宝石売り場に行くと、
「好きなものを選んで」
と言われ、驚いてしまいます。
戸惑う早紀に、桜井は3万円ほどの指輪やネックレスを薦めますが、早紀は遠慮して1万円のブローチを選びます。

桜井は、早紀がなおと会うことを止めません。
「早紀の心が、俺ひとりを見る気になったらいつでもお出で」
と、自信があったのでしょう。

桜井との関係は、八千代に話すまでのひとつきあまりのことですが、かなり濃密な内容と言って良いでしょう。
当然の様に、桜井に対して情も沸いて来ます。
なおのことが好きと思いながらも、早紀の気持ちはかなり桜井に傾いてしまいます。

が、そんな早紀にも、大きな不安がありました。
避妊のことです。
危険日と幾ら言っても、桜井は避妊をしてくれません。
早紀の今の状況で、もし万が一にも妊娠をしたら、全ての歯車が狂ってしまいます。
一番避けたいのは、両親を悲しませることです。
桜井と会っている時は良いのですが、別れてひとりになると、
(彼は本当に、私を必要としているのだろうか。
本当に、愛してくれているのだろうか…)
と不安に襲われます。


早紀の話を聞き終えた八千代の口から、深いため息が漏れます。
親しい友人が、年上の、それも経済力があり、体躯にも恵まれ、SEXの上手な男性に翻弄されていると言うことは分りました。
早紀の、桜井を思う気持ちも、かなり深くなっている様です。
が、八千代には、納得できないことがあります。
避妊のことです…。
(早紀を本当に大事に思っているのなら、妊娠したら責任を取ると言うような、安易なことが言えるだろうか…)
  1. 2012/09/04(火) 18:00:35|
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私の足元で…64

[Res: 2267] 私の足元で…64 わくわく 投稿日:2007/07/26 (木) 15:27
「早紀が動くんだよ」
桜井に言われます。

動けと言われても…。
何しろ早紀は、SEXを覚えて1年ちょっと。
まだまだ、うぶなのです。
これまで桜井を入れて4人の男と経験しましたが、逝くことを知ったのはこの桜井が初めてで、これまで付き合った男のSEXは、比較的大人しいと言うかヘタだったと言えるでしょう。
ですから、自分で積極的に動く必要もなかったですし、それになにより恥かしさが先に立ってしまいます。

早紀は、和式のトイレでおしっこをする姿勢で桜井と向かい合い、彼のペニスを深々と迎え入れています。
桜井も先ほどは、上半身をまっすぐに起ててましたが、今は浴槽に寄り掛かり身体を斜めにしています。
早紀は自然と前かがみになりますから、その姿勢がしっくりくるようです。
「さあ、動いてご覧」
桜井はまた悪戯を仕掛けてきて、早紀の中のペニスをピクンピクンと動かします。
「あん」
感じて声を上げ、思わずしがみついてしまう早紀です。
早紀は、ゆっくりと腰を上げます。
桜井のペニスが抜けるか抜けないか、その辺のところぎりぎりでまた腰を下ろします。
と、桜井のペニスが奥深く入り、それにあわせるように
「あん」
と、声が漏れてしまいます。
桜井のペニスは、長くて太いものですから、出たり入ったりする時、早紀の粘膜をいかんなく引き連れて行くのです。
その時の長いストロークによる摩擦感が、なんとも気持ち良くて、早紀の声も段々と大きくなって行きます。

いや~、今回のことで、一番得をしているのは早紀を乱れさせている桜井です。
早紀の柔らかで弾力のある身体がピッタリ密着、それどころか早紀の一番大切で一番恥かしいところに、自分の分身を入れてたまらない締め付けを受けているのですから…。
それに、視界はもちろん、耳にも早紀のたまらない甘い声が届くのです。
桜井は30歳のサラリーマン。
普通に働いていたら、二十歳前の早紀とこう言う関係を持つ機会など、早々ないものですが。
それが今、こうしているのですから…。

「あん、あん、あん」
早紀の声が、絶え間なく続きます。
そして、早紀の胸と桜井の分厚い胸板の間からは、ちゃっぷちゃっぷと言う音と共に、水しぶきが上がっています。
それが時折、早紀の口の中に入ってしまうようですが、そんなことを気にしている余裕などありません。

気持ち良さから脳が痺れを覚え、自然に頭が左右に動いてしまいます。
と、桜井が早紀の首筋を舐め始めます。
「あん」
首筋のくすぐったさに、早紀のあそこがきゅうううっと桜井のペニスを締め付けます。
すると桜井は、早紀の首筋を噛み上げてゆきます。
次第に強く…。
良く、オスライオンが、交尾の時メスライオンの首を噛みます。
動物の交尾のあり方です。
「あん、痛い!」
が、その痛さが背筋を通りあそこに響き、それがまた脳に遡上するかのように、早紀を痺れさせます。
「あん。
良い、良い、良い」
早紀の腰の動きが激しくなります。
桜井の噛む力も、かなりの強さです。
早紀の首筋に、噛み痕が見られます。
「逝く、逝く、逝く」
早紀は、仰け反りながら、逝ってしまいます。
ぐったりとして、桜井に身体を預けています。
桜井は、早紀を抱きかかえたまま、下からペニスを突いています。
と、いつもは早紀を2~3度は気をやらせるのに、今度ばかりは
「早紀、逝くぞ!」
と、肩をがっちりと押さえつけ、中に射精しようとしています。
「あっ、ダメ。
危険日なの!」
早紀は、痺れる頭で、だるい身体を必死で浮かせます。
「おおう、おおう」
桜井の雄叫びです。
ペニスが抜け出た瞬間、お湯の中で射精が始まります。
それは、早紀の目にも入ります。
屈曲して見えるペニスの先から、白いものがぷくっぷくっと放たれ、ゆっくりとお湯の中を漂います。
「ああ」
それを見て、早紀の子宮がきゅんと締まります。

桜井は、その漂う精液を両方の掌ですくい、浴槽から捨てます。
「流石に、精液は舐めたくないからね」
早紀には、舐めさせるくせに、何を言うのでしょう…。
  1. 2012/09/04(火) 12:00:03|
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私の足元で…63

[Res: 2267] 私の足元で…63 わくわく 投稿日:2007/07/25 (水) 19:22
みやさん、ありがとうございます。
”描写の細かさ、女性心理を見事に”なんて言って頂けると、嬉しくなります。
ただ今、パソコンも安定性に欠け、なだめなだめの投稿になると思いますが、どうかお付き合い下さい。



八千代は、早紀から一切合財を聞きだそうとします。
桜井とのSEXのことや、その時の早紀の心境、そして桜井の様子…。
そうすることにより、八千代なりに桜井の早紀への気持ちを探ろうと言う魂胆です。

早紀の若い身体目当てのお遊びなのか、それとも早紀を本気で好きになっての行動か。


早紀は、桜井にこんなこともされたと言います。

桜井は、兄と一緒に住んでいるため、ふたりの逢瀬はもっぱらホテルになりますが、何度目かの時にお風呂に一緒に入り、浴槽の中で結ばれたそうです。

大きな身体の桜井です。
桜井が浴槽に身体を沈めると、お湯の大半が流れ出してしまい
「もったいない…」
と、早紀は言ってしまいます。
そんなことは気にもせず、早紀も入れと桜井は命じます。
「中でえっちしよう」
「えっ?」
ホテルの浴槽ですから、少々大きめに出来ています。
戸惑う早紀に、桜井は浴槽の中で股を広げ、早紀が足を入れるスペースを作ります。
最初は浴槽に寄り掛かっていましたが、早紀が入っても桜井を跨げないと分ると、体育座りの様な形を取り、腰を浴槽の中ほどに移動させます。
早紀は胸とあそこを隠しながら浴槽に入りますが、桜井の刺すような視線に赤くなりながら彼の股の間に足を入れます。
「今度は、俺の脚を跨いで」
「恥かしい…」
「さあ」
桜井の脚を跨げば、早紀のあそこは、丸見えになります。
「綺麗だよ」
手が伸びて来ます。
「いやん」
あそこに指を入れられ、2~3度出し入れをされます。
「あっ、あっ」
「濡れてるよ」
「あん、いやっ」
と、両手で腰をつかまれたかと思うと、桜井の顔が近づいてきます。
「あっ、ダメダメ」
言う間もなく、指で茂みを掻き分けられ、複雑なあそこをパックリと開かれたかと思うと、桜井の舌が伸びて来て舐め始めます。
「美味しい…。
早紀の、美味しいよ」
興奮状態の上に、湯船に浸かっていますから、ふたりとものぼせています。
特に早紀は、自分のあられもない格好を恥かしがり、全身が真っ赤になっています。
「腰を下ろして」
言われるまま、ゆっくりと腰を下ろします。
「早紀が入れるんだよ」
右手を桜井の肩に回し、左手で上を向いた桜井のペニスを握り、目で確認しながら位置を合わせます。
桜井の手は、早紀の腰を支えています。
「そう、そのままゆっくり」
と、にゅるっと桜井のペニスが、早紀の中に入って来ます。
「あう」
静かに腰をおろしますが、桜井の逞しいペニスが、圧倒的な存在感であそこを開きながら深く入って来ます。
「良いよ。
気持ち良い…。
早紀は?」
「気持ち良い…」
最後まで腰を下ろしました。
早紀は桜井の首に両手を回していますから、ふたりの体はあそこを軸にぴったりとくっついています。
どちらからともなく顔を近づけ、口付けをします。
夢中で舌を絡ませますが、自然と動く身体は止められません。
身体をくねらせるたび、深く入ったペニスは早紀の子宮をじんわりと圧迫して来ます。
(良い…)
  1. 2012/09/04(火) 06:00:50|
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私の足元で…62

[2267] 私の足元で…62 わくわく 投稿日:2007/07/23 (月) 21:22
なおが、昨晩のことを気付いたのでは…。
その心配はありますが、まさか早紀からは聞けません。
ただ急に、なおのペニスが起たなくなったのですから、早紀と桜井のSEXの場面を見てショックのあまり、一時的なインポテンツに陥ったとは十分に考えられることです。

なおに気付かれたか気付かれていないかはともかく、早紀ひとりで桜井と会って決着を付けなければなりません。
なぜなら、なおが一番好きだからです。

翌朝、早紀はなおに嘘まで付いてアパートを出ます。
その顔は、鬼気迫るものがありました。
一方桜井は、早紀を初めて頂点に導いた男であり、早紀の中に初めて精子を注ぎこむ名誉を与えられ有頂天もいいところ、彼女は必ず待ち合わせ場所に来ると確信しています。
ところが目の前に現れた早紀と言えば、青ざめた顔をしてうつむいています。
優しく声を掛けますが、一昨日乱れに乱れて桜井の背中にしがみつき、肩を噛んで声を抑えた人物とは思えない沈みようです。

早紀は当初、桜井のペースに持ち込まれる前に、交際の申し込みを断り早々に帰ろうと考えていましたが、一度ならずとも二度も身体をあわせ、今までにない快感に導いてくれた男性ですから、無碍にすることも出来ないでいます。
話をしている内に、いつの間にか桜井のペースに引きずり込まれ、昨晩のえっちでなおが起たなかったことなどを話してしまいます。

昨晩は、なおのいつもより丁寧な愛撫を受けてペニスの挿入を望んだ早紀ですが、それが叶わなかったものですから身体にはまだ疼きが残っています。
桜井の逞しい身体を見ていると、逞しいペニスで疼きを納めて欲しいと言うような感情も沸きあがり、早紀の心は自分自身の身体の欲求と葛藤します。

ふたりのえっちをなおに気付かれてしまったどうしよう…、と言う早紀に対し大丈夫と言う桜井です。
いいえきっと気付いてます!と大きな声を出し、桜井に指摘され我に返ります。
そして、こんなところで話す内容ではない、場所を変えようと言われ、どこに行くのか分っていながら桜井の後についていきます。
最初は後を歩いていました。
どうしてこうなるの?
と、何度も何度も自分に問いかけながら。
でもその内、桜井に横に並ばれ、肩を引き寄せられ腕をかけられてからと言うもの、鼓動の早鳴りを止めることができませんでした。

ああ、これから抱かれるんだわ…。

歌舞伎町では、朝でも肩を組んで歩くカップルなどたくさんいて、特に違和感はありません。
誰もふたりに、奇異の視線を浴びせることもないのです。
桜井にぐっと引き寄せられ、足がもつれた時には、あそこがかなり濡れている事を自覚しました。
歩くのさえ、気だるくなって来ています。
でも、早紀の中の良心が、(いけない。付いていっちゃいけない)と精一杯囁きますが、早紀の身体が桜井との何かを期待しています。

桜井とのSEXを知るまでは、早紀は受身だったと言えるでしょう。
SEXで早紀自身も気持ちは良いけれど、なおに喜んでもらいたい。
なおが喜んでくれるなら…。
そんな気持ちが支配していました。
が、桜井とのSEXを知った今は、自分自身もその快感に浸りたい。
無意識の内に、そんな風に変わって来ているのです。
  1. 2012/09/04(火) 00:00:45|
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私の足元で…61

[Res: 2157] 私の足元で…61 わくわく 投稿日:2007/07/21 (土) 20:58

私も一時期、女性不信に陥ったことがあります。
今考えれば、桜井との関係を許したのですから、あることで別れることなく付き合っていたらどうなったんだろうと思います。
八千代とは、今も5年に一度くらいの割合で連絡を取っています。
その八千代から、早紀の動静も伝わって来ます。
みな幸せに、それぞれの道を歩んでいます。
まあ、現状が最上の幸せかどうかは、誰も言い切れませんが(笑)
では、続きです。




「これまで、ダメだったことはないの?」
八千代の問いに、こくりと頷く早紀です。


なおが覆いかぶさってきた時、早紀にはひとつの不安がありました。

早紀の身体は、桜井によって生まれ変わってしまったのです。
逝く喜びを覚えてしまったのですから。

なおは、そのことを知りません。
それが身体を合わせることで、なおに変化を気付かれてしまうのではないか?
SEXの最中、なにかこれまでと違う面が出てしまうのではないか…。

早紀の心配をよそに、広げた脚の間になおが割り込んで来ます。
その時早紀は、なおに身体を覆われます。
思わずドキドキして胸が切なくなりますが、その程度は桜井とは比べ物にならないのです。
桜井の場合、その逞しい身体は、早紀にある感覚を運びます。
そうです。
早紀は、桜井に支配されたような感覚を覚えるのです。

なおのペニスが、あてがわれたようです。
いよいよ、と目を閉じて待つと
「あれっ?」
なおが声を上げました。
素っ頓狂と言う表現がありますが、ちょうどそんな声でした。
早紀は、ビクッとします。

やはり、何かがおかしいのでしょうか。
「どうしたの?」
恐る恐る声を掛けます。
「ん?
ごめん、しぼんじゃった」
「えっ」
「入れようとしたらしぼんじゃった」
その言葉に、一応の安心をします。
いえ、このことが後々まで尾を引き、間接的に早紀となおが別れる原因になるのですが…。
(私の身体におかしなところが見つかったわけではなかった…)
「良いよ、なお。
きっと疲れているんだよ。
後にしよう…」
慰めますが、なおには通じません。
それもそうです。
なおにとって、初めての経験ですから。
早紀も、いつもより丁寧ななおの愛撫に感じていて、入れて愛して欲しいと言う気持ちはありました。
でも、我慢が出来ないわけではありません。
いえ、逆に入れられない方が良いような気もします。
やはり、自分自身の変化を知るのが怖いのです。
なおでも、逝くのだろうか…。
桜井の身体でないと、ダメなのだろうか…。

が、納得出来ないのはなおの方です。
そこで早紀は、日頃なおが求めない、フェラチオも試します。
最初は早紀がなおのペニスを咥えているだけでしたが、早紀のあそこを舐めたいと言われ跨り69の形を取ります。
なおの舌や唇であそこを刺激され、なお更入れて欲しくなり、起たせようと必死に頭を上下しますが、なおのペニスは形を整えることはありません。
「お腹空いているからかなあ…」
なおは、何を言い出すのでしょう。
「さっき、ご飯食べたじゃない」
子どものようで、おもしろくてふきだしそうになります。
「だってあれは、遅くても昼ご飯だよ。
そうだ。
あの店行って飲もうよ。
四郎さんの店」
前述の様に、駅の近くに、今は亡くなった俳優大阪四郎さんに似た男性が経営する小料理屋があります(知人に聞いたら、もう随分前にたたんだと言うことですが)。
鯵の南蛮漬けが美味しくて、早紀もお気に入りの店です。

「うん、良いよ」
自称、早紀ファンのおやじさんは、早紀となおのふたりを温かく迎えてくれます。
そして、鯵の南蛮漬けが気に入り、いつもオーダーする早紀に、南蛮漬けをサービスしてくれます。
繁盛していると言っても、大きな店ではありません。
鯵の南蛮漬けのひとつでも、サービスは痛いはずですが。
店は早紀を中心に盛り上がります。
(なんて温かい人たちなんだろう…)
それに、なおの笑顔が眩しく見えます。
(ごめんね、なお。
許して…。
明日きちんと、桜井さんに言うから。
やっぱり、なおが好きだって。
なおといると、落ち着くの)

  1. 2012/09/03(月) 18:00:55|
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私の足元で…60

[Res: 2157] 私の足元で…60 わくわく 投稿日:2007/07/20 (金) 23:04

もしかしてなおは、早紀と桜井、ふたりのえっちを見ていたのでは…。
そんな考えが、八千代を支配しだします。

早紀の話によると、早紀が桜井の愛撫を受けている時に、吐き気や小便のためになおは数回起きていると言うのです。
それも、ふたりが結ばれていない時に目を覚ましたと言うのです。
やはり…。
それは不安から、確信に変わろうとしています。

疑問は、なおが最初に目を覚ました時、なぜふたりを止めなかったかと言うことです。
その時はまだ、ふたりは結ばれていなかったと言うのですから。
止める気があれば、止めることができたはずです。

止める勇気が、なかったのだろうか…。
それならなおは、とんでもない意気地なしです。
彼女の貞操の危機を、救えなかったのですから。
八千代は、少々落胆します。

いや待って…。
それなら、こうしてひと月も何事もないかしら?
なおは、本当に気が付いていなかったのかも知れない…。
八千代に、人の前で彼とえっちをする考えなどありませんから、当時のなおの気持ちは分る由もありません。

そうだよな。
なおって、そんな意気地のない男じゃないよ。
と、八千代は、自分自身に言い聞かせます。
が、早紀の口から、思わぬことを聞いてしまいます。

次の朝、まだ寝ているなおをひとり残し、目が覚めた早紀と桜井は、ふたりでコンビニに朝食を買いに出掛けます。
その時に早紀は、桜井に正式に交際を申し込まれます。
少々強引なのが気に掛かりますが、ユーモアのセンスもあるし、ファッションセンスだって悪くない、それにお金にも困っていないし、会社での地位もある。
人間的に大きな人と言う印象があり、嫌いなタイプではなかったので申し込みは悪い気はしませんでした。
が、やはりなおに悪いことをしてしまった、と言う気持ちに苛まれていたのです。
でも、朝の誰もいない公園の木陰に引き寄せられキスをされた時は、断れませんでした。
思いっきり舌を吸われると眩暈が襲い、またあそこがじゅんと濡れるのが分りました。

買い物より散歩がしたいと、桜井に手を曳かれ歩きました。
でも早紀は、なおが目を覚ましふたりがいないことが分ると不安になるからと、早く戻ろうとします。
それに、桜井と歩いている場所は、なおと時々歩いている場所です。
そんな場所を桜井と歩いて穢したくない…。
早紀には、そんな気持ちがありました。
身体は、穢れたと言うのにです。

いえ、身体は桜井の逞しい身体を求めています。
今もこうして、何かの折に腕と腕が触れ合う時、早紀の身体はきゅんと痺れます。
もしこのまま抱き寄せられたら、拒む自信がない…。
桜井の匂いを感じる時、早紀はそんな不安に襲われます。

でも、なおの部屋に帰り、なおの顔を見れば、切なくなってしまうのでしょう。
涙を流してしまうかも知れません。

でもなおは、そんな早紀の心を知ってか知らずしてか、大きな口を開け涎を垂らして寝ています。
思わずたまらなくなり、なおを揺り起こし
「なお、トマトジュースだよ」
二日酔いの朝には、なおが必ず飲むジュースです。
昨晩のことを感じ取られないよう、必死に平静を装いながら冷えた缶を渡します。
(ごめん、なお。
昨日は、どうかしてた…)
もう辛くて辛くて、桜井に早く帰って欲しくなります。
近くにいると、過ちを気取られはすまいかと、不安になるのです。
でもなおは、そろそろ帰ると言う桜井を引きとめ、料理をご馳走しろと言うのです。
断ることなど出来ません。

桜井は、嬉しそうな勝ち誇った様な顔をしています。
早紀の得意なハンバーグを食べ、赤ワインも飲み、酔った心地で桜井が何かしてこないか不安で仕方がありません。

流石に桜井も、なおが起きている時まで悪戯をしようとは思わないのでしょう、何事もなく帰すことが出来ました。
そして家に戻り、銭湯に行き、当然の様になおの求めを受けます。
それは苦痛でもなんでもなく、嬉しいことです。
なにかいつもより、なおの愛撫が丁寧で、今までになく感じてしまう早紀です。
が、その中で、時々桜井のことがフラッシュバックの様に思い出され、やるせない気持ちになります。
なおに抱かれながら、他の男の身体を思い出している…。
(ごめん、なお。
なお、ごめん…)

いよいよと言う時、なおのペニスが縮んでしまいます。
これまでは、そんなことがなかったのです…。
(どうして?)


それを聞いた八千代は、声を荒げます。
「えっ?
今までは、そんなことがなかったのに?」

  1. 2012/09/03(月) 12:00:35|
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私の足元で…59

[Res: 2157] 私の足元で…59 わくわく 投稿日:2007/07/18 (水) 21:04

早紀から桜井との関係を聞いて、最初はかなり憤りを感じていた八千代ですが、早紀の生き生きとした表情を見ていると、彼女の道徳観念も揺らいでしまいます。
(SEXがつなぐ関係…。
あるんだなあ)
それも、早紀のSEX描写を聞いて、思わずジュンと下着を濡らしてしまう八千代です。

早紀が最近、美しさを増したのもこれで分りました。
新しい恋が、始まったからです。
桜井との充実したSEXが、理由だったのです。
逝く事を覚え、大人の仲間入りをした早紀が、ちょっとうらやましくなりました。


それはさて置き、八千代は困りました。
早紀には、幸せになって欲しい。
それには、桜井となお、どちらと付き合うのが良いのか…。
八千代にすればなおの方が良いに決まっていますが、早紀の様子を見てそう言い切る自信がなくなりました。

でも、八千代には二股は許せない行為です。
3人が傷つく前に、早く結論を出さなければ…。


とは言え、先ほど聞いた早紀の話には、正直興奮しました。
恋人が寝ている横で他の男性に抱かれ、初めて逝ってしまった事。
まだまだ聞き出したい…。

「ねえ、避妊はどうしたの?
コンドームしたんでしょ?」
「…。
そのまま…」
「えっ!?
初めてのえっちで?
それも、彼氏じゃないのに?」
「安全日だったし、断れなくて…」
「ちょっと、早紀…」
ドクターと看護師の話を、良く耳にします。
妻帯者のドクターと不倫の末、妊娠して捨てられ…。
前に早紀が付き合っていたドクターは、良いほうです。
きちんと避妊をしていたのですから。
ドクターにも色々います。

「それに、病気の心配もあるじゃない…」
「そうだよね。
でも、妊娠したら責任とってくれるって言っていたし」
「そう言う問題じゃないでしょう。
よく知らない人の子が出来て、上手く行くと思うの?
早紀のお父さんお母さん、泣くよ。
絶対反対されるよ」
「ごめん…」
「私に謝られたって…」
説教しながらも、人のSEXに興味がありますから
「で、それから?」
早紀は、八千代に怒られるのでは?と戸惑いながらも話を続けます。
その晩は、2度えっちをしたこと。
1度目は、桜井は終わる事無く身体を離したこと。
「出さなくて良いんですか?って聞いたら、君のために我慢するって…」
それで別の日に改めて会う約束をしたけれど、このまま終わったんじゃ本当に来てくれるか分らないから証しを見せて欲しいと言われたこと。
そしてまた入れられ、凄く気持ち良くなって、中に出すと言われた時断れなくなって、直接浴びてしまったこと。
「えっ、中に?
膣外射精じゃなくって?
バカ…。
で、あんた、生理来たの?」
「うん」
「こなかったら、どうするつもりだったの…」
「…」

そして八千代は、先ほどから気になって仕方がなかったことを口にします。
「ふたりがしている時、すぐ近くになおがいたんだよね?」
「うん。
なおの足元でしてたの」
「その間、なおは一度も目を覚まさなかった?」
「吐くために起きたよ。
2回くらい」
「えっ、それって…」
言いかけてやめてしまいました。
八千代は、考えます。
(もしかしたら、なおは途中から目を覚ましていたのかも知れない。
だとしたら、どうしてふたりを止めなかったのか…)

  1. 2012/09/03(月) 06:00:16|
  2. 私の足元で…
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私の足元で…58

[2157] 私の足元で…58 わくわく 投稿日:2007/07/15 (日) 01:24
ビーンさん、ありがとうございます。
先日、NHKでミスタービーンが放映されていました。
スミマセン、関係ないですよねm(__)m

ただ今、台風の雨風の音を聞きながら、投稿しています。
この調子だと、日曜も月曜も投稿できるかも知れません。
うだうだ書くと嫌われちゃうかなあと思いつつ、もう少し続きます。
どうか、お付き合い下さい。



普段は、同級生や下級生から姉御と呼ばれている八千代ですが、この時だけは気後れしたようです。
「長く続くってどの位?」
「1時間くらい…」
「えっつ、1時間も!」
あんな大きいものを1時間も出し入れされるかと思ったら、思わずため息が漏れてしまいました。
(早紀じゃなくても、私でも逝っちゃうかも…)

そして自然に浮かんだ疑問を、ぶつけます。
「大丈夫だった?」
「?」
「あそこ、痛くなかった?」
「大丈夫だったよ」
と、あの時のことを思い出したのでしょうか、顔を赤らめる早紀です。

早紀の体験談に目を白黒させている八千代ですが、そうこうしている内に、八千代の両親が帰宅します。
「あれ、早紀ちゃん。
いらっしゃい」
「お邪魔してます」
「ねえ、早紀泊まってくね」
「叔母さんは大丈夫なの?」
「さっき、私が電話したから」
後から入ってきた父親が
「おっ、早紀ちゃん。
いらっしゃい。
あれ?
もう、飲んでるの?
ご機嫌だね。
叔父さんにも、一杯頂戴よ」
「つまみも作らないで飲んでるの?」
「うん、面倒だし」
「それじゃあ、身体に悪いぞ。
何か食べながら飲まないと」
「うん、チーズとサラミ食べてるから」
「おう、なんだこの、モッチャレラチーズ、ちょっと頂戴」
「良いけどさ。
おやじ。
これは、モッツアレラチーズって言うの。
いい加減覚えてよね。
ねえ、おかあさん。
部屋で飲んで良いかな?」
「あれ、もう引っ込むの?」
「うん、大事な話してるから」
「ふたりとも、酔う前にシャワーでも浴びたら?」
「そうだね。
早紀、そうしよう。
早紀から入りな」
「うん。
八千代…」
「なに?」
「電話借りて良い?」
「ああ、良いよ」
「おっ、彼氏に電話するのかな?」
父親が、口を挟みます。
「ば…」
八千代は、バカと言い掛け、余計なことを言うなと首を振ります。
と、
「お前、親に向ってバカとはなんだよ。
誰のお陰で学校行けると思ってるんだよ」
どこの親子も似たようなものです。
そんなふたりを見ながら、早紀は廊下にある電話機に向います。
早紀の姿が見えなくなると
「色々あってさ。
変なこと言わないでよ」
「色々って?
これか?」
と、親指を立てます。
「たく…」

早々長電話が出来るわけはありません。
早紀は、浮かぬ顔で居間に戻って来ます。
「ありがとうございました」
両親は笑っていますが
「どう、大丈夫だった?」
「うん。
でも、今頃断るなんてって怒られちゃった」
「それはさ、急に断って悪いとは思うけれどさ。
早紀の人生が掛かっているんだもの」
と、大仰に言う八千代です。
「はい、バスタオル。
パジャマは、これ着て。
下着は…。
どうする?」
「大丈夫。
持ってるから」
流石お洒落な乙女、替えの下着を準備していると言いたいところですが、実は桜井とのデートのために買った真新しい下着なのです。
その新しい下着だって、結局は脱がされてしまうのですが、やはり彼の前では綺麗な下着を身に着けていたいと思うのは、乙女心です。

早紀が上がり、八千代が出てくるまでは、彼女の両親と色々話をします。

早紀は、つくづく思います。
素敵な両親だなあ…、と。
いえ、早紀は自分の両親を誇りに思っていますが、やはり田舎者ゆえ考え方が固いのです。
八千代の両親の様に、飲酒を許してくれるはずがありません。
ましてや、異性と付き合うことなどは…。
いえ、娘を手元から放したものですから、それなりに覚悟は決めてはいるのですが、うちの娘に限ってと言うのが本当のところです。
両親は、早紀を処女だと思っています。
が、その早紀は、逝くことを覚え、そして遂には綺麗な膣の中に、大量の精液を注ぎ込まれてしまったのです。
そして、ふたりの男の間で、ゆらりゆらりと気持ちが揺れ動いているのです。
このことを両親が知ったら、どうなるのでしょう…。

  1. 2012/09/03(月) 00:00:12|
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私の足元で…57

[Res: 2092] 私の足元で…57 わくわく 投稿日:2007/07/12 (木) 20:58

飲むと言っても、早紀も八千代もそれほど酒が強いわけではないのです。
場の雰囲気が好きなだけで、それほど飲むことはありません。
ところがその日の早紀は、八千代に打ち明けた安堵感からか、少々ピッチが上がってしまい、いつもより饒舌になってしまいました。

「ねえ、八千代…。
私が何を言っても、軽蔑しない?」
「何よ。
軽蔑なんてするわけないから、言ってご覧」
「本当?」
「うん。
さあ」
「あのね。
私、桜井さんとのえっちで、初めて逝ったの」

それを聞いた八千代は、心臓が破裂しそうでした。
早紀とは、恋愛に付いて話はしますが、それは感情的なことであって、肉体的なことはどちらからともなく避けて来ました。
もちろん、彼とのデートの時に、SEXすると言うことは暗黙裡の了解です。
だから早紀が私のアパートに泊まる時に、名前を貸してくれるわけです。

一人っ子の八千代は早紀に対し、無二の親友でありながら妹へ対する感情の様なものも持っています。
それが今、その可愛い妹の口から、触れてはいけないことを聞かされてしまったのです。
「前の彼やなおの時は、気持ちは良いけれど、逝くって言うことを知らなかったの」
八千代は、早紀の前の彼のことは知っています。
八千代も早紀と同じ看護学生、先生と付き合っていることは、早紀から聞いていました。
そしてその先生に彼女がいると言うことを知って、間に入り決着をつけてくれたのが八千代なのです。

「直ぐそばになおがいるって言う緊張感とか背徳心とか、そう言うものからそうなったんじゃないの?」
「あのね…。
違うと思うの」
「…」
「桜井さん、えっちが上手いの。
それに、大きいし、長持ちするの。
だから…」
「えっつ」
早紀の赤裸々な告白に、八千代の心臓は高鳴りが増して行きます。
「なおのは…。
長さが平均らしいの」

ここでわが愚息の、プロフィールを掲載します。
長さは前述の様に、13cmです。
太さは、茎が直径4,5cm、祈祷(←これタイプミスで、入賞できますかね)部は5,5cmくらいあり、長さがあれば大成しただろうに、と、その道の女性に言われたことがあります。とほほ。

「桜井さんのはね、奥までぐうっと入ってきて、子宮を圧迫してくるの」
「ちょ、ちょっと待ってよ、早紀」
八千代は、グラスに残っていたビールを一気に飲み干します。

ちょっとあんた!
人が真剣に相談に乗っているのに…、と、早紀が逝ったと言う事実にやっかみ半分、制したい気持ちもありますが、そこは好奇心旺盛な年頃
「桜井さんのは、どの位あるの?」
と聞いてしまいます。
「長さは、20cm近いかなあ。
太さは、なおと同じくらい」
「えっつ、えっつ」

以前、家族でテレビのリモコンの大きさが話題になり、計測したところ長さが20cmで幅が4cmありました。
それを記憶に留めていた八千代は、テーブルの上のリモコンをまじまじと見ます。
(これと同じものがあそこに入って来るの…。
だめ、私には無理)
ひとりもぞもぞしていると
「どうしたの、八千代」
「ううん、なんでもない」
生唾を、飲み込みます。
もうそれからと言うもの、リモコンが気になって気になって仕方がありません。
(こんな大きなものを、早紀は入れたの?
それで逝ったの?)
なんか早紀が、手の届かないところに行ってしまったようです。
そう自分ひとりだけが取り残されて…。

「ねえ八千代、変だよ。
やはり、軽蔑した?」
「ううん。
世の中には、凄いのがあるもんだなあって、感心してたの」

  1. 2012/09/02(日) 18:00:20|
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私の足元で…56

[Res: 2092] 私の足元で…56 わくわく 投稿日:2007/07/10 (火) 12:31

ふたりは、八千代の家に着きます。
八千代の両親は一緒に働いていて、まだ帰って来ていません。
「ビールでも飲もっか?」
「えっ?」
「いいじゃん。
今日は、家に泊まりナヨ。
叔母さんには、私が電話入れるからサ」
「…」
「どうしたの?
まさか、明日デート?」
「うん」
「誰と?」
「…」
「桜井さんと?」
「うん」
「ねえ、早紀…。
早紀のことだから、私がデートするなとは言えないヨ。
でもさ、考えてミ?
早紀は今、なおに対して酷いことをしているんだよ。
デートするにしても、きちんとしてからにしたら?」
「うん…」
「断れない?」
「…」
煮え切らない早紀です。

実を言うと、八千代はそれほど恋愛経験が多くはありません。
落ち着いているように見えますが、それは経験が豊富だから、と言うわけではないのです。
男性経験も前の彼一人ですし、SEXで逝くなどトンでもない話で、挿入で気持ちが良いと感じたこともありません。
精神的な満足感は、ありますが…。
そんな感じで身体はまだ未開発で、八千代自身未知の部分が多いのです。
でも、先輩達の恋愛への不安や不満、逆に良いところを聞くに付け色々な知識を身につけたと言って良いのです。
早い話、耳年増です。
心理学にも興味があり本を読んでいますから、彼女の分析は時として的を得ることもあります。

彼女は考えます。
(どうして早紀は、なおがいるのに桜井に走ってしまったのだろう。
確かになおは酒の飲み方を知らず、少々の粗相はするけれど、それとて早紀に暴力を振るったわけではない。
電車の中で人を睨んだことなど、決定的な問題には思えないけれど…。
それなのに桜井と関係して、一度で止められないのだから、何かがあるのだろう…)

こう言う場合は、今の早紀の行動を頭ごなしに反対しても、反発からなお更悪い方向に走ってしまう恐れがあります。
早紀は今、高熱を出したような状態にあり、きっと熱が冷めたら自分のしていることの浅はかさに気付くはずです。
それには、桜井のことを一方的に悪く批判するのを避けなければなりません。
「良いよ…。
早紀が明日、桜井さんに会いたいって言うなら。
無理には引き止めない。
どうする?
帰る?」
「分った…。
話、聞いてくれる?
桜井さんには、後で電話するから。
いつもごめんね…」

話は、決まりました。
八千代は冷蔵庫のビールを取り出し、グラスを用意します。
運ぶ間瓶が揺れたせいでしょう、注いだビールがグラスから勢い良く溢れ出ます。
八千代は、おっとっととおやじのような仕草でグラスに口をもって行き泡を舐めます。
それを見て笑う早紀です。
早紀の緊張感を和らげるための、八千代の演出です。


まずは、体格から聞いてみました。
「180cmあるの…」
確かに高い方ですが、驚くほどではありません。
「大学の頃、ラクビーやってたの」
ああ、逞しいんだ。
と言うことは、スタミナもあるのかな…。

酔って気が緩んだのか、早紀はあの夜のことを思い出しながら話し始めます。

3人で新宿で飲み、終電車がなくなった桜井を私のアパートに泊めたこと。
まだ飲み足らないと、駅前のコンビニで酒を買って部屋で飲みなおしたこと。
そして私ひとりがつぶれて、先に寝てしまったこと。
私が寝た後は、桜井とふたりで学校のことや会社のことを話したり、私の仕事ぶりなどをおもしろおかしく聞かせてもらったこと。
最初は、そんななんでもないやり取りだったけれど、綺麗だとか可愛い、私の彼女じゃなければ付き合いたいと言われ、嬉しかったこと。
そしてキスしたいと言われ、始めは考えたけれど、嫌いな人じゃないからそれくらいなら良いかなあと許してしまったこと。
座ってキスするものとばかり思っていたら、私が急に目を覚ましそんなところを見られたら大変だからと、横にされ覆いかぶるようにしてキスされたこと。
そのキスが、私よりずっと上手で、早紀も感じて来て自分の意思で舌を絡めてしまったこと。
近くには私が寝ていて、私に悪いことをしている、目を覚ましたらどうしようと言うドキドキ感があり、それが逆に凄く感じてしまったこと。
私への背徳心より、桜井のキスの上手さが優り夢中で舌を合わせている時に、桜井の手が胸に伸びて来たこと。
それは触るとか揉むと言うことではなく、あてがうだけだったので許してしまったこと。

などなど、途中私が目を覚まし、酔いながらもしっかり見ていた様子と同じことを話します。

  1. 2012/09/02(日) 12:00:50|
  2. 私の足元で…
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