妻と男の物語


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桜の咲く時(9)

[739] 桜の咲く時(9) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/17(Wed) 19:21
 何とか誰とも会わずに済んだものの、聖美が運ばれて着いた先は調理場だった。
もう今日の客は皆食事を終えてしまったのか、板前は誰もいなく、がらんとしていた。
調理場の時計は7時過ぎを指している。まだ聖美が『煌亭』に来てから2時間程度しか経っていなかった。

黒田「大将! 大将! いるかい? 黒田だ!」
板長「ああ、分かっている。おい、海田! 山川! 手伝え!」

 調理場の奥からいかつい顔をした大男が出てきた。この男が恐らくここの板長なのだろう。
その大男に呼ばれて、二人の若い板前が出てきた。

板長「さあ、その女をそのテーブルの上に寝かせるんだ。仰向けでいいんだな? 黒田さん」
黒田「ええ、頼みますよ板長。今日は大事な接待でしてね。私の首がかかっているんです」
板長「とかなんとか言って……実際は違うんだろ? 本当にあんたも好き者だな。……まあいい、久しぶりに傑作を作ってやるよ」

 怯える聖美に構わず、黒田、鷹司、海田、山川の4人で聖美をテーブルの上に仰向けに寝かせた。そして、聖美の体を紐のようなものでテーブルに固定すると、聖美の体はほとんど動かせなくなってしまった。
 まさにまな板の上に乗った鯉のような気分である。聖美の体は小刻みに震え、鳥肌が立っていた。
その様子を板長は見逃さなかった。

板長「なあ、黒田さん、この女素人ですかい?」
黒田「ああ、いや、その……なんだ……。色つけておくからさ……、なんとか頼みますわ」
板長「まったく……まあ俺もやる分には異議はないんだが、素人じゃやりにくいな。目隠しさせてもらいますぜ」

 板長に言われるままに、聖美は目隠しをされた。これで目線を合わせずに済むが、一体何をされるのかという恐怖感は余計募った。そんな聖美を尻目に、黒田と鷹司は板長と少し世間話をして帰っていったようである。鷹司との会話から、板長が酒井という名前だということも分かったが、聖美にとってはどうでもいいことでもあった。
 その後、聖美の体は熱めの手拭いのようなもので念入りに拭かれ、今度は氷のような冷たい何かで体を拭かれた。氷水で冷やしたものなのだろうか。その冷たさは我慢し難いものだったが、固定されているために抵抗できない。
 また目隠しされているために依然として何をされているのか分からないというのも聖美の恐怖感を倍増させた。

 やがて聖美の体の上には紙のようなものが敷かれ、その上に何かを乗せられていった。だが何かはやはり分からないままだった。
 腹の上、脚の上、腕の上と同様に作業は進んでいった……。先ほどは耐えがたかった寒気も徐々に収まってくる。どさくさに紛れて時々胸を揉まれてしまったが、胸の上での作業が終わった時、聖美の目隠しが取られた。
 聖美の目にまず映ったのは電灯の眩しい光と、三人のニヤついた男の顔だった……。
そして、目線を徐々に自分の体へと移すと……なんと聖美の体には鯛やら平目やら刺身が盛られていた。
これが俗に言う「女体盛り」というものなのだろう。

板長「どうだ? 俺も久しぶりに造ったんだが結構いい出来だろ? でもな、まだ終わっちゃいないんだ」
聖美「………………」
板長「全部目隠しでやろうかと思ったんだけど、あんたにも完成の瞬間を見せてやりたくなってね」

 板長は意地悪そうに笑うと、聖美の乳首の上にわさびを乗せ、さらにあそこには、薄くしたイカの開きを1杯分乗せた。
しばらくの間は何も起きなかったものの、何やら痒みが襲ってきた。

聖美「痒い! 痒い! 一体何をしたの? それ取って! 早く! せめて手をほどいて!」
板長「ダメだ。まあせいぜい後でたっぷりおねだりして取ってもらうんだな。それにしてもいい眺めだねーこんないい『皿』初めて見たよ。またぜひ頼むよお嬢ちゃん。……よし、海田、山川、運ぶぞ」

 どうやら乗せられたテーブルにはキャスターがついていたようだ。聖美は猿轡をされると女体盛りという屈辱的な恰好のまま、「飛龍の間」に運ばれていった。
やがて、扉を開かれ、聖美は11人の男たちと初対面した時と同じように、いやらしい歓迎を受けた。
男ばかりで白けていたであろう雰囲気が、一気に艶かしいものに変わった。

 盛られている部分には大葉のようなものが丁寧に敷かれ、腕と脚には寿司が器用に盛られ、腹と胸にはこれもまた見事な刺身が色鮮やかに盛り合されていた。乳首にはわさびが盛られ、まさに完璧とも言うべき女体盛りであったが、何故かあそこにはイカの開きが一枚まるごと乗せられている。
 そのギャップがまたいっそうあそこに目線を集中させ、イカは薄く処理されているために、透けて見えそうである。もう既に全て見られてしまったというのに、聖美は全身が熱くなるような恥ずかしさを覚えた。そして一層イカを乗せられたあの部分が痒くて仕方がなかった。

 やがて、聖美の猿轡が外され、北大路が箸をつけようとした時だった。

??「申し訳ございません、遅くなりました」

 誰かが入ってきたみたいだ。恐らく遅れてくるといった杉田という校医だろう。声からしてまだ若いみたいだ。

綾小路「あれ? 君、どうしたんだ? 杉田先生はどうしたんだね?」
??「それが先生は『幼い娘にしか興味はない。朝のあの感触を忘れないように今日はもう帰る』と仰って、私に代役を申し付けられたのです」
細川「杉田先生は筋金入りの少女愛好者だからな。まあ、人のことはあまり言えんが先生にはかなわんな。それにしても君は運がいいな、氷室君」
聖美「!!!!(氷室!?)」
氷室「ええ、今日は最高ですよ。一介のヒラ教師がこのような宴に参加できるのですからね」
京極「しかし君も杉田先生と同じ嗜好の持ち主ではなかったかい?」
氷室「ええ、最初聞いた時は私もあまり興味がなかったのでお断りしようと思いましたが……今日は特別な理由がありましたね……」 

 そしてゆっくりと聖美に近づき、聖美の顔を覗き込んだ時、氷室はニヤリと笑った。その顔は他の誰の笑顔よりも冷たく恐ろしいものだった。

氷室「ねえ、そうでしょう? 星野聖美さん」
聖美「………………(最悪……まさかこんなことが起きるなんて……)」
綾小路「どうしたんだね氷室君」
氷室「ふっ……実は私、こちらの姫様と少々面識がありましてね……」
鷹司「何だって!? 詳しく聞かせてくれ、氷室君」
氷室「私は構いませんが……こちらの姫様の口から聞いた方が乙ではないかと思いますね」
鷹司「それもそうだな……そちらの方がいっそうこの場に相応しいかもしれないな。そう思いませんか、星野さん」
星野「………………」
氷室「どうやら嫌われているみたいですね。まあ、昔から嫌われていることは分かっていましたが。姫が話そうとしないなら仕方がないですね。私から言いましょう」

(つづく)


  1. 2012/07/02(月) 00:00:24|
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桜の咲く時(8)

[729] 桜の咲く時(8) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/13(Sat) 23:15
 「飛龍の間」には枕が三つと大きな布団が敷いてあった……。普通ならばそう思うところである。
だが現実はもっと驚くべきものが用意されていた。聖美は「飛龍の間」の扉が左右に開かれた瞬間、我が目を疑い、一気に青ざめた。

黒田「エントリーナンバー3番! 星野聖美嬢のご入場です!」

「飛龍の間」に「用意」されていたのは9人の男であった。

 9人の男はいずれも『雲之上学園』の重鎮である。
理事長の北大路を筆頭に、副理事長の綾小路、事務局長の近衛、教務主任の橘、中等部学年主任の一条・京極・斯波、進路指導の細川、生活指導の赤松である。
9人の男たちは黒田と鷹司に文句を言いながらも、聖美の登場に、口笛と拍手喝采といやらしい言葉で出迎えた。

聖美「あ、あ、あ……あの……これはどういうことでしょうか?」
黒田「えっ? どういうことも何も、これからでしょう、本番は。貴方、それを覚悟してここに来たんじゃないですか?」
聖美「でも……私、こんなにいると思っていなかったから……」
黒田「さっきも言いましたけど、貴方で3人目なんですよ。他に今まで2人の母親がここで『試験』を受けました。裏口のね。嫌ならいいんですよ、やめても」
聖美「いいえ……やります。……やらせて下さい……」
黒田「裏で入るには色々な人の協力が必要でね。あと1人、校医の先生ももうすぐ来られますから楽しみにしていて下さい」
鷹司「12人の男のおちんちんを一人占めですよ。やりましたね、星野さん! 嬉しいでしょう?」
北大路「おい、いつまでそのままでいるつもりだ。さっさと聖美ちゃんを降ろすんだ」

 北大路に指示されて、黒田と鷹司は聖美を下に降ろした。浴衣を着込んだ男11人の中に1人だけ全裸でしかもパイパンの女……。
鷹司は聖美の胸を一回だけ揉んだ後、用意されていた自席に戻った。
聖美が呆気にとられて突っ立ってると、未だ席に着こうとしない黒田に背中を思い切り押された。

黒田「ほーら、理事長にご挨拶して下さいよ、星野さん」

 黒田の押しが強かったのと、聖美が無防備であったために、聖美は大きく前のめりに体勢を崩した。
目の前には北大路が座っていた。北大路は倒れてきた聖美を受け止めて体を抱きしめると、そのまま聖美の胸に吸い付いた。片手で体を押え、もう片方の手で胸を鷲づかみにし、舌を転がしながら吸い付いていた。強烈な不意打ちに思わず悩ましげな声が出る。

聖美「きゃっ! あっ、あっ……いやぁん!」
細川「おうおう、やっぱり母娘だね、喘ぎ声までそっくりだ」
近衛「そうですね、まあ娘の方がもっと高い声を出していましたけど」
聖美「えっ!?」
赤松「本当だな。奥さん、さやかちゃんもそんな声で喘いだんですよ、私におっぱいもまれた時にね。『あぁん! やめて! あぁ! 気持ちいい!』ってね」
聖美「ええっ!? そんな! 何を……」
斯波「赤松さんは胸囲担当だったからな。羨ましいですよ。僕なんか視力担当だったからなぁ」
一条「いやー、でも本当にいい体していましたよ、あの娘。胸にしゃぶりつきたくなるのを我慢するのに大変だったな」
京極「一条君なんか一番得したんじゃないか? 君、ぎょう虫検査をいいことに、アナルに指突っ込んでかき回していただろ。
あの娘、あれからずっとトイレ我慢しているような顔していたぞ」
一条「あの娘、胸もいいけど尻もいいんですよ。ヒクヒクと生き物みたいに開いたり閉じたり蠢いて……男を誘っていましたよ。でも一番得したのは僕じゃなくて、杉田先生でしょうけどね」
細川「でも三人ともいいよな。上手くいけば来年はさやかちゃんの担任だぞ。場合によっちゃ、毎日でも……」

 次から次へと聞かされる娘さやかの痴態。それは北大路に胸を吸われて感じるのよりも、もっと屈辱を感じることだった。北大路に胸を吸われ、11人もの男に囲まれているこの状況を忘れたかのように、聖美は怒りのあまり声を荒げた。

聖美「酷い! 約束だったじゃないですか! さやかには手を出さないって! やっぱり嘘をついたんですね!」
黒田「何を仰るんです? きちんと我々は約束を守っていますとも。だからさやかさんは未だに処女ですよ。まあ、もしかしたらどこかのマセガキにでもやられているかもしれませんけど」
鷹司「そうそう、多少の事には目を瞑っていただきたいですね。我々も生殺し状態になりながらもあそこには手を出さなかったですから」
北大路「まあ、さやかちゃんが母乳出るようになるまでワシが面倒みてやるから、期待するんだな」
聖美「どういう意味ですか!? さやかに何かするつもりなんですね!」
黒田「先程も言いましたけどね星野さん、嫌ならやめてもらって結構なんですよ。今までの2組の母娘は随分頑張りましたよ。裏口とはいえ、全員に開かれているわけじゃないんです。貴方たち母娘の代わりならいくらでもいるんですよ」
聖美「そ、そんな……」
北大路「それはともかく、聖美ちゃんはもう母乳でるんじゃないの?」

 そう言うと北大路は聖美の胸を再び強く吸い始めた。それを見て、我慢ならなくなった他の男たちが群がってくる。ある者は胸を揉み、ある者は尻を撫で、ある者は無理やりキスをしたり、顔を舐めた。
汗臭い中年男どもの臭いが一気に聖美を包み込み、その美しい顔は涎でベトベトになってしまった。
気分は最悪だったが、こんな時でも体は反応してしまうようだ。徐々に体が火照ってくるのが分かった。

赤松「うーん……娘の方がもっと柔らかかったような気がするな。あの娘、小学生の割には巨乳だったからな。まあ奥さんは奥さんでなかなかいい感触ですよ。弾力があって、乳首もコリコリして、これはこれでなかなか楽しめる」
綾小路「小さいながらもなかなかいい尻ですなぁ。お尻の穴がヒクヒク言って男を欲しがっていますよ奥さん。結構淫乱ですねぇ、旦那さんといつもやっているんでしょ、ここでも」
北大路「(胸に吸い付きながら)うーむ、聖美ちゅわんのおっぱい美味しいよぉー。母乳出ないけど、聖美ちゅわんの味がするー」
近衛「ちょっとちょっと、私にも少しはやらせて下さいよ」
一条「僕ももう我慢の限界です。早く口にでも入れさせて下さい! 余っているでしょ、穴が!」
細川「ほらほら奥さん、さっさと手を出して、ほらきちんと握って! シコシコ上下に動かして!」
斯波「細川さんずるいですよ! まだ誰も出していないのに!」
鷹司「困りますね抜け駆けは。後で御大から順番に楽しまれるという予定なんですから」
細川「いいじゃないかよ、少しくらい。理事長! 理事長も宜しいですよね?」

 1人の牝の肉体を11人の牡で奪い合う。牡同士はお互いの立場を忘れて、激突を繰り返し、今にも大戦が勃発しそうだった。そんな緊張を打ち破ったのが北大路の鶴の一声だった。

北大路「まあまあ、そう焦るな皆。夜は長いんだ。これから仲良くたっぷり楽しもうじゃないか。ほらほら、細川君も皆もお互いそう睨み合うなよ。まずは余興でも楽しむとしよう」
細川「……理事長がそう仰られるなら仕方ないですね……」
綾小路「それで理事長、何をされるつもりですか?」
北大路「そうだな……聖美ちゃん、まず踊ってよ、そこで。もちろんHにね。電気も一回消してそこにあるやつにして。聖美ちゃんが踊っている間にでも考えるから。ねー黒田君」
黒田「はい……かしこまりました……何でもお申し付け下さい」

 北大路の指示通り、部屋の蛍光灯が一度消され、用意されていた灯篭のようなものに切り替えた。薄ぼんやりとピンク色の光が灯り、灯篭の回転に合わせて様々な色の水玉模様が彩りを添えた。実に淫らな雰囲気である。
 聖美は男たちに促されてゆっくりと立ちあがり、やがてゆっくりと踊りだした。このような事は当然のことながら今まで一度もしたことがなく、どう踊っていいものか聖美は悩んだ。ぎこちない感じで腰をくねらせ、胸を前のめりにしたり、揉んでみせたり、尻を振ったりした。

 男たちは聖美にいやらしい言葉を浴びせ、自分の目の前に来て踊って見せろとか、あそこを開いて見せろとか、尻を左右に開けとか指示していたが、徐々に飽きてしまったようで盛り上がりが欠けてきた。状況を打開しなければと焦っていた黒田を呼び寄せ、北大路が何やら耳打ちをする。
 黒田はそれを聞いてニヤリと聖美を一瞥し、口元を歪めながら笑うと、部屋の外に出て行った。そしてすぐさま戻り、北大路にまた耳打ちをした。北大路も黒田の報告を聞いて、満面の笑みを浮かべた。

北大路「よーし、聖美ちゃん、もう踊りはいい。皆もちょっと小腹が空いたんじゃないかと思う。腹が減っては戦はできぬと言うからな。ここらでちょっと軽く何か食おうや」
黒田「それはいいですね! 私もちょうど小腹が空いてきたところです」
北大路「じゃあ、聖美ちゃんに持ってきてもらうとしよう。でも1人じゃ大変だから、あと2人誰か手伝ってやってくれ」
近衛「では私が……」
細川「いや俺が行く」
北大路「まあ待て待て。皆一回立て! ……うーん……ここは鷹司君と黒田君に頼むとしよう。2人は身長も似ているようだしな」
鷹司「はい! 喜んで!」
黒田「ではお任せ下さい……鷹司さん、またアレで行きましょう」

 黒田がそう言うと、鷹司も何かを察したらしくすぐさま了承し、また聖美の両脇に並んだ。そして、聖美に「不死鳥の間」から「飛龍の間」に移動してきた時の恰好で運ぶことを告げると、半ば強引に聖美を持ち上げた。

黒田「では行って参ります」
赤松「くそ……またあいつらかよ」
聖美「ちょっと待って! 服を! 服を着せて下さい! 誰かに見られちゃう!」
鷹司「いいじゃないですか見られても。もうこんなにたくさんの男に見せているんですし」
聖美「やめて! 放して! お願い、服を着せて!」
黒田「騒ぐと人が来るかもしれませんよ。それに隠すほどの体じゃないでしょう」
聖美「そんな………ひどい…………」
鷹司「どうやら大人しくなったようですね。見られたくなかったら騒がないことですね星野さん。それでは行ってきます」

 聖美は再び黒田と鷹司に持ち上げられて部屋を出た。幸い廊下には誰もいないようで、足音も聞こえない。これからどこに連れていかれ、何をされてしまうのか……聖美は新たな恐怖に震えていた。
(つづく)


  1. 2012/07/01(日) 18:00:57|
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桜の咲く時(7)

[720] 桜の咲く時(7) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/08(Mon) 20:01
 二人にお酌をし始めてからというものの、二人は徐々に聖美の体に近づいてきて、既に聖美の体にぴったりとくっついている。鷹司は右腕を聖美の肩に回し、黒田は左腕を聖美の腰に回していた。酒臭い中年男二人の臭いといやらしい目線は決して気分の良いものではないが、聖美はじっと我慢していた。
 いつ二人が襲ってきてもおかしくないというのに、何もないまま、既に10分程度経っていた。

 しかし、聖美がふと気を緩めた瞬間に……遂に始まった。鷹司が肩に回していた右腕をゆっくりと下へ移動させ、浴衣の襟元の隙間から、手を入れて聖美の左胸を触ってきたのである。

聖美「きゃっ!」
黒田「うん? どうしました? 星野さん」
聖美「い、いえ……」
黒田「あー、鷹司先生といい事していたんですねー。鷹司先生が羨ましいですよー。私が左側に座っていたら私も触れたのに。右側からじゃ無理ですよー」
鷹司「いやー、星野さん、なかなかいいおっぱいしていますねー。大きさは手の平サイズだが、触り心地が実にいい」
聖美「あの……鷹司先生、そんなこと……恥ずかしいので言わないで下さい……」
黒田「あーもう! 私も少しはいい思いしたいですよ。鷹司先生、今度おごりますから交替して下さいよ」
鷹司「駄目だ駄目だ。だいたい君は目上である私を差し置いて上座に座ったんだぞ。本来ならば無礼千万、大目玉ものだ。いやー、それにしても星野さんのおっぱいは素晴らしい。プニプニした弾力感に、この乳首が硬くコリコリと立ってきていること。実に揉みごたえがある」

 鷹司は胸を揉む力を徐々に強めていった。聖美は声をあげてしまいそうになりながらも、ここで変な声をあげてはまずいと悟り、必死に我慢した。
 しかし体は我慢がきかず、乳首はどんどん硬く大きくなっていった。鷹司はニヤニヤと下卑た笑いを浮かべながら聖美の顔を覗き込む。黒田は少しふてくされながらも腰に回していた腕を下げていき、聖美の尻を軽く撫ででいた。

聖美「………(はぁ…はぁ…なんとか我慢しないと…でも嫌なはずなのに気持ちいい…)」
鷹司「おや? 星野さんどうされました? 先程から何も喋らないみたいですけど。顔も赤いですね? もしかしてお風呂にでものぼせましたか?」
聖美「い、いえ……大丈夫です」
黒田「いや、でも本当に真っ赤な顔していますよ。……(パンと手を叩き)そうか! この部屋ちょっと暑いんですよ。星野さん、ちょっと涼みましょう」
聖美「い、いえ、何ともないですって! えっ、ちょっと……黒田先生!」

 この時を待っていたとばかりに黒田は聖美の浴衣の肩に手をかけ、一気に肩の部分を下げて、はだけさせた。鷹司に執拗にもまれている左胸だけではなく、右胸までもが露になった。

鷹司「おいおい、誰が許可したんだ? もう少し楽しんでからにしようと思ったのに」
黒田「いいじゃないですか、もう私も限界なんですよ。それにしてもきれいなおっぱいですねー。写真で見るのとはやっぱり違いますわ」
鷹司「そうだな、実に形がいい。ほら黒田君、見てみろよ。私の手の動きにあわせて形が変わっているぞ」
黒田「乳首も乳輪も綺麗な桜色ですね。乳輪の大きさも大きすぎず小さすぎずちょうどいい感じですよ」
鷹司「星野さん、星野さんも何か話して下さいよー。つまらないですよ」
星野「(息遣いが荒い)いえ……その……あの……ありがとう……ございます……誉めていただいて……」
黒田「あーはっはっはっは!! ありがとうございますですって! 星野さん、Mの才能があるんじゃないですか? もしかしてご主人に仕込まれています?」
星野「いいえ、違います! そんなんじゃありません!」
鷹司「ムキになっちゃって! でも星野さんMの気がないとこんなことしていないでしょう? ほら、私が貴方の願望を満たしてあげますよ!」

 鷹司は聖美にもたれかかるようにして両胸を鷲づかみにし、その後まるで搾乳をするかのように、両方の乳首の根元辺りを強くつまんだ。そして、乳首をやや強く引っ張っては指を離し、また乳首を指でつまんでは引っ張るというのを繰り返した。あまりの刺激に聖美も思わず溜息混じりの喘ぎ声を出してしまった。

鷹司「ほら、いいんじゃないですか? いいんでしょう? 気持ちいいんでしょう? もっとかわいい声を聞かせてくださいよ!」
黒田「さっきから鷹司先生ばかりずるいですよ! もう我慢の限界だ! 私だって思い切り楽しんでやる!」

 黒田は突然、聖美の右脇から首を出し、鷹司の指を払いのけるかのように聖美の右の乳首に吸い付いた。
黒田の吸い付きは想像以上に強く、そのうえ舌で乳首を転がしたり、歯で軽く噛まれたりもした。
それを見て鷹司も負けじと揉むのをやめ、黒田と同じ要領で左の乳首に吸い付き、弄んだ。
 二人の中年男の首を両脇に抱えながら乳首を吸われている。端から見たら奇妙な光景である。
やがて聖美は二人の攻めに耐え切れなくなり、体勢を後ろに崩してしまった。

 二人の男は競うかのように聖美の浴衣を剥ぎ取り、褌までをも取り去った。遂に聖美は全裸になってしまい、秘部の毛も二人の鼻息でふわりと動いている。
 その時、黒田が部屋の隅にあった小箱の中から剃刀と剃毛クリームを取り出した。聖美は慌てて体をよじり、抜け出そうとするが、鷹司が背後からがっちりと腕をねじあげているため、ほとんど抵抗できない。

鷹司「ほら、早くやってくれよ。……君がもう少し不器用だったら私がやっていたものを……」
黒田「ようやく私が得する番ですねぇ。さあさあ鷹司先生、がっちり押えておいて下さいよ」

 鷹司は腕をいっそうがっちりとねじあげ、両脚を聖美の脚の間に入れて、外側に開いた。
聖美の秘部がいっそう露になり、黒田はよだれでも垂らさんばかりのにやついた顔で、聖美の秘部にクリームを塗った。塗布用のハケの毛がくすぐったいが、身をよじることさえできない。

黒田「さあ、星野さん、さやかさんと一緒の姿になってもらいますよ」
鷹司「星野さん中学生のような初々しさがありますからね。きっと似合いますよ、パイパン」
聖美「やめて! お願い! 変態みたいなことしないで! やるなら普通にして!」
黒田「この程度で変態だなんていわないで下さいよ。さあ、動くと大事なところが血だらけになりますからね。じっとしていて下さいよ」

 いつもこのような事をしているのだろうか、黒田は非常に慣れた手つきで実に綺麗に剃毛していき、あっという間に秘部を曝け出させた。さらに聖美をうつ伏せのような恰好にさせると、しばらく尻を左右に開いてニヤニヤしていたが、やがて同じようにして尻の無駄毛を剃りあげた。
 黒田が熱い手拭いでクリームを拭き取り、消毒処理をしたら、そこには中学生というより小学生と見間違うかのような聖美が「出来上がっていた」

黒田「さて、鷹司先生、そろそろ時間もおしていることですし……いきますか?」
鷹司「ああ、そうだな。これからが本番だ、準備に少々時間をかけすぎてしまったようだ」
黒田「じゃあ、いきましょう。星野さん、我々の肩に腕を回して、しっかり掴まっていて下さいよ」
鷹司「パイパンにはこの恰好がお似合いだな」

 聖美は二人に再び左右から挟みこまれるような体勢になり、指示どおり、二人の肩に腕を回した。
二人は聖美の膝の裏をそれぞれ片腕で支えると、聖美の全身を持ち上げた。
部屋の片隅にあった鏡にその姿が映しだされる。聖美の胸もあそこも丸見えで実にいやらしい体勢だった。

 二人は聖美をそのままの体勢で運ぶと、隣の部屋「飛龍の間」の襖に手をかけた。
遂に「本番」の時が始まろうとしていた……。(続投検討中)


  1. 2012/07/01(日) 06:00:26|
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桜の咲く時(6)

[718] 桜の咲く時(6) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/07(Sun) 17:23
黒田「あっ、星野さん、いらっしゃいましたね……鷹司先生、こちらが星野聖美さんです。星野さん、こちらが『雲之上学園』中等部入試担当の鷹司秀樹先生です」
聖美「初めてお目にかかります。星野さやかの母、星野聖美でございます。鷹司先生、この度はまことにありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します」
鷹司「初めまして鷹司です。お話は黒田君から聞きましたよ。堅苦しい挨拶はこのくらいにして、早速本題に……」
黒田「先生……、先生……」
鷹司「あ、いや、そうだったな。星野さん、我々もご覧の通り、浴衣姿でくつろがせていただいています。貴方もその恰好では窮屈ですし……何よりここは割烹料亭です。浴衣の方が風情があるというものですよ」
黒田「そうそう、鷹司先生の仰る通りです。星野さん、お風呂にでも入って、浴衣に着替えて来て下さい。浴衣は女将に用意させますから」
聖美「しかし……」
鷹司「我々のことなら気にしないで下さい。実は黒田君とも久しぶりに会ったんです。貴方が来るまで一杯やらせていただきますから」
黒田「そうそう、貴方朝から緊張の連続じゃないですか。お風呂にでも入ってリラックスして来て下さいよ」
聖美「そうですか……ではお言葉に甘えさせていただきます……」

 聖美は黒田たちに促されるままに入浴することになった。うさん臭い話ではあるが聖美には拒絶する権利などないに等しかった。
下手に拒絶して二人のへそを曲げてしまったらまたややこしいことになりかねない。
それに風呂に入って浴衣に着替えるくらいでは特に拒絶する理由も見あたらなかった。

 聖美は仲居に案内され風呂に入った。本当に料亭というよりは旅館のようなものである。檜風呂の香りが聖美の緊張をほぐした。

 風呂からあがると、そこには浴衣が用意されていた。しかし脱いだ服がないし、下着さえもなかった。いや、下着もあるにはあるのだが、白いふんどしが一つあるだけである。
聖美は慌てて仲居を呼び、それにつられるようにして女将もやってきた。
聖美は女将たちに尋ねたが「黒田様のお申し付けですので」「黒田様からお帰りになるまで衣装を預からせていただくように言われております」と言うだけであった。
 そしてもうすぐお得意の男性客がやってきて、この風呂を利用するかもしれないとのことであった。
いつまでもここで全裸のまま粘るわけにはいかなかった。
聖美は仕方なく女将からふんどしの使い方を習い、浴衣を着て「不死鳥の間」へと戻った。

 「不死鳥の間」では二人がニヤニヤした顔で待っていた。それほど飲んだ気配はない。

黒田「おおー、星野さん、綺麗ですねー、浴衣もよく似合っていますよ」
鷹司「本当に似合っていますね。失礼にあたるかもしれませんけど、中学生と見間違うほど初々しくていい感じですよ」
聖美「そ、そうですか……ありがとうございます……」
黒田「さあ、さあ、そちらにおかけ下さい。お腹もすいたことでしょう。料理でも食べながらお話しましょうか。あ、お金の心配は要りませんよ。経費で落としますから」

 聖美は黒田・鷹司と対面する形で座った。さすが高級料亭というだけあって、料理は見た目も味も見事なものであった。黒田と鷹司は聖美をジロジロと嘗め回すような目で見ながら世間話をしていたが、やがて件の「手段」についての話を切り出した。

鷹司「我々の協議の結果、さやかさんは『美術推薦』で入学するのが適当だろうということになりました。作品については本校の美術教師の狩野に用意させますので全くご心配いりません。そして我々が指定するコンクールにさやかさんの名前で出品して下さい。審査員は理事長の息のかかった者ばかりですので結果も既に決まったようなものです。さやかさんはコンクールで最優秀賞をとって箔をつけ、さらに受験当日にも別に用意した作品を提出して下さい。これで誰もが納得するでしょう。但し……」
聖美「但し……私が狩野先生のお相手をすればいいんですね」
鷹司「いいえ。貴方からのお礼は不要です。その代わり、さやかさんには入学後に美術部に入ってもらいます。他の部活と掛け持ちしても結構ですが、後でボロが出て不審に思われないように、基本的には美術部での活動に力を注いでもらいますから」
聖美「はい、よく言い聞かせておきます」
鷹司「あと、他の生徒と一緒のペースでは困りますので、個人指導も受けてもらいますよ」
聖美「えっ……あの……個人指導といいますと……」
鷹司「心配要りませんよ。狩野は少し頑固なところがありましてね。この話を持ちかけた時も一度は拒絶されたのですが、さやかさんの写真を見せたら二つ返事で了承しましたよ。但し、彼も以前からいいモデルを欲しがっていましてね。さやかさんの写真を見て、理想にぴったりだと……」
聖美「そ、そんな……」
鷹司「まあ、嫌なら別にいいんですけどね。但し、他に適当な方法がない以上、『裏』の件はなかったことになります。それに星野さんが個人指導の場に立ち会うことも構いませんし、星野さんのお宅でするというのも構いません」
聖美「………分かりました……その件についても言い聞かせますので……」
黒田「よし、話がまとまったみたいですね! さあ、さあ飲みましょう!」
鷹司「そうですね、今夜は星野さん母娘の合格確定の祝杯をあげるとしましょうか」
黒田「星野さんにもじゃんじゃん飲んでもらいますからね」
聖美「いいえ、私はそんなに強くないので一口だけ……」
黒田「それは残念だ……あ、そうだ、だったら星野さんにお酌してもらいましょうよ。こんな美人に注いでもらったお酒は格別だと思いますよ」
鷹司「それはいいな! 星野さん、どうぞこちらにいらして下さい。この真中の席にでも……」
黒田「もちろんいいですよね? 駄目とは言いませんよね、星野さん」
聖美「はい……」

 聖美は二人の真中の席、つまり黒田の左、鷹司の右に座った。二人は余裕があるにも関わらず聖美にぴったり寄り添うかのように近づいてきた。聖美は「始まり」を確信した……。
(つづく)(次回からいよいよお楽しみシーンですが、もう一度反響をみて考えます…)

  1. 2012/07/01(日) 00:00:47|
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桜の咲く時(5)

[717] 桜の咲く時(5) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/07(Sun) 17:20
 いつもように昼食をとったものの、聖美は不安な気持ちに押し潰されそうになり、ろくに食べた気がしなかった。
一つは黒田を激怒させてしまったことだ。黒田の気分次第で合否が左右されてしまう。いくらさやかが心配になったとはいえ、結果としてさやかを苦しめることになってしまわないか。
もう一つは、件のさやかの様子がやはりおかしいことだ。第一会議室で何かあったのは間違いなさそうだが、さやかはいくら尋ねられても答えようとはしない。
 そしてちょうど昼食をとり終え、後片付けが終った時、聖美の携帯電話が鳴った。黒田からだった。

聖美「先生、先程は大変失礼致しました。本当に申し訳ございませんでした」
黒田「過ぎた事です……。それよりも星野さん、おめでとうございます。さやかさん、面接も身体検査も順調に済んだようで、想像以上に早く『裏口』の作戦が立ったようです」
聖美「えっ! じゃあ、さやかは合格したんですか? もうこれで大丈夫なんですか?」
黒田「決まったも同然ですけど完全にという訳ではありません。『表』から入る方々に怪しまれないように、さやかさんの合格に正当性を持たせないといけないのです。
先程も言いましたけど、そのための作戦を『雲之上学園』の入試担当教師が説明するそうです。
急ですみませんが17時迄に割烹料理の『煌亭』にいらして下さい。今度は貴方だけで結構ですよ。
後で貴方からさやかさんに教えてあげて下さい。私も向こうでお待ちしておりますので」
聖美「先生、ありがとうございました……本当にありがとうございました……必ず伺わせていただきます。
それで『煌亭』の住所についてですが………」

 冷静に考えると不審な点がある。だがさやかの合格確実の知らせで舞い上がってしまった聖美は冷静さを失っていた。
作戦を伝えるにしても、聖美からさやかに伝えるのは効率が悪く不確実でもある。それなら黒田からさやかに伝えた方が効率的で確実だ。
それにわざわざ『煌亭』に呼ばなくても、入試担当教師と電話で話せばそれで済む内容でもあった。

聖美「さやか! さやか、おめでとう! さやかは合格確実だって! もう大丈夫なんだって!」
さやか「………ふーん………そうなんだ………」
聖美「さやか……嬉しくないの? さやか、あんなに頑張っていたじゃない。遊ぶのも寝るのも我慢して。その努力が報われたのよ」
さやか「まあ……嬉しいけど……」
聖美「………さやか、やっぱり会議室で何かあったんでしょ? あんたおかしいもの。話してみなさい」
さやか「うるさいなぁ! 何もなかったって何回も言っているでしょう! いい加減にしてよ! もうその質問はしないで!」
聖美「何なのその態度は!………まあいいわ……お母さん、これからちょっと出かけてくるから。遅くなると思うから、一人でご飯食べて、戸締りして寝ていてね。それにお父さんから電話来たら、『幼なじみの送別会に行った』って言っておいてちょうだい」
さやか「待ってお母さん!」
聖美「何?」
さやか「何でお父さんにまで嘘つかないといけないの? お母さん、これから……黒田先生に会いに行くんじゃないの?」
聖美「……いいから、あんたは言われたことだけしていればいいの」
さやか「お母さん! お母さんこそおかしいんじゃないの? この前だって……」
聖美「うるさい! あんたは余計なことに口出ししないで私に従っていればいいの! とにかくもう行くから、絶対言うんじゃないよ、お父さんに!」

 聖美は逃げるようにして家を出て、タクシーに乗り込んだ。さやかは確実に気がつき始めている。
だが、ここで自分が行かないわけにはいかなかった。今度こそ本当に黒田と入試担当教師の二人に犯されようとも、ここで逃げたら全てが水の泡になる。
さやかが何か屈辱的なことをされたことが確実なだけに、さやかの努力を無駄にするようなことはできなかった。

 タクシーを30分ほど走らせると、『煌亭』に到着した。『煌亭』は星野家のような小金持ちでさえも敷居が高い高級料亭として名を知られているところである。
その壮大な建物は料亭というよりは旅館と言った方が相応しいのではないかと思うほどである。
聖美は仲居に案内されて「不死鳥の間」に通された。そこでは黒田と、もう一人中年の男が待っていた。

  1. 2012/06/30(土) 18:00:54|
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桜の咲く時(4)

[714] 桜の咲く時(4) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/06(Sat) 10:14
 さやかが第一会議室に向かった後、聖美はここで黒田に犯されることを覚悟していた。だが、その予想とは裏腹に、黒田は聖美に襲いかかってくるどころか、言葉通り、聖美から詳しく話を聞き出すだけであった。
 さやかの日頃の性格や家庭内での行動、さやかの成績、さやかへの家庭での教育、聖美と賢一との教育方針の違いや、賢一の仕事のこと、それにさやかの交友関係や男性遍歴についてまで尋ねられた。そんな事、何の関係があるものかと心の中では思いながらも、先ほどまでは犯される事を覚悟していた身。つい安心感が先走ってしまったのと、それでもなお黒田に逆らうことは得策にはならないと、尋ねられるままに答えてしまった。

 さらに黒田は『雲之上学園』の教育方針、教育システム、教育環境、教師陣の素晴らしさを熱く語り、とりわけ理事長の人格の素晴らしさを語った。
 『雲之上学園』に入学すると、特別な事がない限り大学までエスカレーター方式で進学できる。たとえ内部進学を選択しない場合でも、卒業生は東京首席大学や京都高官大学などの国内名門大学等に進学している。そして『雲之上学園』の卒業生はその卓越した能力と豊かな人脈を生かし、軒並み社会で成功していることをも語った。

 黒田の話の全てが聖美を狂わせた。『雲之上学園』以外にも名門と呼ばれし学校はある。だが、黒田の話を聞けば聞くほど、「『雲之上学園』以外はありえない」と思い込んでしまうほどその内容は魅力的なものだった。
 理事長がどういうわけか自分と同じような経歴を持ち、貧乏と挫折に苦しみながらも社会的な成功を収め、そして自分の経歴を見て大いに関心を抱いてくれたと聞かされたこともまた、聖美にとっては魅力的な話だった。
 何しろ今まで夫の賢一以外に理解者はいなかったのである。社会に出るまで恋人どころか友人を作る暇もなく、わずかな友人も聖美の結婚を機に、「聖美は別世界の人間になってしまったから」との理由で疎遠になってしまった。街で声をかけても冷たく無視されてしまうのである。

 そのような会話をしているうちに、およそ1時間半が経った。健康診断は検査項目が多いうえに念入りにするため1時間はかかると聞かされていたし、面接にしても30分くらいは要するだろう。
 初めのうちはさやかの安否が心配でならなかった。娘のさやかには手を出さない代わりに自分がさやかの分まで頑張ると言ったものの、およそ1時間半もかかるとの話が聖美を不安に陥らせた。

 しかし、そのような不安も、黒田が襲ってこなかったことから次第に薄らいでいき、最後には安心した気持ちでさやかの帰りを待っていた。
 そしてさらに10分くらいが経った時、さやかが応接室に戻ってきた。さやかは黒田と顔を合わせると慌てて下を向き、焦っているかのような表情をしていた。聖美もさやかの変化に気がついた。

聖美「どうだったの、選考試験。上手く言えた? 何も体に異常はなかった?」
さやか「………うん、たぶん……大丈夫だと思う」
聖美「何か……あったの?」
黒田「お母さん」
さやか「別に……何もなかった」
聖美「そう……それならいいけど」
黒田「お母さん、ちょっと宜しいですか? さやかさんはそこで少し待っていて下さい」

 聖美は黒田に応接室の外に連れ出され、第三会議室に連れ込まれた。

黒田「困りますね、星野さん。あんな事を言われたら。私の立場も考えて下さい」
聖美「しかし、さやかの様子がちょっとおかしかったもので。先生、さやかには……」
黒田「星野さん! 貴方は私が約束を破ったとでも言いたいのですか! 私は貴方たちを信用したからこそこうやって危ない橋を渡っているんだ! それなのに貴方ときたら!」
聖美「申し訳ございません、そんなつもりじゃないんです!」
黒田「いいですか星野さん、この話、まだ全部が終わったわけじゃないんです。まだまだこれからなんですよ。さやかさんの結果もまだ出ていませんしね。でも私が理事長に断りの連絡を入れたら、この話はさやかさんの結果に関わらず無かったことになるんです。貴方はさやかさんの努力を無駄にするつもりですか」
聖美「………申し訳ございません………どうか、お許し下さい………」
黒田「………もういいです」
聖美「(土下座をしながら)先生! お願いします!」
黒田「………もういいですから。今日はもうお帰り下さい。さやかさんの結果や、今後の事についてはまた連絡を入れますので」

 聖美は黒田に促され、応接室へと戻った。応接室には目を赤くしたさやかが待っていた。聖美はさやかに何かあったことを確信したものの、その場で問いただすのは諦め、『雲之上学園』を後にした。帰宅後もさやかは第一会議室での事を何も語ろうとはしなかった。むしろ、いつもと同じように明るく振舞おうとしているかのようだった。
(つづく)

  1. 2012/06/30(土) 12:00:13|
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桜の咲く時(3)

[710] 桜の咲く時(3) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/06(Sat) 09:12
??「星野さやか12歳、『純心学院』6年2組。得意科目は国語、苦手科目は体育……主要科目の中では理科か。学校での成績はトップクラスのようだが、『純心学院』は中堅クラスだからな。出席状況も生活態度も良好だが、特に輝かしい功績もなし」
??「身長146cm、体重44㎏、バスト80のC、ウエスト52、ヒップ72です。全体的な発育は遅い方ですが、Cカップは小学生にしては随分豊満ですね」
??「なかなかの美形じゃないか。母親似だろうな、おそらく。今は『かわいらしい美少女』だろうが、そのうち『艶っぽい美女』になるに違いない。今から楽しみだよ」
??「こちらが母親の星野聖美33歳です。10歳の時、交通事故で父親を亡くし、22歳の時に母親も病気で亡くなっています。才女だったようですが、父親が起こした事故の賠償金問題や、母親の入院で進学を断念したようです。20歳の時に星野賢一と結婚。賢一は先月から香港に単身赴任したばかりです」
??「ほぉ、ならば当分の間は帰って来ないな。この若さにして『日本一商事』の香港支部総務課長ねぇ。聖美にしてみれば、シンデレラストーリーそのものだな……道理でこの世界のことをよく分からんわけだ」
??「賢一の両親は二人の結婚にはかなり反対していたようです。今でも賢一の実家との関係は絶縁同然とか。賢一はかなりのエリートで一人息子でしたからね」
??「この聖美の美貌が賢一を虜にしたわけか……だが賢一がいない今、聖美の味方はいないな」
??「聖美のデータですが……身長153cm、体重45kg、バスト75のA、ウエスト53、ヒップ74です。……娘のさやかよりも発育が悪いですね。」
??「しかし見れば見るほどいい女だ。艶っぽい大人の色気の中にも幼い少女の色気を残している。乳も小ぶりだが、なんとも形が素晴らしい。私は巨乳も好きだが、こういうのも好きでね。まぁ、そうでなければ、こういう商売もやらないんだがね」
??「でしょうね」
??「はっはっは!……さて……うまくやってくれよ、期待しているからな」

黒田「星野さん、おめでとうございます。理事長が貴方たち母娘のことをお気に召したようですよ」
聖美「ほ、本当ですか! ありがとうございます、先生! 本当にありがとうございます!」
黒田「ですが、喜ぶのはまだ早いですよ」
聖美「えっ?」
黒田「……星野さん、貴方は裏の手口を随分簡単に考え過ぎていらっしゃるようですね。これはあくまでも一次審査に過ぎないんですよ。貴方たち母娘が、裏から入るための第一歩を踏み込む資格を与えられたに過ぎないんです」
聖美「………では、これからどうすれば………」
黒田「早速ですが、次の土曜日の午前9時にさやかさんと一緒に『雲之上学園』の事務局までいらして下さい。そこでさやかさんの面接と健康診断を行いますので」
聖美「あの……具体的にはどのようなことを行うのでしょうか? さやかにはどうか……私がさやかの分まで頑張りますので……」
黒田「安心して下さい。裏から入るにしても、表に出すための納得のいく理由を考えなくてはならないのです。今回はそのための聞き取り調査だと思って下さい。面接といっても試験ではありません。あと健康状態が悪いとマイナス要因になりますからね。まぁ、念のためですよ、念のため」
聖美「そうですか……分かりました。必ず伺わせていただきます」
黒田「あ、星野さん、つかぬことを伺いますが、今回の件についてご主人と相談されましたか?」
聖美「……そんな! できるわけがないです! …………申し訳ございません」
黒田「そうですか、それならいいんですけどね。まぁ、これも念のためですよ、念のため」

そして約束の土曜日がやってきた。聖美は人目をはばかるようにしてさやかと『雲之上学園』へ行った。もちろんこの事は賢一には一言も話していない。さやかには特待生の特別日程選考試験だと言った。だが、さやかは写真の一件以来、何かを感づいているようであった。

『雲之上学園』の事務局の窓口には無愛想な事務官が一人待っていた。事務官に案内され、応接室に行くと、黒田が待っていた。黒田はさやかを第一会議室に向かうように促すと、聖美にはここで待機するように言い、もう少し詳しく話をしたいと言い出した。母娘に拒絶の権利はなかった。
(つづく)

  1. 2012/06/30(土) 06:00:29|
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桜の咲く時(2)

[702] 桜の咲く時(2) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/04(Thu) 17:38
賢一「今日、三者面談があったんだろ。どうだったんだ?」
聖美「うん・・・・・・・・・」
賢一「うんって・・・無理そうなのか『雲之上学園』」
聖美「いいえ、大丈夫だって。さやかは一時的にスランプに陥っているだけで実力は十分にあるだろうから、そんなに心配はないみたい」
賢一「そうか、それならいい」
聖美「どう? そっちの生活は」
賢一「・・・・・・ああ・・・・・・日常生活自体は思ったほど悪くないし、快適だ」
聖美「何か困ったことでもあったの?」
賢一「大した事じゃない。まあ、前任者がちょっと甘すぎたみたいだな。厳しい競争に耐えられるだけの体制を作るにはそれなりの時間もかかるだろう。お陰で昨日から寝ていない。忙しいから、もう切るぞ」
聖美「あ、ちょっと・・・・・・」

 その次の日のこと・・・・・・

黒田「・・・・・・星野さん、貴方ならきっと電話してくれるだろうと思っていましたよ」
聖美「先生・・・・・・早速で申し訳ございませんが・・・・・・いくらでしょうか?」
黒田「は?」
聖美「その・・・先生に推薦状を書いていただくにはいくらほど包めばよろしい・・・」
黒田「星野さん、失礼ながら貴方、この世界のことよく分かっていらっしゃらないようですね。確かに一般入試といえども完全に透明なものではありませんよ。一点いくらと下駄を履かせることもあります。しかしね、それはあくまでもボーダーライン上にいる生徒に限ってのことですし、ボーダーライン上の一点って幾らで取引されているかご存知なんですか?」
聖美「・・・・・・いいえ・・・・・・申し訳ございません、私は何も知らないのです」
黒田「はぁ・・・・・・。星野さん、私に電話してきたっていうことは、それなりの覚悟はできているのでしょう? 貴方も子供じゃないんだから、私が言ったことの意味くらいは分かるはずだ」
聖美「・・・・・・はい・・・・・・」
黒田「もし、貴方が本気でこの件を考えているのだったら、貴方とさやかさんの写真を4枚ずつ撮影して下さい。各々前向き、後ろ向き、左向き、右向きの4枚ですよ。それを私が後で教える写真屋に持っていって現像し、私のところまで持ってきて下さい。それをこちらで理事長に送りますから。分かっていると思いますけど、服を着た普通の写真で理事長が満足すると思わないで下さいよ」
聖美「はい・・・・・・それで写真屋さんのことですが・・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

聖美「さやか、お風呂あがった?」
さやか「うん」
聖美「じゃ、服着る前にこっちに来てちょうだい」
さやか「え? 何で?」
聖美「いいから早く来て」
さやか「・・・・・・うん・・・・・・」

 聖美の前にはバスタオルだけを巻いたさやかが不思議そうな顔をして立っていた。顔は小学生らしくあどけないし、身長もクラスでは低い方だが、他の部分については聖美の想像を遥かに超えるほど成長しているようだ。

聖美「じゃあ、その壁の前に立って・・・・・・バスタオルとって」
さやか「ええっ? 何言っているのお母さん!」
聖美「いいから早くしなさい!!」

 普段は穏やかな聖美から思いもよらない怒声を浴びせられ、さやかは怯えているようだ。普段とは違う母の姿に驚き、恐怖を感じながら、従わざるをえない空気を感じとった。さやかは聖美に言われた通りに白い壁を背にして立ち、バスタオルをゆっくりと落とした。一糸まとわぬさやかは、バスタオルを巻いている時よりもグラマラスな体をしているのが分かる。ただ、大事なところには無駄なものは一本も生えていなかった。それがまた男を惑わす体のような気がしてならない。

聖美「じゃあ、そのまま動かないで。アゴを引いて。ほら、気をつけのポーズをして!」

 聖美はテーブルの下に隠していたカメラでさやかの裸体を撮影した。驚くさやかに対し、聖美は容赦なく左右を向かせては撮影し、最後に後ろを向かせて撮影した。さやかは半べそをかいている。

さやか「・・・・・・お母さん・・・・・・何でこんなことするの?・・・・・・その写真どうするの?」
聖美「・・・・・・・・・」
さやか「お母さんってば!」
聖美「・・・・・・お父さんには絶対言ったら駄目だからね、もちろん他の人にも」
さやか「・・・・・・・・・」
聖美「さやかのためなの。さやかの将来のためなの。言ったら・・・・・・何もかも終わりだからね、さやかも、お母さんも、お父さんも・・・・・・死ぬまで決して言ったら駄目、分かった?」
さやか「・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・」

(つづく)

  1. 2012/06/30(土) 00:00:59|
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桜の咲く時(1)

[698] 桜の咲く時(1) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/03(Wed) 18:13
??「・・・・・・いかがでしょうか。今年の目ぼしいものはこの程度ですが・・・・・・」
??「そうだな・・・今年はだいたい2か3くらいだな・・・去年はもっと色々いたんだがね・・・・・・まぁ、後のことは君に任せるよ」
??「はい・・・・・・それでは失礼致します」

「中学受験の名門 御上様ゼミナール」三者面談
聖美「先生・・・それではさやかには『雲之上学園』は無理だと仰るのですか?」
黒田「・・・・・・大変申し上げにくいのですが、結論だけ言いますと・・・・・・。最近は中学受験を希望される親御さんが多いですからね。名門『雲之上学園』ともなりますと競争率も並大抵ではないですからね・・・」
聖美「・・・・・・・・・・・・」
黒田「さやかさんの現在の成績は、総合でD判定ですが、理科に至ってはE判定です。『雲之上学園』は総合的なバランスも見ますので、何か一つでも得点が低いものがあると圧倒的に不利になるんですよ」
聖美「先生・・・一般入試では無理でも、推薦入試だったら何とかなりませんか? さやかは確かに他のお子さんよりもテストの成績は芳しくありませんが、学校での通知表では・・・」
黒田「すみませんがお母さん、学校での評価基準も各校によってばらつきがありますし、失礼ながらいわゆる『五大将』のどれでもありません。『五大将』以外の小学校の出身ですと、成績にも下方修正を加えられてしまいます。また、見たところさやかさんは、体育や芸術の分野においても突出した能力・・・というまでには至っておりません・・・。それに・・・」
聖美「それに・・・・・・?」
黒田「ここだけの話ですが・・・『雲之上学園』の推薦入試には、親御さんの・・・えー・・・親御さんの収入というものも関わってきます」
聖美「それでしたら大丈夫です。主人は『日本一商事』に勤めておりますし」
黒田「・・・・・・お母さん・・・大変失礼な話になりますけど、『雲之上学園』の生徒の親御さんには、政治家や開業医、弁護士、高級官僚、大企業の経営者、大物タレントなどで大半を占められています。最低でも大企業の役員クラスでないと・・・ご主人は確かまだ課長さんでしたよね?」
聖美「・・・・・・・・・もう、どうにもならないのでしょうか?」
黒田「お気持ちはよく分かります・・・しかし一般も推薦も駄目だとしたら、残るは特待生選抜試験・・・いわゆる『特待枠』しかありません。『特待枠』ならば一般的な家庭のお子さんでもお金の心配もなく『雲之上学園』の授業を受けることができます。しかし授業料等一切免除ということもあって、一般入試よりも合格はずっと難しいのです」
聖美「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
さやか「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黒田「ですがお母さん、たった一つだけですが方法がないわけではありません」
聖美「えっ!?それは・・・それは何でしょうか。お願いします!教えて下さい!」
黒田「・・・・・・お母さん、ちょっとの間、さやかさんに席を外していただいても宜しいでしょうか」

その日、聖美は重大な選択に迫られ、頭を抱えながら帰宅した。

・・・・・・・・・・・・・・・

黒田「お母さん、私は実は『雲之上学園』の理事長と親しくさせていただいています。『特待枠』であろうが何であろうが、私と理事長の仲ですと手紙一つで自由にできます・・・・・・しかし、これは裏の手段です。私もタダで危ない橋を渡るわけにはいかないのですよ・・・。私の言うこと、お分かりですよね?」
聖美「・・・・・・・・・はい」
黒田「まぁ、すぐに返事をくれとは言いません。もし、気が向いたら、私の携帯に連絡を下さい。そうですね・・・他の生徒さんのこともありますから三日以内にお願いします」

(つづく)(反響を見て続編の投稿を決定致します)

  1. 2012/06/29(金) 18:00:28|
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