妻と男の物語


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私の足元で…49

[Res: 2068] 私の足元で…49 わくわく 投稿日:2007/07/02 (月) 12:39

桜井のネルトンの真似事を見て、少しばかり笑う早紀です。
が、直ぐに現実に引き戻され、私の顔が浮かんで来てしまいます。
「やっぱり、なおに悪い…」
この早紀の心境の動き、桜井も少々困惑気味です。
一旦気を許したと見えて、直ぐ私を思い出し、後戻りする…。
いつもの桜井なら、そんな微妙な女心を見せられても、相手に乗っかって腰を振って来ました。
が、早紀には、対応の仕方が違うようです。
やはり、桜井の早紀に対する気持ちは、本気なのかも知れません。
早紀に対しては、ゆっくりと説き伏せようとしています。

「ねえ、今だけは古のことを忘れて俺だけ見つめて」
「でも…」
「もし、古が起たなくなったとして、早紀がそこまで気にする必要があるのかなあ。
早紀のせいじゃないと思うけれど。
それに起たないとしても、一過性のものだよ。
きっと…」
「…」
「ねえ」
ベッドに並んで腰を下ろしていたふたりですが、桜井に引き寄せられ抱きすくめられる早紀です。
「こっちを向いて」
あらためて見つめあい、唇を寄せ合います。
もう何度目のキスになるでしょう…。
少し立つと、早紀の舌も動くようになります。
「ん、ん、ん」
私を忘れようとしてか、早紀は夢中で舌を絡ませます。
桜井は、そんな早紀を寝かせ、乳房の上に手を置きます。
そしてゆっくりと、乳房を揉み始めます。
とその手が、浴衣の上からブラジャーの感触を捉えます。
(どうせ脱ぐのに…)
とは、男の身勝手な言い分です。
脱いだ下着を再び着けて、男に身体をゆだねるのは、女のたしなみ、乙女の恥じらいです…。

桜井の手が、早紀の浴衣の帯を解きます。
あわせが、はらりと落ちます。
現れたのは、淡い青のブラジャーです。
もう、あの夜の時のように、周りに気を遣う必要はありません。
片手では収まらない乳房を覆います。
「…」
ため息です。
「背中を上げて」
と、ホックを外します。
両の乳房が露になり、桜井はまじまじと見つめます。
桜井にとって、落ち着いての対面はこれが初めてです。
一昨日、暗がりで許してくれた乳房は、明かりの下では釣鐘型の整ったものでした。
「綺麗だよ…」
思わず出た、正直な感想です。

片肘で体重を支え彼女の上になり、顔中にキスをします。
ガラスを扱うように、顔の部分ひとつひとつに丁寧に触れます。
髪の毛を梳き、耳朶を舐めて甘く噛み、耳元で熱く熱く囁きます。
「早紀しか見えない…」
頬を挟み、鼻の頭を合わせ擦り合せます。
目の前には、早紀の大きな瞳があり、キラキラ濡れ輝いています。
「可愛いよ」
「うふ」
「何がおかしいの?」
「だってさっきから、誉め言葉ばかりでくすぐったいの…」
「いや?」
「ううん。
嬉しい。
でも恥かしい…」
「早紀の、そこが可愛いんだ」
もう一度、キスをします。
軽く、唇を触れるだけの。
鬢のほつれ毛に唇を寄せるとそのまま下がり、舌先で首筋を舐めました。
「あああ」
仰け反る身体。
早紀の手が、シーツを掴みます。
桜井は、早紀の鎖骨にも舌を這わせ、舌裏の柔らかいところで舐めます。
ピクッピクッ。
「どうしたの?
ん~?」
興奮で上ずって、桜井の声らしくありません。
「分らない。
くすぐったい…。
でも、気持ち良い…
「ねえ、手を頭の方にやってごらん」
「え?」
「脇の下を舐めるから」
「いや。
恥かしい…」
「ねえ、上げて」
窪みが露になり、産毛の様な腋毛があるだけです。
桜井は、片方ずつ丁寧に舐めながら早紀を見ます。
腕で顔を蓋い、目を隠しています。
その仕草が可愛くて、思わず片方の乳房に手を当てて乳首を指の間に挟み回し揉みます。
柔らかで、きめ細かな手触り。
乳首を挟んだ指を、微妙に動かします。
「あっ、あっ」
早紀の身体が弾みます。
桜井はたまらず、乳首を口に含みます。
「あん。
だめ」
「綺麗だよ」
「恥かしい…」
反応が、一々初々しいのです。
桜井のペニスは、痛々しいほど大きくなりながらシーツに押し付けられています。
シーツに触れた鈴口が、水分を吸い取られ、布にくっついてしまっています。
ペニスが動く度、くっついたところが引きつられます。

19歳の、早紀の若々しい身体は、桜井を夢中にさせます。
まだ2度目の、それも1度目は忙しない中での肌あわせでしたから、なにもかもが新鮮なようです。
張りのある、双の乳房。
固くなって、上を向いた乳首。
その乳首が愛おしくて、甘噛みをします。
「あうっ」
身体が、ビクビクと、早紀は敏感になっています。
しばらく乳房を愛撫し、なだらかなラインに沿って舌を腹部へ移します。
へそを中心に、舌で渦巻きを描きます。
「あう」
甘い声です。
浴衣を完全に脱がせ、うつぶせにさせます。
「えっ」
一昨日は、お互いの性器を合わせはしましたが、見せ合ったわけではありません。
恥かしいだろうと、パンティーは着けさせたままにします。
背中全体を擦ると、首から尻まですうっと、一本の線を引く様に舌で背骨をなぞります。
「あああん」
声と共に、尻全体の筋肉がきゅっと締まるのが分ります。
「だ、だめ~」
パンティーの上から尻たぶを掴み、左右に分けると、
「いやっ」
奥は、どうなっているのでしょう。
それは、後でのお楽しみにしたようです。

桜井は、再び早紀を仰向けにさせると、身体を足元に移動し足の指を口に含みます。
「えっ!?
汚い…」
「平気だよ」
「でも…」
「早紀のは汚くないよ。
どこだって舐められるよ。
もしかしたら、こう言うの初めて?」
「はい…。
足の指は…」
「俺に任せて」
指と指の間にも、舌を入れます。
「はあああ」
汚いところを舐められていると言う思いと、気持ち良さの狭間で混乱しているようです。
桜井は、このように色々寄り道をしながら、彼女の中心へと舌と指を進めます。
「ねえ、脚を開いて」
「恥かしい…」
「脚の内側を舐めたいから」
少しだけ、脚が開かれます。
その隙間に身体を入れ、匍匐前進の様な体勢で先に進みます。
桜井の身体に割られ、早紀の脚の開きは自然と大きくなります。
大腿に近づくと、視線の先には彼女の大事なところを被うパンティーがあります。
花園の辺りには、じんわりとシミがにじんでいます。
ここでパンティーを脱がせるよりも、キスをしながら脱がせた方が良いだろう…。
桜井は、そう考えます。
しばらく内腿を舐めて、彼女の横に並びます。
「可愛いよ」
「ふふん」
髪の毛を撫でながら、キスをします。
手を這わせ、乳房に道草をします。
その悪戯な手をへそへ移し、そのまま下腹部のなだらかなラインにそってパンティーのゴムをくぐらせます。
強く舌を吸い、彼女の恥かしさを紛らわせます。
指は茂みに到達し、かき分けるようにしてえっちな指3兄弟で円を描きます。
あそこの入り口に触れた指先は、しとどに濡れます。
その指で、敏感なクリトリスを擦ると、
「あっ、あっ」
耳朶を噛んで
「好きだよ」
空に伸びた早紀の手が、桜井の悪戯な腕を掴みます。
「んんん」
口を外し
「ああ」
クリトリスの位置が明確になり、集中して攻め立てます。
「あっあっ。
ダメッ」
大きな声です。
腕を掴んだ手に、力が入ります。
キスを求めて、早紀の顔が桜井の顔に近づきます。
口を合わせると、舌を絡めて来ます。
舌が痛くなるほど、思い切り吸いこみまれます。
指の動きを激しくすると、
「あっ、あっ。
ダメ、ダメッ」

指の動きを止めると、肩で息をします。
指で早紀の複雑なヒダをかき分け、ゆっくりと進みます。
濡れたあそこを捉え、中指を入れます。
「あん」
(なんて熱いんだ…)

  1. 2012/08/31(金) 18:00:21|
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私の足元で…48

[Res: 2068] 私の足元で…48 わくわく 投稿日:2007/06/30 (土) 04:44

”ビールの口移し”のリクエストに、桜井の膝の上に腰を下ろした早紀は、遠慮がちな座り方から今にも滑り落ちそうになっています。
「重いよ」
「えっ?」
立ち上がろうとするのを押さえつけ、
「冗談だよ」
「酷~い」
すねた振りをする早紀です。
もうその仕草は、桜井に別れを告げに来た早紀ではありません。
「もっとこっちへおいで」
引き寄せると、早紀の豊かな尻が桜井の下腹部に密着します。
「!」
桜井のペニスの熱さを感じとったのでしょう、息を詰めます。
「そう。
早紀が欲しくて、大きくなってる」
「あん」
すぐさま、身体をずらそうとします。
「だめ。
そのままにして」
早紀の尻に押しつぶされ、逃げ場を失った桜井の分身は、ズボンの中でキュウキュウ悲鳴を上げています。

これは、桜井は勿論のこと、早紀にとってもたまらない状況だと思います。
なぜなら昨晩、あそこを濡らし私を迎え入れようとしたにも関わらず、実現しなかったものですから、身体の奥深くに疼きが残っているはずなのです。

桜井は後ろから早紀の細い腰に腕を回し、彼女のへその前でしっかりと手を組むと、白いうなじに唇を寄せます。
「ううん、良い匂い…」
組んだ腕をゆっくり上げて、彼女の胸の高さに合わせ、ぎゅっと抱き締めます。
「あん」
腕を解いて、掌を双の乳房に当てると、早紀は頬を染めながら
「あ~ん、恥かしい…」
「大丈夫…。
昨日も思ったけれど、形が良いね」
「いやん」
「ねえ、こっち向いて」
早紀の上半身をひねり、桜井の方に向かせようとしますが、ソファーの肘掛が邪魔をしています。
「無理です」
「じゃあ、立ってこちらを向いて、跨ってごらん」
「無理です、無理です」
やはりソファーの肘掛が邪魔をして、桜井に跨ろうとすれば大また開きのあられもない格好を強いられます。
肌を合わせたとはいえ、まだ1、2回のこと。
大胆な姿勢を取れるほど、早紀はまだ桜井に慣れてはいません。
「じゃあ、ベッドに座ろう」
「はい」
「その前に、風呂を入れてくる」
早紀がこれまで、この手のホテルを何度利用したかどうかは別にして、進んで風呂を入れるのも恥かしいだろう。
桜井の、心遣いです。
バスタブを流し、お湯を溜める準備をします。
早紀も付いて来ていて、桜井の様子を見守っています。
部屋に戻り並んでベッドに座ると、お互い身体をひねりキスをします。

どうしたんでしょうね。
私に申し訳ないと言っていた早紀なのですが…。

桜井は、ビールの入ったコップに手を伸ばし、少しばかり口に含みます。
唇を寄せて、早紀の口に流し込むと、溢れたビールがあごを伝い一筋流れ落ちて行きます。
「冷たい…」
「今度は、早紀がやって」
早紀の口から注がれたビールは、桜井の口の中で泡となり、口からこぼれ出ます。
「うっ」
「大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。
急に泡になるんだもん。
むせちゃった。
ビールの口移しは難しいね(笑)」
その後は、自分で飲んだり、口移しをしたり…。
ビールは、ほとんど空きました。
酔いも手伝ってか、早紀の舌の動きは大胆になってきています。
「ねえ。
そろそろ風呂に入ろうか…」
「一緒にですか?
恥かしいです。
先に入ってください」
「一緒じゃダメ?」
「はい…」
「分った。
じゃあ、先に入ってくるよ」
「ごめんなさい」
桜井がバスルームに行くと、バスタブから湯気が上がっています。

部屋に入って、30分は経ったでしょうか。
せっかくの、ふたりだけの時間。
早く、早紀の身体を楽しみたい。
桜井の気が焦ります。
そそくさと身体を洗い、それでいて肝心なところは丁寧に、シャンプー歯磨きを済ませ、風呂を出ます。

浴衣を着て出ると、馨はベッドに腰を下ろしテレビを観ています。
「あがったよ」
「早かったんですね」
「早く早紀を抱きたいから…。
早紀も、なるべく早くあがって」
「…」
入れ替わりに、風呂に向かう早紀です。
桜井は、ベッドに潜り込み、ひんやりとしたシーツの肌触りを楽しみます。
今からここで…。
これからのことを気にして、テレビも上の空のようです。
しばらくして、浴衣を着た早紀が現れます。
身体全体が、上気しています。
「上がったの?」
「はい」
「喉乾かない?」
「乾きました」
「何か飲む?」
「はい。
水が良いです」
ベッドに腰をおろし、ミネラルウォーターを口移しします。
炭酸が入っていないから、むせる心配はありません。
桜井は、そのまま早紀を横にします。
「ここに来たこと、後悔してる?」
「…」
「後悔してるよね…」
「…」
「ねえ、聞いて…」
「?」
「一昨日も言ったけれど、早紀に会った時から、不味いなあって思ったんだ。
早紀って、俺のタイプなんだ。
顔だけじゃなくて、仕草とか、態度とか…。
それで、会う度に益々気になって来て。
でも、早紀には古がいるじゃない。
だから、無理に堪えていたんだよね。
それが昨日、我慢できなくなって。

俺、本気なんだよ。
まじめに、付き合おう」
しばらく考え込む早紀です。
「…」
「お願いします」
頭を深々と下げ、30歳の男がネルトンの真似事です。

  1. 2012/08/31(金) 12:00:16|
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私の足元で…47

[Res: 2068] 私の足元で…47 わくわく 投稿日:2007/06/29 (金) 20:22
都会の喧騒に紛れ、ふたりはホテル街へと歩きます。
コマ劇の裏に出て、歌舞伎町2丁目方面に向かいます。
最初は、桜井に引きずられるような早紀でしたが、今は並んで歩いています。
2丁目には、ラブホテル、今で言うファッションホテルが多く、西武新宿駅からは10分近く掛かったでしょう。
飲んだ帰りでしょうか、道すがら出来上がっているカップルがいて、肩を組んだ男の手が女の服の中に入っています。
建物の影で、キスをするふたりもいます。

ホテルへ入ってしまえば、することは同じですが、外で盛ると言うのはどうなんでしょう…。

早紀と手を組みながら、桜井のペニスは大きく膨らみ分泌液が下着を濡らしてます。
いけないいけないと思いながらも、興奮は早紀も同じ様で、繋いだ手がかなり湿り気を帯びています。

ホテルが、幾つか見えて来ました。
郊外のきらびやかなラブホテルと違い、みなシックな造りです。
「どれにする?」
「…」
何も答えられない早紀です。
桜井は、ひとつのホテルを選ぶと、彼女を人目から守るように肩に手を掛けて中に入りました。
すると、ブラウン色したガラス張りの自動ドアがあります。
ドアの前のマットに脚を乗せると
”ドウウウウイン”
ドアは、モーターの音を上げて開きます。
「どうぞ」
桜井に押され、早紀は中に入ります。
このホテルは、部屋を写したパネルがあり、気に入ったものを選びフロントで鍵をもらう形式です。
チェックアウトが10時ですから、泊まりの客は、まだ部屋にいてほとんどが埋まっています。
「みんな、好きだなあ…」
桜井です。

今は、サービスタイムと言うシステムがあり、一律の料金で長時間滞在できるホテルが多いようですが、当時は休憩と言えば2時間と決っていて、金額は場所にもよりますが一般的には4~6千円くらいではなかっただろうかと記憶しています。

エレベーターで、部屋のある階に行き、部屋の前に立ちドアにキーを差し込みます。
早紀はもう、後戻りは出来ません。
ドアが開くと、ホテルの部屋の独特の香りがあります。
それは、消毒の薬品の匂いかも知れませんが、背徳の香りに思えます。

ドアのロックを終えると、桜井はもう待ちきれずに、早紀を抱きしめます。
それも、強く、力をこめて。
「あん。
だめ…」
「何がだめなの?」
邪魔な私がいない、ふたりだけの世界です。
「話をしに来たのに…」
「本当に、それで付いて来たの?」
こくり。
「ねえ、こっちおいで」
桜井は、壁に早紀の背を押し付け、荒々しいキスをします。
「あん」
かなり乱暴な所作ですが、彼女は嫌がらずに受け止めています。
「早紀、好きなんだよ」
「なおに悪い…」
「まだ、そんなことを言うの?」
「だって…」
抱き寄せた早紀から、良い香りが漂います。
シャンプーの香り、そして桜井に甘える女の香りです。
それが、桜井の気持ちを熱くします。
桜井は早紀を入り口の壁に押し付けると、夢中になってキスをします。
「んん、んん、んん」
鼻で苦しげに息をしながら、ふたりは舌を吸い合います。
ゴツッ!
勢い余って、彼女の頭が壁を打ちました。
「ごめん。
痛かった?」
「ううん。
大丈夫」
「あっちに行こう」
部屋の奥には、大きなベッドがあります。
メーキングが済んで、パリッとしたカバーが被されています。
枕元にはムードランプがあり、ベッドの横のテーブルには備え付けの茶器。
2脚のソファー。
そして、ビールやドリンクが入った小さな冷蔵庫。

ふたりが、愛の時間を過ごすには十分なスペースです。
「早紀、脱いで…」
「そんな…」
「ねえ」
抗ったところで、桜井に導かれ、結局脱ぐことになります。
それはもう、金曜の夜に経験済みです。
早紀も桜井も、それぞれにシャツを脱ぎ始めます。
と、早紀の形の良い乳房が、ブラジャーの上からうかがえます。
桜井は、すぐにでも抱きつきたいのですが、大人の余裕を見せます。
「ビール飲む?」
「…」
「リラックスしようよ」
リラックスが必要なのは、桜井の方かも知れせん。
ペニスが、痛いほど膨らんでいます。
桜井は、ビールを取り出し栓を抜くと、ふたつあるグラスに並々と注ぎます。
「乾杯」
ふたくちほど飲むと、悪戯を思いついたようです。
「ね、口移ししよう」
「えっ」
「こっち来て」
ソファーはひとり掛けで、立って桜井のところに行ったは良いのですが、早紀は身の処し方に困っています。
「この上に座って」
大腿を指差します。
「…」
「さあ」
桜井に別れを言いに来たはずなのに、上手いように進められ、早紀は複雑な思いです。
どうしてこうなるの…、と思いながら、
「重いなんて言わないで下さい」
と言ってしまいます。

そして早紀は、ためらいながらも腰を下ろします。

  1. 2012/08/31(金) 06:00:23|
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私の足元で…46

[2068] 私の足元で…46 わくわく 投稿日:2007/06/29 (金) 19:00
6月5日(日)雨

早紀の日記です。
昔の話でもあり、女性の文章を思い浮かべて書くのは大変なので、早紀の日記から私の想像を膨らませて書きたいと思います。


早紀と桜井は、新宿で待ち合わせをします。

まあ、安易な場所を選んだものだと思うかも知れませんが、杉並に住み車もない私が早紀とのデートで選ぶ場所は新宿が多く、早紀にとっては慣れ親しんだ街ですし、桜井にとってもすぐに利用できるシティーホテルやラブホテルが多いものですから、お誂え向きの場所と言えたでしょう。

当時の桜井は、ソアラに乗っていました。
これからも、かなり余裕のある暮らしぶりが分ると思いますが、この日はドライブではなく新宿でのデートにしたようです。
ドライブで、早紀の気を惹くのも良いのですが、恐らく身体を合わせ早紀を何度も高みに導くことで、桜井自身を忘れられなくすると言う企みがあったのだろうと想像できます。

待ち合わせ場所は、西武新宿駅で、時間は8時だったようです。
随分早い時間ですが、桜井はやはり少しでも早く早紀と会いたかったのでしょう。
早紀は早紀で、私のアパートを7時頃に出ていますから、新宿駅まで30分掛かるとして、30分もどこかで時間を潰していたことになります。
桜井との密会のための口実ですから仕方がないのですが、このことを考え出したのは、もしかしたら私がふたりのSEXを見ていたのでは?と言う疑いを持つ以前のプランですから、私へすまないと言う気持ちが出てきてからは、その移動や待ち時間の1時間は、どういった心理状態だったのでしょう。

桜井は、初めて早紀を逝かせた男であり、その狭くて締りのいい膣の中に初めて精液を放った男です。
そう言う自信があったのでしょう、改札口付近で待つ早紀を確認して、手を揚げながら声を掛けます。
ところがその早紀は、浮かぬ顔をしています。
金曜の夜中に、あんあん甘い声を出して、桜井にしがみ付いて来たとは思えない、こわばった表情をしています。
おんなは難しい…。
そう思いながら、桜井は口を開いたでしょう。
「どうしたの?
怖い顔をして」
うつむいて、何も言わない早紀です。
「黙ってちゃ分らないよ。
教えて?」
「…」
「喫茶店に入ろう?」

まさか、王城に入ったのではないでしょうね…。
それならちょっと、笑ってしまうのですが。

早紀のダンマリの原因を聞きだそうと、あれこれ問いかけますが、早紀は何も言いません。
すると、頼んだコーヒーが運ばれて来て、挽き立て淹れ立ての豆の香ばしい香りが、沈黙で重い空気の中を漂います。
「ねえ。
何があったの?
教えて」
と言いながら、はっとした顔をして
「まさか…」
桜井も、黙ってしまいました。

「まさか、古にばれちゃったの?」
「分りません…」
「何か言われたの?」
「いえ…」
「じゃあ、大丈夫なんじゃないの」

そうです。
その頃は、寝取られると言う言葉はなかったように思います。
少なくとも私は、知りませんでした。
それに桜井は、分類すれば寝取る側の人間ですから、もし自分の彼女が他の男と寝たと知れば、怒りを露にするのが普通だと思っています。
それを私が何も言わないのですから、桜井にとってはばれているとは考え難いことなのです。

「早紀ちゃんのそう言う顔も好きだけれど、やはり笑顔の方が良いなあ…」
そんなことを言われても、早紀に笑顔など戻りません。
「何か、気になることでもあるの?」
早紀は周りを気にしながら、口を開きます。
「なおは何も言わないけれど、気付いています。
きっと…」
小さな声です。
「根拠は?」
桜井の声も、自然と小さくなります。
「桜井さんが帰った夜、私たちえっちしようとしたんです」
分っていることながら、桜井にとってはあまりおもしろくない話で、彼の顔が少しゆがみます。
少しぶっきらぼうに
「それで?」
「なおのが…。
起たないんです」
「そんなことは、珍しくもなんともないんじゃない。
俺も時々起たないもん」
「違います。
なおは、今までは、そんなこと一度もなかったのです」
「飲みすぎて、体調が悪かったとか…」
「違います」
早紀の声が、大きくなります。
今度は、桜井が周りの目を気にして
「声が大きいよ。
ここじゃ、こう言う話は不味いよ。
どこかゆっくり話が出来るところに行こう」

店を出たふたりが向った先は、歌舞伎町2丁目のラブホテル街です。
戸惑う早紀を、桜井が引っ張って行きます。
早紀だって、ホテルに入ればただですまないことぐらい、分っています。
私に悪い。
桜井の申し出を断ろう。
そう決意して、私のアパートを出て来た早紀です。

でも…。
不安があるのも、事実です。
この不安を共有できるのは、桜井しかいない。
そう言う考えも、心の片隅にあったのかも知れません。
桜井の逞しいペニスで奥深く突いてもらい、不安を忘れたい。

いえ、不安を消すと言うより、一度逝くことを覚えた早紀の身体が、脳裏が、無意識の内に桜井のペニスを求めていたのかも知れません。
現に、腕を引っ張られながらも、振りほどこうとはしていません。

  1. 2012/08/31(金) 00:00:44|
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私の足元で…45

[Res: 2035] 私の足元で…45 わくわく 投稿日:2007/06/29 (金) 12:56

緑色のカバーの日記帳を手に取り、ページを開きます。
と、そこには、見覚えのある小さな文字が並んでいます。
早紀の字です。
豆に書いているようですが、気分が乗る時と乗らない時があるのでしょう、文章の長さはまちまちです。
書き出しはその年の元日からで、一年の抱負などが書かれてあります。
そして、なおとずっと一緒にいたいなどとも書いてあり、じ~んと来ます。
その週の土曜には、私たちはデートをしたようで、その時の様子が、結構細かに書かれれています。
そして、ハートマークの中に、数字があります。
きっと、SEXの回数なのでしょう。
付き合った女性で、日記とは言えないにせよ、手帳などにやはりSEXの回数を書く人は多かったように思います。

数日間の内容に、目を通します。
一日一日、早紀に何があって、また私に対しどう言う感情を持っているのか、事細かに知りたい気はしますが、日記を読める時間は限られており、また私の一番気になるところは、やはり桜井との初めてのSEXの時の感想や、その後のふたりの関係です。
気がはやり、ビデオなら早送りと言ったところでしょうか、ページを一気に日記帳の半ばまで送ります。

6月…。
そう、忘れもしない、6月です。
ページは、早紀と桜井が初めて結ばれた、6月3日を過ぎてしまいました。
慌てて戻します。

6月1日は、私や桜井に関係のあることは書いてありません。
看護実習のことに付いて書かれてあります。
そして、翌日の2日です。

6月2日(木)。雨
明日明後日は、なおの家にお泊り。
2日間も一緒にいられるなんて嬉しい。
金曜日は、新宿で待ち合わせして飲み会。

なおの会社の先輩さんも一緒。
名前は、桜井さん。
大人の男性って言う感じ。
よく、奢ってくれる。

早くなおに会いたいよ~。
好きだよ、なお。

流石に、3日の書き込みはありません。
私と一緒にいて、いつ書いたのでしょう。
4日の書き込みがあります。

6月4日(土)曇り
どうしよう…。
なおを裏切っちゃった。
申し訳ない。

昨日、なおの部屋で、桜井さんとしちゃった。
桜井さんのリードが上手で、断れなくなっていた。
と言うより、途中から抱いて欲しいと思った…。
そして、初めて中だしされた。
妊娠は、大丈夫だと思う。
もし妊娠したら、責任を取ると言ってくれた。
嬉しい気はするけれど、かなり強引なんだもの…。

それから…、初めて逝っちゃった。
頭が白くなって、身体が空を飛んでいるような気持ちになった。
桜井さんは、それが逝くことだと言っていた。
凄く気持ちが良かった。
なおでも、逝けるかなあ。
それが心配。

いや、心配なのは、なおにえっちを見られたかも知れないと言うこと。
だって昨日の夜の時に、勃起しないんだもの。
もしかして、私たちのえっちに気が付いていて、おかしくなったのかも知れない。
そうだとしたら、凄く申し訳ない。
なおが、一生起たなくなったら私の責任。
なお、ごめん。
どうすれば良いの?
謝る?
でも、知られていなかったら…。
怖い。
どうしよう。
明日、桜井さんには、きとんと断るつもり。
ごめんね、なお。
私が一番好きなのは、なおだよ。
許して…。

6月5日(日)雨


すみません。
続きは、晩にでも…。
  1. 2012/08/30(木) 21:00:48|
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私の足元で…44

[Res: 2035] 私の足元で…44 わくわく 投稿日:2007/06/28 (木) 19:53
ふたりは久しぶりに会うものですから、会話も弾みます。

笑ってはキスをしたり、服の上からですが身体の一部に触れてみたり…。
正直桜井のことは気になりますが、今はそれよりもふたりの時間を目一杯楽しもうと、嫌なことを先送りにする私の性格は、当時も今も変わっていません。

早紀の料理も、格別でした。
「そうそう、あっちでは夕食で困ったよ。
田舎町で、店の仕舞うのが早いんだ。
仕事で遅く帰ると、居酒屋みたいな店しかやってなくて…。
で、中に牡蠣料理が自慢の店があって、ほとんど毎晩の様にそこに通っていた。
毎晩、牡蠣料理だよ。
美味しかったから、良かったけれど。
で、お通しでキャベツが出てくるの。
3cm角くらいに切ったキャベツで、なんか親父さんが吟味したと言うだけあって、平たいんだ。
それに、3倍酢を掛けて食べるんだけれど、意外に美味しいんだよ。
おやじさんが、自家製の3倍酢を使っているって言うんでレシピを教えてもらおうとしたけれど、ダメだった。
知りたければ、娘を貰って店の跡を継いでくれ、なんて言われちゃって。
あはは、娘さんとはなんでもないよ。
市販の3倍酢でも、美味しいんじゃないかな。
今度試してみて」
ビールを飲んで、饒舌な私です。
岡山の白ワインもグラス2杯ほど頂き、食事は終わりました。
風呂も済ませているし、考えることはひとつ、私のペニスは痛いほど大きくなっています。
出張に出る前の、あの不甲斐なさは一体なんだったのだろう、と思うくらいの元気の良さです。
それは桜井が大阪に帰り、早紀が付いていかなかったことへの安堵感や勝利感からか、はたまた現地でのピンサロの彼女とのラブアフェアが刺激になったのかは分りません。

椅子に座りながら、早紀を手招きします。
大腿を指差し
「上に座って」
「な~お」
と言いながら、深々と腰をおろします。
早紀の重みのあるお尻に、私のペニスが押し潰され悲鳴を上げます。
でもそれは、心地良い痛さです。
「分る?」
「うん」
「大きくなっている。
早紀の中に、入りたがっている。
なんか今日は、大丈夫そうな気がする」
「あん。
良かった、なお…」
早紀は風呂はまだですが、髪から良い香りがします。
もしかしたら、私を迎える前に、シャワーを浴びて髪を洗っていたのかも知れません。
髪を上げ、うなじに舌を這わせます。
「あん。
なお…」
「ねえ、早紀」
「うん?」
「今すぐ、抱きたい。
ダメ?」
と、服の上から胸に手を這わせ、乳首を捉えてくりくりと弄ります。
「あん、なお…」
「好きだよ…。
早紀は?」
「私も…。
好き…」
その返事が弾みになり、彼女のスカートの中に指を忍び込ませます。
パンティーに触れ、布の隙間から指を入れようとすると
「あん。
待ってなお。
なおの歯ブラシとか、用意するの忘れちゃったの。
他にもいるものがあるから、今からスーパーで買ってくる」
「歯ブラシなんか、良いよ。
ね、しよう?」
「ダ~メ。
歯磨きしないと、キスしてあげないよ」
「早紀…」
言葉を無視して、指でクリトリス辺りを擦ります。
「あん、買い物に行けなくなっちゃう。
ねえ、後で…」
「分ったよ…。
でも、ひとりで大丈夫?」
「うん、今の時間、よく買い物に行くの。
待ってる間、ここにいる?
それとも私の部屋で待ってる?」
ここは、早紀の叔母さんの家。
万が一、物を壊したり傷つけたりしたらと、
「早紀の部屋にいて良いの?」
「うん。
テレビもあるし、退屈だったら教科書でも読んでいて」
「教科書って、医学書?」
「そう。
帰るまで30分くらい掛かると思うけれど、留守番お願いね」
「ああ。
あっ、早紀」
「なあに?」
「忘れもの」
「えっ?」
「行ってらっしゃいのキッス」
「あん」
熱いキスを交わし早紀を見送った後、彼女の部屋に向います。
6畳の大きさです。
そもそもは彼女のいとこの部屋でしたが、いとこが関西の大学に行っているため、今は早紀が使っています。
先ほども案内されましたが、綺麗に整頓されていて良い香りがします。
やはり学生ですから、勉強机と本棚があり、難しそうな専門書が並んでいます。
窓際にはセミダブルのベッドがあり、いとこが帰ってくると、ふたりで一緒に寝るそうです。
いとこは、もちろん女性です。

テレビでも観て待とうと思いましたが、早紀がどんな勉強をしているのか興味があり、本棚の本の背表紙の題を流し読みます。
読み進む内、緑色のタイトルのない本がありました。
取ってみると、日記のようです。
(えっ、どうしよう…)
本当に日記なら、凄く興味があります。
もしかしたら、今の私には知りえない、早紀と桜井の関係が書かれているかも知れません。
葛藤は、ありました。
でも…。
開くと、見覚えのある字が並んでいました。
カレンダー付の日記帳で、早紀は毎日の様に付けているようです。

[Res: 2035] Re: 私の足元で…37 ユウキ 投稿日:2007/06/28 (木) 21:21
いつも驚かされるのですが、わくわくさんの文章は本当に臨場感があふれていますね。それだけに興奮させられるわけですが。
早く日記の内容が知りたいです。

[Res: 2035] 私の足元で…45 わくわく 投稿日:2007/06/29 (金) 12:56
ユウキさん、過分なお言葉ありがとうございます。
取り急ぎ、日記の一部です。


緑色のカバーの日記帳を手に取り、ページを開きます。
と、そこには、見覚えのある小さな文字が並んでいます。
早紀の字です。
豆に書いているようですが、気分が乗る時と乗らない時があるのでしょう、文章の長さはまちまちです。
書き出しはその年の元日からで、一年の抱負などが書かれてあります。
そして、なおとずっと一緒にいたいなどとも書いてあり、じ~んと来ます。
その週の土曜には、私たちはデートをしたようで、その時の様子が、結構細かに書かれれています。
そして、ハートマークの中に、数字があります。
きっと、SEXの回数なのでしょう。
付き合った女性で、日記とは言えないにせよ、手帳などにやはりSEXの回数を書く人は多かったように思います。

数日間の内容に、目を通します。
一日一日、早紀に何があって、また私に対しどう言う感情を持っているのか、事細かに知りたい気はしますが、日記を読める時間は限られており、また私の一番気になるところは、やはり桜井との初めてのSEXの時の感想や、その後のふたりの関係です。
気がはやり、ビデオなら早送りと言ったところでしょうか、ページを一気に日記帳の半ばまで送ります。

6月…。
そう、忘れもしない、6月です。
ページは、早紀と桜井が初めて結ばれた、6月3日を過ぎてしまいました。
慌てて戻します。

6月1日は、私や桜井に関係のあることは書いてありません。
看護実習のことに付いて書かれてあります。
そして、翌日の2日です。

6月2日(木)。雨
明日明後日は、なおの家にお泊り。
2日間も一緒にいられるなんて嬉しい。
金曜日は、新宿で待ち合わせして飲み会。

なおの会社の先輩さんも一緒。
名前は、桜井さん。
大人の男性って言う感じ。
よく、奢ってくれる。

早くなおに会いたいよ~。
好きだよ、なお。

流石に、3日の書き込みはありません。
私と一緒にいて、いつ書いたのでしょう。
4日の書き込みがあります。

6月4日(土)曇り
どうしよう…。
なおを裏切っちゃった。
申し訳ない。

昨日、なおの部屋で、桜井さんとしちゃった。
桜井さんのリードが上手で、断れなくなっていた。
と言うより、途中から抱いて欲しいと思った…。
そして、初めて中だしされた。
妊娠は、大丈夫だと思う。
もし妊娠したら、責任を取ると言ってくれた。
嬉しい気はするけれど、かなり強引なんだもの…。

それから…、初めて逝っちゃった。
頭が白くなって、身体が空を飛んでいるような気持ちになった。
桜井さんは、それが逝くことだと言っていた。
凄く気持ちが良かった。
なおでも、逝けるかなあ。
それが心配。

いや、心配なのは、なおにえっちを見られたかも知れないと言うこと。
だって昨日の夜の時に、勃起しないんだもの。
もしかして、私たちのえっちに気が付いていて、おかしくなったのかも知れない。
そうだとしたら、凄く申し訳ない。
なおが、一生起たなくなったら私の責任。
なお、ごめん。
どうすれば良いの?
謝る?
でも、知られていなかったら…。
怖い。
どうしよう。
明日、桜井さんには、きとんと断るつもり。
ごめんね、なお。
私が一番好きなのは、なおだよ。
許して…。

  1. 2012/08/30(木) 18:00:18|
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私の足元で…43

[Res: 2035] 私の足元で…43 わくわく 投稿日:2007/06/27 (水) 04:41
新幹線の中です。
静岡に入り、左手に富士山が近くに迫っています。
やはり、壮大です。
景観を目に焼き付けようとしますが、いつの間にかうとうとと寝込んでしまいました。
早紀との夜のため…。
いえいえ、一月半の疲れが、一気に押し寄せてきたようです。

岡山を出て6時間以上は掛かったでしょうか、東京駅から真っ先に早紀に電話を入れます。
荷物もあり、一旦アパートに寄ろうかとも思いましたが、やはり早く会いたいと言う気持ちが優ります。
それは早紀も同じ様です。

とは言え、顔を合わせるのには、少々の戸惑いがあります。
考えてみれば、早紀と桜井のことは、何も分っていないのです。
ただ、桜井が実家に帰り、そして早紀が私を家に招いてくれたことを考えると、最終的には私を選んでくれたのではと考えられます。

早紀の住む駅に着きました。
夜とは言え、誰の目があるか分かりません。
待ち合わせはしませんでした。
それに私は、かつてこの町に住んでいた人間です。
土地勘があります。
早紀の説明から、彼女の家に向います。
そして、コンビニから電話を入れます。
「着いたよ~。
今、近くのコンビニ」
住宅街ですが、既に人通りはありませんでした。
それと思える家のドアが少し開いていて、中の明かりが外に長い筋を作っています。
そして私が近づくと、早紀がちょっと顔を出して、私を招き入れ素早く中に隠れます。
「なんかドキドキする」
お帰りの挨拶の前に、そんな言葉です。
「お帰りなさい」
「ただ今」
「会いたかった…」
涙声です。
「僕も…」
見つめあい、当然の様に唇を寄せます。
「愛してるって言って」
「愛してるよ」
「私も…」
実を言うと、この時勃起していました。
桜井の存在が薄らいだ今、私の迷いも吹っ切れての勃起だと思うのですが、前は勃起しながらいざという時に縮むという苦い経験がありますから、油断は出来ません。
でも…、早く試したい。
いや、早紀を抱きたい。
そんな気持ちもあり、抱き合いながら早紀の下半身に私のペニスを押し付けます。
早紀もそれに気付き、えっと言うような顔をします。
「早紀が、欲しい」
「あん。
でも、お風呂入ったり、食事したりしなくっちゃ。
その後にしよう?
ねっ?
一杯しよう」
私としても、失敗する不安もあり、今どうしてもと言うわけでもありません。
「これ、お土産。
ほとんど、岡山のもの。
ほら、倉敷を案内してくれた人が、買ってくれたの。
彼女と一緒に食べてって」
「あら~。
大きな鯛。
高かったんじゃない?」
「うん。
1万円近くするかも」
「うわ~。
じゃあ、これをメインに食べましょう。
その前に、お風呂入って。
お湯を入れておいたから。
ええと、タオルはこれね。
パジャマは、私の着る?」
「あっ、現場で着てた奴あるから、それ着るよ」
なにか、温かくて、新婚生活ってこう言うものなんだろうなあ、とひとりやに下がっていました。
お湯に浸かっている間、早紀は料理を作っています。
メニューは聞いていませんが、恐らく私の彼女の料理の中で一番好きなハンバーグでしょう。
それを思うと、サプライズとして、鯛の塩焼きのお土産のことを言わなかったことを少々後悔したりします。
風呂から上がり、キッチンに行くと、ビールが用意されています。
「酔いが回るとえっち出来ないよ。
あまり飲まないでね」
そう言う早紀のそばにより、お尻を撫でます。
「な~お。
包丁持ってるんだよ(笑)」
「ワインクーラーある?
このワイン、冷やして飲もうよ」
酒を飲まない人が酒を選ぶ時は、甘口のものを選ぶように思うのですが…。
おっさんが持たせてくれたワインも、マスカット・オブ・アレキサンドリアがセパージュの白ワインでした。
「そうだ。
チョコレートも入ってた。
これなんて読む?」
「にらやま?」
「ブブーッ。
それじゃあ、伊豆だよ」
「分らない」
「蒜山、ひるぜんだよ」
「あっ、そうだね。
蒜だね」
「ホントに、分ってるの?(笑)」

  1. 2012/08/30(木) 12:00:42|
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私の足元で…42

[Res: 2035] 私の足元で…42 わくわく 投稿日:2007/06/26 (火) 22:17
ピンサロ仲間のおっさんの好意により、倉敷案内が始まります。
初日は、美観地区やアイビースクエアなど、昼食は、今もあるのでしょうか、うどん大学と言う店でした。
そばよりうどんと言う土地柄だけあって、やはり関東で食べるうどんよりも格段美味しくて、夜も同じ店に行きたいとねだり、おっさんの郷土自慢を満足させたようなものでした。
その後は、あまり乗り気じゃない私を無理やりピンサロに引っ張って行きます。
現場の舞台になった片田舎のピンサロと、倉敷のピンサロのお嬢さんの格の違いを見て欲しいと、一日でも早く早紀に会いたい私に取ってはどうでもいいことですが、素面でもピンサロで楽しめるおっさんにとっては、重要なイシューだったのでしょう。
その晩は、延長延長でふたりで4~5万は使ったでしょうか。
無理やり引っ張ったからと、お金はおっさん持ちです。
私も、給与と出張手当、それに賞与と併せてかなりの額が銀行に振り込まれていて、幾らかでも出そうとしますが、客人にはお金の負担をさせちゃならねえ、と昔の渡世人のようなことを言って受け取ってくれません。

翌日は、後楽園岡山城、総社市など少々遠出します。
なんだったら山に入り、美作まで足を伸ばせば温泉宿とストリップ小屋がある。
それが嫌なら、佐多岬に行って、夕日か朝日を拝んで東京に帰るか?と、エロさに似合わず情緒あることも言います。
もちろん、それらを真に受けて実行していたのでは、いつまで経っても早紀に会うことが出来ません。
丁重にお断りすると、今度は親戚の家に電話をして、
「今から向うけれど、例のもの出来てる?」
などと、言っています。
お邪魔すれば、ままかりが用意されていて、普通のままかりを美味しい美味しいと言って食べた私を見て、彼言うところのもっと美味しい、焼きままかりの酢漬けが出来上がっていたのです。
「こいつ、ぐしい奴での…。
現場では、どえりゃあ苦労したで」
「これこれ、お客さんに向って失礼だよ」
「おっつ、もう食べ終わったか?
どうじゃ、普通のより美味しいジャロ?
んな、ごちそさん。
近い内、また来るで。
おい、帰るでえ」
終始、こんな調子です。
その日も、美味しいものをご馳走になり、遊びには行かずに彼の家でちびりちびりと酒盛りです。
なぜなら彼は下戸ですから、私一人で手酌酒です。
若い頃、彼と弟を残して両親が亡くなったことなどを聞いて、しんみりします。
人には、色々な人生模様があるなあ…、などと思いながらふたりは眠りにつきます。
そして朝になり、いよいよ帰郷の日、ホームまで見送りです。
キヨスクでなにやら買い物をして、大きな袋を
「ほいこれ。
彼女と、一緒に食べてチョ」
と、中を見れば編み笠の様なものに入った一尾の大きな鯛です。
塩焼きでしょうか、これだけで1万円と言うことは、先ほど売店で確認しています。
「そしてこれは、電車の中で食べて」
と、岡山名物祭りすし。
「ワインもね。
後は、ままかり。
やきままかりは、パック詰めできんのじゃ。
日持ちせんから。
また、出張に来いヨ。
いや、遊びに来るんでも良いぞ。
電車賃くらい、わしが出すけぇ」

現場で知り合い、一緒に仕事をして一月半。
これほどまで暖かく見送られるとは、思ってもいませんでした。

相手が男ながら、後ろ髪ひかれるとは正にこのこと、新幹線に乗り座席に荷物を置いてデッキに戻り、発車の間際まで話をしていました…。

いよいよ出発です。
男ふたりの、色々な思いが引き離れて行きます。

彼とは、それ以後十年ほどやり取りをしました。
彼が東京に来た時、今の家内が会いましたが、苦手なタイプと次第に音信が途切れてしまいました。
とは言え、彼の動向は、私が会社を移ってからも、知人から伝え聞いています。
元気だそうですが、いまだに独身を貫き通していると言うことです。

  1. 2012/08/30(木) 06:00:26|
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私の足元で…41

[Res: 2035] 私の足元で…41 わくわく 投稿日:2007/06/25 (月) 05:45
いよいよ東京へ戻るとなった時、ピンサロ仲間のおっさんから、声が掛かります。
おっさんと言っても、私より2つか3つ上なだけですが…。
私とおない歳の弟がいるので、私にもそう言う感覚で接しているようです。
「なあ、正月はなんか用事があるんか?」
「はあ」
「これか?」
小指を立てます。
「まあ」
「お前、ようけ、ホテルの電話使ってたもんな。
それほど好きなんか?」
「まあ」
「で、正月はオメコしよんな?
ああ、アホくさ」
「で、なんですか?」
「いやな、お前出張とは言えせっかくこっちに来たやろ。
で、なあんも観光せんと東京に帰ったら詰まらんじゃろ思ってな。
倉敷でも案内してあげよっかなあ、おもうたんよ」
「すみません。
せっかくですが、もう約束してしまったんですよ」
「お前、俺の誘いと、オメコ、どっちが大事なん?」
「いや」
「ブチ歯がゆいわ~。
オメコですって、何で言われん。
分ったわ~、なおちゃん。
俺に付き合わんかったら、彼女にピンサロのお姉ちゃんのこと話すで~」
「えっつ」
「ウソやがな。
このボケ、カス、スカタン。
ああ、すっきりした」

彼は現場向きのタイプで、ずけずけと物は言いますが、人への気遣いは大したものです。
いつもポケットにのど飴やら何やらを忍ばせ、咳払いをしている職人さんを見たりすると、これ舐めてと2、3個差し出したりします。
彼とは、ピンサロに通ったし、よく飯も食べました。
彼の不思議なところは、下戸なのに酒席が好きで、ピンサロへも素面で入るのです。
そして、烏龍茶で酔っ払い以上にすけべに変身します。

彼の誘いを断った翌日の夜、早紀と正月中の打ち合わせをします。
「ごめんなさい。
叔母さんたち出発が2日延びて、大晦日に出るの」
「あっ、そうなの。
じゃあ、いつ行けば良い?」
「なおの都合は?」
「大晦日でも良いし、元日でも良いよ」
「早く会いたいなあ…」
「じゃあ、大晦日行くよ」
「でもね、明るい内は無理だよ」
「分ってるよ。
近所の人に見られたら、不味いものね。
夜に行く。
駅に着いたら、電話する。
ご飯はどうする?」
「作っておく。
何かリクエストある?」
「早紀の料理だったら、なんでも良いよ。
それに、お土産買って行くよ。
ままかりの酢漬けなんて、きっと気に入ってもらえると思うよ」
「分った」
「じゃあ」
「それでお終い?」
「?」
「愛してるって、言ってくれないの?」
「ああ。
早紀、愛してるよ。
早紀は?」
「私も」
「ずるい。
私もって…」
「なお…。
愛してる」
その時、不思議なことに、私のペニスは硬くなっていました。
恐らく今思うに、その時桜井の呪縛が解けたのでしょう。

電話を切って、ピンサロのおっさんの部屋に向います。
「あの~」
「なんじゃ?」
「倉敷、案内してもらえますか?」
「なんじゃ、振られたか?」
「はあ、2日ほど延期になって」
「わしは、時間調整か?
まあ、ええわ。
案内してやる」

そして12時頃には、ピンサロの彼女が忍び込んできました。
もちろん、打ち合わせをしてのことです。
彼女がシャワーを浴び終えると、直ぐに身体を合わせます。
そして、直接射精して…。
ピルでも飲んで避妊をしているのだろうと思っていましたが、その晩初めて彼女の過去を聞かされます。
結婚していたけれど、なかなか子どもが生まれず、不妊治療を受けていたのです。
それを承知なのに、旦那の親は子どもが欲しい、いつできると催促をきつくしてきます。
そんなある日、子どもも生めない女なら離婚せい、と旦那に向って言う親の姿を目にします。
それに対し旦那は、何も言いません。
彼女を、かばってくれません。
それで、離婚を決意したそうです。
「あなたとだったら、上手くやって行けそう。
年下なのにね。
ねえ…」
しばらく、沈黙が続きます。
「東京行っちゃ、いけない?」
「…」
「ごめん。
嘘よ、嘘。
彼女いるんだものね」

寂しい顔でした…。

  1. 2012/08/30(木) 00:00:07|
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私の足元で…40

[Res: 2035] 私の足元で…40 わくわく 投稿日:2007/06/24 (日) 19:23

結局その夜は、私のペニスは形を整える事無く、早紀を喜ばすには至りませんでした。
「ねえ…。
なおの家族で、糖尿病の人いる?」
「いないよ。
どうして?」
「糖尿病になると、勃起障害になるんだよ…。
家族の人にいなくて、今のなおの体形なら、1型も2型も当てはまらないね」
看護婦を目指してますから、医学的検知から私の状態を分析しているのでしょう。
「精神的なストレスも、要因のひとつって言うけれど…」
と、自分で言っておきながら
「えっ!」
「どうしたの?」
「ううん。
なんでもない…」
この時のえっ!が、後々の重要なキーワードになるのですが…。

そのまま寝入ったふたりです。
私は、途中何度も目が覚め、寝ている早紀の身体をまさぐりますが、やはり私のペニスに変化は表れませんでした。

翌朝、早紀は6時半に目を覚まし、帰り仕度を始めます。
いつもなら、早紀が朝早く帰る時は、私は布団の中で見送るのですが、この時だけは起きて駅まで見送りに行きました。
なんだったら新宿…、いや、早紀の家まで送り届けたい気持ちでした。
もしかしたら、これで最後になるのかも知れない…。
そんな恐れがあったからです。
ドアが締まる時、早紀の顔は寂しそうでした。
何かに怯えていた、と言えるかも知れません。
私は、早紀の乗った電車が小さくなるまで、ホームで見送っていました。
(桜井に会いに行くのではなく、本当に家に帰るのであって欲しい)
そう願いつつ…。


さて、結論から言うと、早紀はこの日桜井に会い、身体を合わせています。
最初は拒んだようですが、やはり桜井の巧みな進め方に抗うことが出来ずに、結局寄せる快感に翻弄されたようです。
なぜそれを知ることが出来たのか…。
それは、また後で書きましょう。


あの夜から、私は早紀と桜井に疑いを抱きつつ、切り出せないままふたりと付き合いを続けます。
早紀と会う回数は、以前とあまり変わらないように思います。
桜井の態度も、特に敵意を感じるとか、そう言うものはありません。
変わったと言えば、私のペニスが、あれ以来起たなくなってしまったと言うことです。
早紀は、それを気に掛けているようですが、彼女を抱いて満足させられない状況でも、私と別れようとは思っていないようです。
いやそれは、桜井とのSEXで満足を得ているからとも取れますが、それなら私といつまでも付き合う必要があるでしょうか…。

そんな流れの中、幾つかの出来事が起きます。
12月半ばから終わりにかけて、桜井は会社を辞め実家を継ぐためにいよいよ大阪に帰ると言うのです。
そして私には、11月半ばから1月半、つまり12月一杯まで、中国地方の現場への出張の話が持ち上がります。
あるプラントの工事の進捗が思わしくなく、遅れを取り戻すために現場監督のサポートをして欲しいと言うのです。
最初は引き受けてくれるかどうかの打診程度のもので、急な話と、早紀と桜井の関係に不安を抱いていた私は一旦断りますが、その内業務命令となり出張は本決まりとなります。
出張に出る前、仲間が壮行会を開いてくれましたが、その際桜井と、これが最後になるかもと、思い出話などを募らせました。
「元気でな」
「桜井さんも」
結局私は、桜井に対し、何も言うことが出来ませんでした。

早紀個人もお別れ会を開いてくれましたが、東京駅から寝台車での出立、深夜になるため流石に見送りはしてもらえませんでした。

朝駅に着くと、監督補佐として前から赴任していた上司が迎えに来てくれ、その足で現場に向かいました。
初日は、安全教育や挨拶その他もろもろで終わり、夕方には定宿となるビジネスホテルにチェックインです。
翌日からは、遅れた工期を取り戻すための派遣ですから、聞かされていた以上のプレッシャーが待ち受けていました。
出張の話を持ちかけられた時の条件は、週休1日、勤務は8時半から18時半と言う話でしたが、実際は1月半の間一切の休みもなく、勤務は8時から21時、22時と言うものでした。
当初こそ疲れと緊張のあまり、現場から帰ると風呂に入るのも億劫ですぐ寝入っていましたが、慣れてくると牡蠣の美味しい店に繰り出す余裕も出てきました。
現地で親しくなった人から誘われ、週末にはピンサロに通うようになります。
数回通う内、付いてくれた30代の女性と親しくなり、彼女の方からベッドに誘われます。

『以前美人局的なことがあり、ピンサロの女性と寝た後怖い旦那が出てきて、慰謝料として300万払わされ、会社も辞め、離婚せざるを得なくなった社員がいた。だからみなも女性問題には十分に気をつけるように』
それが、着任早々の、安全教育より重要な、下半身の注意事項でした。

私も当初は警戒していましたが、彼女はそう悪くも見えず、また、早紀以外の女性なら可能なのだろうかと、ついには彼女と肌を合わせてしまいます。
その時は、ペニスは立派に形を整え、いつもならコンドームを使用するのに、
「私を、信用して」
と、彼女の求めるまま生で挿入し、中で射精してしまいました。
早紀に後ろめたさを感じながらも、今頃は桜井と愛し合っているかも知れないと、彼女との関係は私が帰る間際まで続きました。
密会の場所は、深夜のビジネスホテルです。
ホテルの客は、ほとんどが同じ会社の人で、各営業所から派遣された寄せ集めです。
受付には親父がいますが、11時頃には奥の部屋で寝てしまい、女性の連れ込み禁止令は形ばかりで、みな上手いようにやっていました。
彼女とのことですが、怖い旦那が出てくるわけもなく、ちょっとした恋愛感情に陥り、分っていたとは言え別れにふたりとも心を切なくさせたのも事実です。

そんなことがありながらも、早紀とは、時々、連絡を取っていました。
八千代の家の電話を借りてです。
現場も、毎日帰りが遅いわけではありません。
「明日は、特に問題がなければ18時半には帰って良い」
と事前通達されるので、その日は八千代の自宅に電話を入れて、早紀に伝えてもらうのです。
八千代の両親は、店を経営していて帰りは遅くなります。
早紀は、私が電話できる日に八千代の家に来て、30分ばかり私と話をするのです。
そう言うことが、1週間に1度はあったでしょうか。
関東と、中国地方ですから、電話代は相当掛かりました。

そして後1週間で東京に帰れると言う時に、早紀からある申し出があります。
いえ、辛い話ではありません。
早紀の叔母が、正月休みを利用して叔父を伴い実家に帰るため、年末年始を入れて5日ほど不在にすると言うのです。
叔母の実家と言えば、早紀の母親の実家でもあり、早紀も同伴を誘われましたが、理由を付けて断ったそうです。
叔母の子ども、早紀のいとこは、関西の大学に入っていて、なんでも正月はスキーに行くとかで里帰りはしません。
正月の叔母の家には、早紀ひとりです。
もし、良かったら叔母たちが留守の間、泊まりに来ないかと言う誘いです。
もう私は、天にも昇る気持ちでした。

そして、桜井が実家に戻ったと言うことも、会社の人から聞きました。
正式な退職は年明け1月の絞め日、桜井が実家に戻ったのは今年も1~2週を残してのことですが、今まで溜まった有給休暇があり、それを利用してのものでした。

(と言うことは、早紀はさらわれなかったんだ…)

  1. 2012/08/29(水) 18:00:25|
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私の足元で…39


[Res: 2035] 私の足元で…39 わくわく 投稿日:2007/06/24 (日) 08:52
早紀に入ろうとした途端、桜井の顔が浮かんでペニスが縮んでしまった私です。
寝取られると言う異様な興奮と、大事な早紀を引き換えにした報いでしょうか…。
途中で縮むなんて、早紀を相手に、いえ女性を相手に初めての経験です。

早紀はいたわるように、私のペニスを扱ってくれますが、形を整える気配はありません。
「舐めてみようか…」
いつもなら、くすぐったいと言う理由で断る私ですが、今回ばかりは藁をもすがる思いで、早紀に委ねてみようと思います。
「うん」
小さくなったペニスが、早紀の柔らかな口の中に含まれます。
熱くて、なんとも言えない感覚が押し寄せてくるのですが、やはり大人しいままです。
「早紀、顔を跨いで」
早紀の腰に手を当て、私の顔を跨ぐように促します。
69の形を取り、早紀の甘い蜜を吸えば、効果があるのでは…。
そんな思いから、音を出して舐めますが、変化は表れません。
「今日は、だめかな…。

そうだ。
夕ご飯食べてないよ」
「えっ、ハンバーグ食べたじゃない」
「あれは、遅く食べたとは言え昼食でしょ。
やはり、きちんと夕食を摂らなくっちゃ。
ほら、昨日桜井さんにほとんど負担してもらったじゃない。
だから、余裕があるんだ」
本当は、桜井の名前など口にしたくはないのですが…。
「○□行かない?」

○□は、早紀も何度か足を運んでいる店です。
おやじさんは、随分前に亡くなった俳優の大阪志郎に似た物腰の柔らかい人物です。
早紀を、「早紀ちゃんが自分の娘だったら」、と可愛がってくれています。
小料理屋と言う感じの店で、料理はみな基本がしっかりしていてどれもおいしいのですが、特に私たちふたりが好きなのは鯵の南蛮漬けです。
「あっ、○□なら行きたい」
と、駅とアパートの中間より駅に近い店に、足早に向います。
小さな店で、L字型のカウンターと小上がりが3卓ほど。
おやじさんの人柄が客を引き寄せるのか、いつも客で賑わっています。
暖簾をくぐると
「いらっしゃい。
おっ、今日は早紀ちゃんも一緒だね」
と相好を崩しています。
「カウンター座りなよ。
おい源さん、もうちっと詰めてふたりを入れて上げて」
椅子に小荷物を置いていた源さんなる人に声を掛けると
「良いよ~、幾らでも“入れて”あげるよ」
「まったく…。
早紀ちゃん相手に、下ネタはNGだよ。
で、飲み物は?」
「どうする?
生?」
「うん」
「中?大?」
「中」
と、おやじさんが
「早紀ちゃん、中だとお代わりするんだから、大にすれば?」
「じゃあ」
「はい、大生ふたつ~。
肴は?」
「南蛮漬け下さい」
「おやおや、また南蛮漬け?(笑)
随分気に入ってもらったようだね。
料理人としてはありがたいことだけれど、他のも色々食べて欲しいなあ。
って言うか、南蛮漬けはサービスしちゃうから」
「えっ、良いんですか?」
「良いよ」
店員さんに
「早紀ちゃんに、南蛮漬けお出しして。
伝票は、良いよ」
「すみません」
程よい大きさの鯵は、仕事が丁寧で骨まで食べられます。
そしてまた、揚げた香ばしさと、甘酸っぱい餡との相性が絶妙なこと。
カウンター席の連中は、早紀を中心に盛り上がり、小上がりにいる人も話に加わろうとします。
早紀がいると、場が和み、終始こんな感じで宴は進むのです。
そう言えば、ひとりでこの店に来た時も
「早紀ちゃんを手離すんじゃないぞ。
あんなに気立ての良い子は、早々見つけられるもんじゃない」
と、おやじさんに言われたほどです。

それを、なぜ、あんなことをしてしまったのだろう…。
今更、悔やんでも悔やみきれない事実ですが、あの時は、酔いも手伝って異様な精神状態だったのでしょう。

(もう、早紀を離しはしない)
そうは思うのですが、早紀と桜井が結ばれ明日も会う約束をしている以上、それを阻止するには、昨晩私が一部始終を見ていたことを明かさなければならないのです。
それは分ってはいるのですが、切り出す勇気がありません。
早紀の貞操の危機の時に、それを止めるべきはずの私が傍観していたのですから…。
情けないじゃないですか。
それも、早紀が桜井の巧みな誘導にのり、ペニスが入れられるのをじっと見ていたばかりか、それで興奮していた事実など知られたくないのです。
軽蔑されるのが、怖いのです。

昨晩の事を忘れられるようにと、みなとわいわい騒ぐ私ですが、
「そろそろ9時になるよ。
明日早いから、帰らなくっちゃ」
早紀の声に、急に現実に引き戻されます。
勘定を済ませ、みなに挨拶をしながら出るふたりに、
「早紀ちゃん。
また、おいでよ。
今度は、お兄ちゃん抜きでね」
と、おやじさんです。

外は、気持ちの良い風が吹いています。
私が手を伸ばすと、早紀はそっと手を差し伸べてきます。
みなと騒いで、気持ちが高揚したのでしょう、なにか元気になった気がします。

アパートに着くなり、早紀を抱きしめます。
髪には、シャンプーの甘い香りに混じり、油やタバコの匂いが沁みています。
(今度は、大丈夫そうかな…)

  1. 2012/08/29(水) 12:00:38|
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私の足元で…38

[Res: 2035] 私の足元で…38 わくわく 投稿日:2007/06/22 (金) 20:15
早紀のハンバーグが出来上がり、その頃には氷を張ったワインクーラーのワインも冷え、一緒に楽しんだわけですが桜井の評判は上々で、また早紀の株が上がったようです。
「早紀ちゃん、美味しい。
特に、ナツメグの使い方が良いね」
「分ってもらえます?
なおは、この辺のところが分からないんですよね~」
ええ、ええ。
私は味オンチですよ。
今なら、あいとぃまて~ん、くらい言っていたでしょう。
でも嬉しいじゃないですか、要所に私の名前が登場するのですから。
まだまだ、捨てたものじゃありません。

などと思いながら、矛盾した行動にでます。
ワインをグラス2杯飲んだ桜井に、
「今日も泊まって行きます?」
先ほどの昼寝の際に考えたことを期待し提案しますが、断られます。
「幾らなんでも二泊はね。
それに、これ以上ふたりの邪魔をしちゃいけないし」
心にもないことを言います。
恐らく、明日早紀と会うのに備えて、色々な準備を考えているのでしょう。
あくまでも、早紀が桜井と会うと仮定しての話ですが。

夕方4時頃、早紀とふたりで桜井を見送りに駅まで行きました。
電車に乗った桜井の最後の視線は、早紀に注がれていたように思います。
そして、ドアのガラス窓に着いた手が、かすかに動いて早紀に合図を送っているようでした。
早紀も、軽く手を振ったような気がしました。

アパートに戻るなり、ふたりで銭湯に行きました。
男湯はまだ客も少なく、数人のお年寄りの憩いの場と化していました。
いつもはわたしが待たされるのですが、早紀はもう出ていて店の前のベンチに腰を下ろしていました。
髪が濡れています。
そしてその髪が、うなじ辺りに付いて、妙な色っぽさを醸し出しています。
それは逝くことを知り、女になったためでしょうか。
帰り道、肩がぶつかりそうになりながら、早紀が言います。
「あのね…。
さっき、家に電話したの。
そしたら、明日朝早く戻って来なさいって。
何か、おばさんたち出かけるらしいの。
で、届け物とか色々来るらしくて、留守番して欲しいって」
「そう」
実しやかなウソです。
早紀は、八千代の家にいることになっています。
八千代の家は、早紀と同じ町にあるのですから、明日の朝早く戻れと言うことも有り得る話です。
だから、そう言うウソを思いついたのでしょう。
早紀は、桜井と、一体どこで会うつもりでしょうか。
何度もふたりきりになる機会があったので、待ち合わせ時間や場所は、その時に打ち合わせたのでしょう。
明日の朝、早紀がアパートを出た時点で、私の目は届かなくなります。
後をつけるという手もありますが、待ち合わせの場所から車で移動されたのでは、哀しいかな尾行は不可能になります。
そして、虚しさだけが募ります。
「それなら仕方がないね」

部屋に入るなり、私は性急に早紀を抱きしめました。
そして、奪うように唇を合わせます。
「あん、どうしたの?」
「今すぐ、早紀を抱きたい」
「あん」
(桜井に汚された早紀を抱いて、私色に染め直したい)
そんな思いから、抱きしめるにも力が入りました。
もちろん、私も中に出すつもりです。
ふたり目ですが…。
そう言えば、早紀を抱くのも、ふたり目でした。
まあ、第3の男より、良しとしますか。
「あん、なお。
いつもと、違う…」
私は畳の上に、早紀を押し倒しました。
「なお、布団敷いてからにして」
(昨日は、畳の上で桜井を受け入れたくせに…)
慌しく布団を敷くと、早紀の服を乱暴に脱がせます。
桜井のように、早紀をじらしてじらして、ようやく入らなければ…。
そう言う思いとは裏腹に、今すぐにでも早紀に入りたい私もいます。
結局は我慢が出来ずに、早紀の脚を開き、いきり立つペニスを握り締め、早紀の中に入ろうとしました。
と、その時、一瞬、目の前を桜井の顔が横切ったような気がしました。
「えっ?」
途端に、ペニスから力が抜け、あっと言う間に小さくなってしまいました。
早紀も私も、声にならない声を上げました。
「ごめん。

どうしたんだろう…。
飲みすぎかなあ」
「いいよ、なお。
きっと、疲れているのよ。
今日は、何もしないで寝ようよ。
ねっ」
まだ6時前です。
寝るには早い時間です。
ふたりは、布団に横になりながら、テレビを観ました。
早紀が前で、私がその後にいます。
手は、自然と早紀の胸に伸びます。
「あん」
「ねえ、テレビ観ながらで良いから、さすってくれない?」
と、早紀の手を、私のペニスに導きます。
「良いよ。
こう?」
早紀の手が、私の柔らかなペニスを揉むように弄っています。

でもそれは、変化する気配を見せません。

[Res: 2035] Re: 私の足元で…37 ユウキ 投稿日:2007/06/23 (土) 14:50
いつも興奮して読ませていただいております。
それにしても興奮するシチュエーションですね。
今後桜井さんと早紀さんはどうなってしまうのでしょうか気になります。
なかなか更新が進まなかったり、途中で終わってしまう作品が多い中、
わくわくさんの作品は、更新のペースが早いので、この掲示板を
チェックするのが毎日の楽しみになっています。
どうか無理をなさいませんように、続きを頑張ってください。

[Res: 2035] Re: 私の足元で…37 わくわく 投稿日:2007/06/23 (土) 21:01
ユウキさん、ありがとうございます。
こんな拙い文で興奮して頂くなんて、光栄です。

なんとしてでも、最後まで書き切るつもりです。
それが私の、青春への早紀へのレクイエムと思っています。

どうか、温かく見守って下さい。

  1. 2012/08/29(水) 06:00:43|
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私の足元で…37

[2035] 私の足元で…37 わくわく 投稿日:2007/06/22 (金) 12:25
昨晩の酒と疲れが残っていたのでしょう、ふたりが帰って来たのさえ気付かずに寝入っていました。
「ねえ、なお」
早紀の声です。
私を覗き込んでいます。
「そろそろ起きたら」
「えっ?
今何時?」
「もう直ぐ、1時になるわ。
ねえ、涎出ているわよ」
「あっ」
こうして私が目を覚ましている間は、早紀は私の恋人です。
きっと桜井は、悔しい思いをしているに違いありません。
(勝った)
なんて小躍りしたくなります。
もう寝取られて、負けは決まっているのに。
いや、早紀の気持ちを、少しでもこちら側に引き戻したような気がして…。
「そうか、1時か…。
買い物に行かなくっちゃね」
ふたりがアパートを出たのは11時近くですから、美術館から寄り道もせずに戻って来たのでしょう。
と、早紀が、私を不安にさせることを言います。
「ねえ。
桜井さんに、ちひろのポストカード買ってもらっちゃった」
考えてみれば、19歳の乙女です。
嬉しそうに、目をキラキラ輝かせながら、パンフレットと一緒に大事そうにポストカードを持っています。
「見る?」
「ああ。
すみません、桜井さん」
ポストカード…。
安い買い物です。
でも私は、美術館の近くに住んでいるものですからいつでも手に入ると、早紀にちひろグッズをプレゼントしたことがありません。
1、2点で良い、さりげなく手渡せば、早紀の心をより惹き付けることも出来るのでしょが、それを分っていても実行できないところが私の未熟なところです。

食材の買出しに行くにも、パジャマの私は着替えなければなりません。
「じゃあ、外で待ってるよ」
と、早紀と桜井は、外に出てしまいました。
部屋を出て階段を下りると、ふたりはなにやら楽しそうに話をしていました。
「お待たせです」
近くにある、大きなスーパーに向います。
小売と言うより、業務用の品揃えが豊富で、1個当たりの量の多さはもちろん、珍しいものも置いてあるスーパーです。
早紀の得意なハンバーグの具材を買い求めます。
合挽き肉に…、逢引き?
なんでもそんな風に、結び付けてしまう私です。
タマネギ、パン粉、香辛料…。
サラダ用にレタスやトマトなど。
ドレッシングとしてオリーブオイルと、にんにく。
「帰りの電車で、匂い大丈夫ですか?」
「平気、平気。
それより元気つけなくっちゃ」
と、桜井です。
もしかしたら、明日の早紀との逢引きのために、精力をつけようと言うのでしょうか。

アパートに戻ると、早紀は支度にかかります。
と、桜井が、
「ハンバーグと言えば、ワインが良いかな。
食べながら飲まない?
流石に、今日は無理?」
「いや、大丈夫ですよ。
でも、昨日のワイン、残っていないですけれど」
「じゃあ、買ってこなくっちゃ。
俺、美術館行ったりしたから、少し疲れちゃった。
悪いけれど、買ってきてくれる?
赤ワインね」
と3千円ばかり渡されました。
「はあ。
何本買って来ます?」
「1本で良いよ」
「3千円のワインですか?」
「うん。
早紀ちゃんの手料理を頂くんだから、安いワインじゃ申し訳ないよ」
先ほどの、ハンバーグの食材費も桜井持ちです。

アパートから、駅前の酒屋までは、片道十数分掛かります。
買い物を入れて30分、その間に桜井は早紀を手篭めに、いえ、嫌らしいことを仕掛けるつもりでしょうか。
早紀の料理の進み具合を確認して、アパートを出ました。
戻った時、進み具合が変わらなければ、何かがあったと考えて良いでしょう。
自ずと、歩は速くなります。
「あれ~、お兄ちゃん。
また飲むの?
ああ、お客さんが一緒だったものね」
酒屋の親父とは、親しい間柄です。
なにしろ、常連ですから。
いつぞやは、ひとりで1升瓶入りの甲斐のみのりとか言う赤ワインを一晩で飲み上げ、飲み足りないと追加を買いに行って、
「悪いことは言わない。
そんな飲み方をしていると、肝臓を壊すよ」
と、ビール一缶しか売ってもらえませんでした。
酒屋は、ワイン専門店ではないため、高くて2千円までの品揃えです。
その中で、一番高いものを買い求めました。

帰り道、いつも見慣れた街並みが、急げ急げと急き立てているようです。
アパートと書いていますが、名前は一応マンションになっています。
風呂がないのに、マンションでもあるまい…。
階段を上り、私の部屋がある3階に辿り着きました。
中のふたりに帰宅を知らせるように、わざと足音を大きくして通路を歩きます。

ノックの後ドアを開けると、早紀は台所、桜井は座ってテレビを観ています。
料理も、予定通り進んでいるようです。
「買って来ました」

ふたりとも何もなかったかのような顔をしていますが、私が出た後直ぐに、キスをしたかも知れない、おっぱいを揉んだかも知れない、いや舐めたかも知れない、あそこを触ったに違いない、舐めたかも知れない、いや、入れちゃった?かも…と、矢継ぎ早にふたりの痴態が頭に浮かびます。

「出来るまで、テレビ観てて」
「じゃあ、ワイン飲んで待ってようか」
「冷えてないですよ」
「そうか…」
「3千円のワインがなかったので、残ったお金でビールも買ってきました」
「流石!
じゃあ、乾杯しよう。
早紀ちゃんも、飲もう」
「私、未成年ですよ」
桜井が笑っています。

  1. 2012/08/29(水) 00:00:12|
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私の足元で…36

[Res: 2017] 私の足元で…36 わくわく 投稿日:2007/06/21 (木) 12:44
アパートの近くには、公園や緑地が多く、散歩をするにはお誂えの場所です。
ふたりは、コンビニに買い物に行ったと言っていますが、もしかしたら朝の散歩を楽しんできたのかも知れません。
それも、恋人の様に手をつなぎながら…。

3人で、布団を片付け、テーブルを置くスペースを作ります。
テーブルを出そうと、早紀と桜井の手が同時に伸びて、触れてしまったようです。
「あっ、ごめんなさい」
気のせいか、ふたりは他人じゃないような気がして…。
いや、気のせいじゃありませんね。
もう、身体を許しあった仲ですから。
それに、早紀は桜井に初めて逝く事を教えてもらったのですから…。

「ねえ、トマトジュースの他にオニギリとかサンドイッチ買ってきたけれど、食べない?」
「いや、良い…。
流石に食欲がない」
「じゃあ、私たちだけで食べるね」
「ああ」
「俺、これ食べたら帰るよ」
桜井です。
「折角だから、もっとゆっくりしてって下さい。
ねえ、早紀?」
「そうですね」
ふたりとも私に気取られないように、早く離れたいはずですが…。
「そうだ、早紀。
なにか料理を作ってあげたら?」
「料理?」
「ほら、得意の」
「ハンバーグ?」
「そう。
美味しいじゃない。
桜井さん、早紀、料理結構上手なんですよ。
特に、ハンバーグがお勧めです」

なんてバカなんでしょう。
自虐行為も良いところです。
寝取られた上に、彼女の手料理まで食べさせようとしているのです。
でもおかしなことに、そうすることをあまり嫌がっていない自分がいるんです。
逆に、ふたりを見ていると、癪に障ると言うか悔しいと言うか、そう言う気持ちよりドキドキ感の方が優っている気がして…。
少し前の私には、考えられなかったことです。
やはり、昨晩のふたりの睦み合う姿を見て、寝取られが目覚めてしまったのでしょうか。

「今日は、何か用事があるんですか?」
「別にないけれど…。
良いの?
嬉しいな、早紀ちゃんの手料理が食べられるなんて」
私は二日酔いで、流石に今すぐ食べたいとは思いません。
昼過ぎに買い物に行って、遅い昼食を摂ろうと言うことになりました。
「じゃあ、僕はそれに備えて一眠りして良いですか?
天気も良いし、ふたりでどこか歩いて来たらどうですか?
ねえ、早紀、桜井さんを案内してあげたら」
「う~ん」
ちょっと考えているようでしたが
「早紀ちゃん、良いの?
早紀ちゃんとデートが出来るなんて、幸せだなあ」
ふたりの間に何もなければ、ちょっとした冗談に聞こえたのでしょうが、その何かを知っているだけにふたりのとぼけた様子がおかしくって。

ふたりで話し合って、ちひろ美術館に行くことに決めたようです。
話し合ってと言うより、早紀の希望ですが。
桜井に、いわさきちひろの絵が理解できるとは思いません。
美術館は、アパートから歩いて30分ほどのところにあります。
早紀は、何度も足を運んでいるのですが、彼女の絵が大好きらしく何度見ても飽きないようです。

ふたりが出かけた後、私は布団を敷きました。
往復で1時間、30分~1時間掛けてゆっくり見てくれば、戻るのは1時間半か2時間後です。
その間は、ひとりきりです。
そう言う開放感もあって、私は横になると昨晩のことを思い浮かべながらオナニーをしてしまいました。
酔っていたはずなのに、色々なシーンを鮮明に覚えていて、それを思い浮かべては異様に興奮してあっという間に逝ってしまいました。
それも一度ならず2度も…。
部屋に匂いがこもったので、窓を開けて換気をして、身体を清拭しました。
昨晩、早紀が桜井にやっていた行為です。
早紀が来た時、銭湯が終わっていたり、行くのが面倒な時は、お互いの身体を濡れタオルで拭きあいました。
清拭と言う言葉を知ったのも、早紀のお陰です。
痕跡を残さず後片付けをして横になると間もなく、睡魔に襲われました。
そして私は、朧行く意識の中で、よからぬことを考えていました。

無理な話ですが、今晩もふたりを泊めて、交わう姿を見ることが出来ないものだろうか…。
  1. 2012/08/28(火) 18:00:08|
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私の足元で…35

[Res: 2017] 私の足元で…35 わくわく 投稿日:2007/06/20 (水) 12:22


早紀のあそこに手を伸ばした桜井です。
「何あてがってるの?
ティッシュ?
それじゃあ、あそこにくっついちゃうよ」
流石、中だし名人の桜井です。
過去に何度も、経験したのでしょう。
確かに、あそこにティッシュが付くと後始末が大変です。
「俺が拭いてあげる」
「自分でやります」
「そう言わないの。
濡らしてくれる?」
早紀は言われるままタオルを洗い、固く絞ると桜井に差し出しました。
「さっきみたいに、横になって」
横になると
「脚を開いて」
「恥かしい…」
蚊の泣くような声です。
「さあ」
桜井はスカートを捲り上げ、早紀のあそこに手を伸ばします。
「あん」
「早紀のここにキスしたい。
それに、もっと明るいところで見たい…。
でも、蛍光灯点けられないしね。
日曜日までのお預けだ。
我慢する」
丁寧に拭いているようです。
早紀は、気持ち良さそうな表情を見せています。
「おっぱいも拭かなくっちゃ」
みしっ。
畳のきしむ音です。
大きな身体なのに、桜井は軽々と立ち上がり、タオルを洗います。
そして、早紀のブラウスをはだけ、形の良い胸を拭き始めました。
「どう?」
「冷たくて、気持ち良いです」
「脇の下、上げて…。
日曜日には、うんと可愛がってあげるよ。
色々なところ、舐めてあげる。
ここもね」
「あん」
手がまた、スカートの中に伸びます。

「さあて、そろそろ寝なくっちゃ。
俺は、ここに横になるよ」
ふたりが愛し合った場所を、指差しています。
「嫌だけど…。
早紀は古の横に寝ないと不味いだろう…」
「私も…。
悪くって…」
「いっそのこと、ふたりで並んで寝ちゃう?
古、びっくりするよ」
「ダメです」

中だしで、桜井のDNAが早紀の身体に回ったのでしょうか、彼に対しなぜか従順に見えます。
やはり、女性にとって、いや男性にとっても、直接精液を浴びる浴びせると言うことは、大変なことなのです。

早紀は、私の背中の方に横になりました。
風が動いた時、なにか隠微な匂いがしたような気がしました。

桜井の顔は、早紀の足の方にあります。
「古の足の匂い嗅ぐの嫌だからね。
早紀のだったら、ほ~ら」
「あ…。
くすぐったい」
桜井が、早紀の足の匂いを嗅いだのでしょうか、早紀は身体を捩っています。

寝取られた私は、結局何もすることが出来ませんでした。

しばらくは、身体がぷるぷる震えるような感じがして、とても眠れそうにないと思っていましたが、その内頭と身体がだるくなって来ました。
疲れました…。
気持ちも身体も、ぼろぼろでした。
桜井は、私より先に寝入ってしまったようです。
足元から、軽いいびきが聞こえて来ます。
きっと心地良い疲れが、彼を包んでいるのでしょう。
人の彼女を征服したのですから…。
好い気なものです…。

最後の私の意地…。
寝返りの振りをして、早紀の方を向こうかどうか…。
でも、他の男の精液を受け入れ、喜びの声を上げた女を見ることは出来ませんでした。
やるせなさや、後悔だけがひとりで走って行きます。
私は取り残され、布団の上で丸まるばかりです。
酔っていて、睡魔に襲われていたのに、目の前で繰り広げられている光景を見逃すまいと無理に起きていた私です。
その内、睡魔が襲って来ました。
と、遠のく意識の中で、何かが動きました。
「なお…。
ごめんなさい…」
早紀です。
私の背中に向って、呟いたのです。

私の耳は、確かにそれを聞きました…。




目を覚ますと、外はもう明るくなっていました。
顔の周りが、アルコールやら嘔吐物やらの嫌な匂いがして、口の中もネバネバが残っていました。
うがいをしようと上体を起こしました。
昨晩、あれほど辛い思いをしたはずなのに、早紀と桜井のことをうっかり忘れていました。
(飲みすぎたなあ…)
そんな能天気なことを考えていました。
(ん?
そう言えば、早紀と先輩、泊まったんだっけ)
と同時に、昨晩のことが悪夢の様に蘇って来ました。
(いや、夢だよ。
それにしても、悪い夢を見たなあ…)
いや、現実だとは分っています。
せめてもの、私の抵抗です。

部屋を見回すと、ふたりの姿がありませんでした。
(?)
部屋は一間しかないので、隠れられるはずがありません。
もしかしたら、朝から催して押入れかトイレでつながっているわけじゃあないでしょうね。
そんなことを考えた自分に苦笑いしながら
「早紀?」
と言いながら、トイレと押入れを明けました。
が、誰も入っていませんでした。
形ばかりの小さな玄関を見ると、私の靴しか見当たりません。
(えっ?
帰っちゃった?)
そんな不安が、私を襲いました。
ドアを開けて外を見ましたが、ふたりはいませんでした。
部屋に戻り、この急に訪れた現状にうろたえながら、それでも用を足し、洗顔と歯磨きをしました。
柱にかけた鏡を見ると、赤らんでみっともない顔の私が写っていました。
(さらわれちゃったの?)
充血した目を見て、呟きました。

時計を見ると、10時近くでした。
ふたりを追う気にもなれず布団の上にへたり込んでいると、外から人の声が聞こえました。
早紀と桜井の声です。
ドアが開き、早紀が入ってきました。
昨晩、何事もなかったような爽やかな顔でした。
「お早う。
起きたの?
大丈夫?」
「どこ行ってたの?」
いつも交わす会話ですが、何かぎこちない気がしました。
「桜井さんと、コンビニ行って来たの。
ほら二日酔いには、トマトジュースでしょ。
お金、桜井さんに出してもらっちゃった」
早紀の後からにゅうっと桜井が入ってきました。
「おう。
大丈夫か?
昨日は、大変だったな。
覚えてる?
何度も起きたの」
「いや…。
全然、覚えていないです…」
「吐いたことも?」
「はあ…。
迷惑掛けてスミマセン」

桜井は、早紀を見ました。
早紀もちらっと見たような気がします。
きっと、私にばれていないと安心してのアイコンタクトだったのでしょう。


  1. 2012/08/28(火) 12:00:01|
  2. 私の足元で…
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私の足元で…34

[Res: 2017] 私の足元で…34 わくわく 投稿日:2007/06/17 (日) 20:59

私は、朦朧としたままで、ふたりを見ていたように思います。
もう、なにをする気力もありませんでした…。

桜井は、腕立て伏せのようにして、自分の上体を浮かせました。
隠れていた早紀の身体が、見えるようになりました。
先ほどと同じように、両手両脚を投げ出しています。
やはり、桜井同様、肩で息をしています。
うっすらと目を明けながら、桜井を見上げています。
その顔は、心地良さそうに見えます。
「ねえ、早紀?」
早紀は、余韻に浸っていたいのか、声を掛けられたことに少し当惑したような様子です。
「ごめん…。
中に出しちゃった…」
「…」
「責任取るから」
責任を取ると安易に言いますが、どうやって取ると言うのでしょうか。
早紀は身体は許したものの、気持ちを許したわけではありません。
まあ、これほどまで乱れたのですから、知らぬ振りができないと言うか、身体が求めてしまうかも知れませんが…。
「ねえ、触ってご覧」
桜井は、射精したと言うのに、まだ元気なようです。
早紀の中に入ったままです。
困った30歳です。
まあ、こんな私でも、新鮮な相手だと2回ほど続けても平気ですが…。
早紀のだらんと伸びた腕を掴み、ふたりのまだ結ばれているところに運びます。
「ほら」
「あん」
「ねっ。
早紀の中に、俺が入っている」
「…」
「これなんだか、分る?」
「…」
「早紀の愛液と、俺の精液が混じったものだよ。
とろとろだよ」
と言って、その液を指につけたのでしょうか、ふたりの顔のところに持ってきます。
「匂いをかいでご覧」
「いやん」
「ほら」
早紀の鼻先に指を持って行きます。
「ふたりの愛の証しだよ」
「あん」
桜井は、また少し動いたようです。
「早紀は、俺の女になったね。
だって、俺の子種を受け入れたんだもの」
「…」
「今度こそ、まじめに聞くよ。
付き合ってくれるね?
古とは、直ぐには別れなくて良いから。
ね?」
こくっ。
「じゃあ、愛しているって言って」
「愛してます…」
「今度は、覆すのはなしだよ」
「はい」
「嬉しいよ。
日曜、また会いたいな。
古には、何か理由を付けたら良いじゃない。
急用ができて、帰らなければならなくなったとか。
ねえ、やってくれる?」
「はい」
「可愛いよ、早紀。
ずっとこうしていたいけれど、そろそろ寝なきゃ。
ああ、別れが辛い」
「くすっ」
別れって…。
桜井の大げさな物言いに、少し笑いを取り戻したようです。
「でも、身体ベトベトになっちゃったね」
「清拭します?」
「えっつ、正式?
な、なに?」
「濡れタオルで身体を拭くことです」
「早紀が、拭いてくれるの?」
「はい」
早紀は、よろよろと起き上がりました。
「大丈夫?」
先ほど、声を押し殺すために咥えていたタオルを、水道水で濡らし始めました。
それを固く絞り、桜井の身体を拭いて行きます。
「おお、ひんやりして気持ち良い」
流石に、桜井のペニスのところでは少しばかり戸惑いがあったようですが、何しろ自分を可愛がってくれた桜井の分身ですから、愛着が沸いたのか大事そうに扱い始めました。
落ち着いて、すこしばかり小さくなっていましたが、早紀の指が触れると、それはたちまち形を整えました。
「これ…」
戸惑っている、早紀です。
「ごめん。
早紀のことを考えると、大きくなっちゃう。
でも、もう今日は我慢するよ。
その代わり、日曜日はうんと可愛がってあげるからね」
桜井の指が、早紀のあそこに伸びています。
「あん」

  1. 2012/08/28(火) 06:00:42|
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私の足元で…33

[Res: 2017] 私の足元で…33 わくわく 投稿日:2007/06/17 (日) 11:31

「はああ、はああ。
なんか変。
なんか変…」
早紀の様子を見ながら、なおも腰を打ち続ける桜井です。
それにあわせ、早紀の声も切羽詰って来ました。
「ああん、ああん」
「ふん、ふん、ふん」
桜井は、踏ん張ります。
「逝きそう…。
逝きそう…」
「もう少し…、待って…。
ふん、ふん、ふん」
「あ~ん、あ~ん、あ~ん」
早紀の頭が、忙しなく左右に動いています。
桜井の肩に回されていた手は、桜井の腰に下りて、強い打ち付けを催促するように引き寄せる動きを見せています。
そして、早紀の脚は、桜井の大きな腰に絡みついてしまいました。
中だしを拒絶していると言うのに、これでは逆に桜井の腰を逃すまいとしているように見えます。
「ふん、ふん、ふん。
早紀…、逝くよ、逝くよ」
腰が忙しなく動きます。
「逝く、逝く、逝く~。
な、中は…、
ダ…、
あううう」
早紀の身体が、ピンと硬直しました。
と、桜井がそれを追うように
「おおう」
声を押し殺し、自らの腰を早紀の腰に強く押し付けました。
射精の始まりです。
顔を仰け反らせながら
「うっ!」
また
「うっ!」
「うっ!」
声と共に、腰を早紀に押し付けています。
2度、3度繰り返したでしょうか、
「ふううう」
深く息をすると、早紀の身体に覆い被さりました。
「はあ、はあ、はあ」
肩で息をしています。

早紀は…。
桜井の大きな身体に覆われて、様子が覗えません。

とうとう早紀の奥深くに、初めての精子が侵入してしまいました。
ついに、陵辱されてしまいました…。



(それにしても…)
私の気持ちは、その時に決まりました。
早紀は、もう私のものではありません。
桜井のものかも知れません。
いや、違うかも知れない…。
それは、早紀しか分らないことです。
この苦しみの結論は、早紀の手に委ねよう。
このまま、このことがなかった振りして私と付き合うと言うのならそれはそれで良いし、私に隠れて桜井と関係を続けると言うのも、許しましょう。
はっきりと、桜井が好きと言われても甘受しましょう。

なぜか、無性に眠くなりました。
現実を逃避したいがための、防御本能なのかも知れません。
本当は、悔しいのに…。
哀しいのに…。
辛いのに…。

  1. 2012/08/28(火) 00:00:54|
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私の足元で…32

[2017] 私の足元で…32 わくわく 投稿日:2007/06/16 (土) 20:10


「あん」
ふたりにこれと言って目だった動きはないのですが、時折早紀が甘い声を上げます。
それもそうです。
何しろ、ふたりの一番敏感な部分が、しっかりつながっているのですから、自然に腰やペニスが動いてしまうのです。
「ねえ?」
「はい」
目を見つめながら話をしています。
「早紀の初めての男になりたい…」
「?」
「ダメ?」
「?」
意味が分らなくて当然です。
早紀はもう、4人の男を経験しているのですから。
「初めての中だし」
「えっ?
ダメ~。
妊娠しちゃう」
「責任取るから。
って言うか、さっき言ったじゃない。
結婚しよう?って。
本気だよ」
軽く腰を振ります。
「あっ
桜井さんと…
あっ
付き合うか…
あっ
まだ、決めたわけじゃないし…」
「えっ、こうやってても?」
と、立て続けに腰を振ります。
「あっ、あっ、あっ」
「さっきさ、古とは安全日には生でするって言ったじゃない。
今日は、生でして良い日なの?」
「はあ、はあ…。
分りません」
「本当?
一応計算はしてるんでしょ?」
「はい…。
多分、大丈夫…」
「じゃあ、良いじゃない。
中だしさせてよ」
「ダメ…。
正確じゃないし…。
それに、なおもまだなのに」
「だって、俺が初めて逝かせてあげたんだよ。
なにか褒美があっても、良いじゃない」
また振ります。
「あっ、あっ」
「どう?
感じる?」
「感じない」
「ねえ?」
「あっ、あっ、あっ」
早紀は、桜井にしがみつきます。
「感じる?」
カクカク。
首を振ります。
「そろそろ終わりにしよう。
声、我慢するんだよ。
出そうになったら、タオル噛んで。
肩噛んじゃだめだよ。
さっき、痛かったんだから…」
「ごめんな
あん
さい…。
あん
あん」
早紀が言い終わる前に、動き出しました。

もう、たまりません。
早紀のあそこって、ピンク色で綺麗なんです。
そして狭くって…。
そこに、桜井のグロテスクなものが出入りしているかと思うと、辛くなります。

桜井の動きに、変化がありました。
最初の様に、単調な動きではありません。
恐らく最初は、桜井のペニスの大きさゆえ、早紀のことを気遣ってのものだったのでしょう。
今は、何回か浅く突いては一つ深く突き、右に左に、回転運動と、惚れ惚れする腰の動きです。

それに応えるように、早紀も動いています。
中だしには抵抗を示しても、身体は自然に動いてしまうようです。
私との時は受身ですが、先ほど桜井とのSEXで逝くことを知り、それを追い求めているのでしょう。
ただ、桜井の動きが不規則なので、それに上手く合わせることは出来ていないようですが…。
それがまた、妙な嫉妬を感じさせます。

どの位経ったでしょう…。
早紀の様子が変です。
桜井の背中に回した手が、その大きな背中を叩いています。
口には、ぎしぎしに噛み締められたタオルがあり
「うん、うん、うん…」
しばらくするとそのタオルが外れ
「はああん、はああん」
「良い、良い」
「ダメ、ダメ」
逝きそう、逝きそう」
「俺ももう直ぐだよ。
一緒に逝こう。
中に出すよ。
良いね?」
「ダメ。
中はダメ」
と言いながら、強い否定ではありません。

パン、パン、パン…。
桜井の腰の動きが、忙しなくなりました。

  1. 2012/08/27(月) 18:00:02|
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私の足元で…31

[Res: 2005] 私の足元で…31 わくわく 投稿日:2007/06/15 (金) 12:27
早紀の声が高くなって来たので、桜井は大きく振っていた腰の動きをやめてしまいました。
腰で、早紀の動きを制しています。
「あん」
たまらないのは、早紀の方です。
真っ直ぐ高みに向っていたのですから…。
「やめないで…」
「ダメだよ。
早紀、声が大きくなって行くんだもの。
古が目を覚ましちゃうよ」
「えっ!
私そんなに大きな声を出していました?」
「うん。
あん、あんって。
自分じゃ気付かない?」
「はい」
「凄かったよ」
「恥かしい…」
「少し、話をしようよ」
ふたりはつながったまま、話を始めました。
「あん」
桜井がまた、早紀の中でペニスを動かしたようです。
「どう?
感じる?」
「はい。
また、動いて欲しくなっちゃう…」
「あはは、ごめん、ごめん
早紀ちゃんは、逝った事がなかったの?」
「はい」
「本当にさっきのが初めて?」
「はい」
「どんな感じだった?」
「入れられて動かれていると、凄く気持ち良くって。
それはいつも同じなんですけれど、桜井さんのは長く続くからか、切なくなって来るんです。
そしてその内、切なさと気持ち良さが入り混じって、頭の中に白い靄のようなものが出来て、それが段々大きくなって行くんです。
頭全体が真っ白になったら、何も考えられなくなっちゃって…」
「ふ~ん。
今は、どうだった?」
「今は、切なくなって来たところでした」
「じゃあ、途中でやめて悪かったんだ。
えっちな早紀ちゃんとしては、もっと続けて欲しかった?」
「もう…」
「で、早紀ちゃんは、中だしの経験はあるの?」
「中だし?」
「ほら、こうやって、中で逝くの」
早紀の中のペニスを動かしたのでしょう。
「あっ、あっ」
「どう?」
「いやん、話に集中できない…」
SEXの時は、声が大きいと動きを中断され、話をしている時は、早紀の中のペニスを動かし早紀を切なくする。
早紀は、桜井に翻弄されています。
「ねえ、中だしは?」
「ありません」
「えっ?
前のドクターは?」
「ドクターは、避妊には神経質なんです。
それに、性病のこともあるし…。
ドクターが、ナースや学生を妊娠させたり、自分が性病に罹ったりしたら大変でしょう?
だから、いつもコンドームをしていました」
「それっておかしくない?
避妊は分るとして、性病予防って…。
それじゃ、早紀ちゃんのことを信用してないんじゃない?」
早紀も、気にしていたのでしょう、何も言えなくなりました。
「じゃあ、古は?」
「なおもいつもコンドームをしてくれます。
安全な日は、そのまま入れるけれど、中には出しません」
「もったいないなあ。
気持ち良いのに。
いや、気持ち良いって言うより、心が通じた感じがするの。
だって、自分の子種を受け止めてもらうわけでしょ」
「桜井さんは、いつもそうなんですか?」
「俺、コンドーム嫌いなんだよ。
あの使用感がね。
なんか、結ばれている気がしないの。
だから安全日は中だし、それ以外は膣外射精が多いな」
「それって、危ないですよ」
「うん、分ってる」
「それに…」
「なに?」
「いえ、なんでもありません」
「教えてよ」
「濃そうですもん」
「なにが?」
「桜井さんの精液…」
「あはは。
早紀はえっちだなあ」
「…」
桜井が、額同士を合わせました。

しかし、この早紀の意見。
私も同感です。
なにしろ桜井のこの体格、それゆえか並の健啖家ではありません。
良く食べ、良く飲み、摂取した栄養素が全て効率よく身体に吸収され、その多くが性欲・精力に回されていると言っても、過言ではないかも知れません。

[Res: 2005] Re: 私の足元で…29 まつ 投稿日:2007/06/16 (土) 05:17
シリーズ一気に読みました。
息子がカチカチで苦しい!続きを期待してます

  1. 2012/08/27(月) 12:00:37|
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私の足元で…30

[Res: 2005] 私の足元で…30 わくわく 投稿日:2007/06/14 (木) 21:10


人一倍綺麗なのに、お高く留まることのない早紀です。
お人好しと言われるほど他の人のことを心配し、困っていると聞けば力を貸そうとします。
お願い、なんて手を合わせて頼まれれば、イヤとは言えない性格です。
綺麗さは当然、そんなところに惚れた私ですが、そのお人好しぶりがSEXに関しても遺憾なく発揮されていたなんて…。

正直、ショックでした。
元彼とのことは聞いていますから、仕方がないとは思います。
それは早紀の過去のことであり、私が口を挟むことではないですから。
でも、私と付き合った後も、別の既婚ドクターとドライブをして成り行きでえっちして、それに元彼に言い寄られ断れずにえっちして、そして今私の会社の先輩である桜井に組み敷かれようとしています。
いや、もう一度は組み敷かれています。
そしてその桜井によって初めて逝くことが出来たと告白し、彼を有頂天にさせています。

桜井に言われるままに脚を開いた早紀の間に、彼はやる気満々の様子で身体を割り込みました。
「痛い!」
早紀の声です。
「ごめん。
位置間違えちゃった」
流石の桜井様も、焦ることもあるのでしょうか…。
でも、転んでもただで起きないところが、彼の見習うべきところです。
「早紀ちゃん?」
「はい?」
「自分で入れてみない?」
「えっ、自分で?
分らない…。
経験ないです」
「簡単だよ。
俺のチンチン持ってさ、カメさんを早紀ちゃんのあそこにあてがうだけで良いの。
そしたら、俺が進むから」
「ええ…、どうしよう」
と言いながら、早紀の手が動いています。
桜井の長いペニスに、手を添えたようです。
桜井は早紀に覆い被さりながら、肘と膝で彼自身の体重を支え、早紀を見下ろしています。
早紀と桜井の胸の間には、20cm近くの隙間が出来ていて、早紀は頭を上げながらふたりが結ばれようとしているところを見ています。
もちろん自分のあそこは見えませんから、感覚で位置を合わせるしかないのですが、桜井のペニスの一部を目視することにより、正確性を高めようとの意図があるのでしょう。
その早紀の、隙間から桜井のペニスを覗う様は、凄くそそられます。

「ここ?」
早紀が、桜井に聞いています。
「そうみたいだね。
入れる前に、少しなぞってみて」
「なぞるって?」
「カメさんの頭で、クリちゃんやあそこを撫でるの」
早紀は言われるまま、桜井の大きなペニスをジョイスティックの様に握り、自分の恥かしいところに擦り合わせています。
「良いよ。
気持ち良い。
早紀ちゃんは?」
「気持ち良い…」
(ちょっと先輩…。
早紀になんていうことさせるの?
そして早紀…。
君もなんていうことをしてるの?)
「じゃあ、入れようか」
お互いを擦りあい、十分に濡らしたのでしょう…。
「早紀ちゃん、位置を合わせて」
「こう?」
「うん。
押さえていて」
桜井の腰が、進みました。
「あん」
早紀の甘い声です。

何が痺れるかって、女性のこの甘い声を聞くことです。
心臓が、ばくばくして来ます。
切ないです。
複雑な心境です。

桜井は余裕を見せ、ゆっくり進んで行きます。
早紀はそれを、気持ち良さそうな表情で迎え入れています。
その顔が見えるだけに、辛さ倍増、なぜ自分が最初の時にふたりを止めなかったのか…。
でも、もう遅いのです。
と言うより、早紀の本当の姿が見られたようで、先々のことを考えればこれで良かったのかも知れません。

桜井の20cm級のペニスが、すっかり収まってしまったようです。
早紀の方から、唇を求めています。
早紀の腕が桜井の首にしっかりまとわり付き、身体に隙がないほどぴったりと重なり、悔しいかなそれは愛し合う男女の美しささえ感じさせます。
「早紀、気持ち良いよ」
早紀の弱い、耳元で囁きます。
こちらを向いた早紀の顔がうっとりとしています。
「早紀、綺麗だよ」
「あん」
「早紀、可愛いよ」
「あん」
「早紀、離さないよ」
「あん」
「早紀、俺の女になれ」
「あん」
桜井は、さんざん甘い言葉を囁き、早紀の思考を麻痺させようとしています。
「動くよ」
こくり。
桜井は、腰を降り始めました。
その動きは、最初はゆっくり、そして次第に早くなって行きます。
やはり、見事な腰つきです。
早紀の大腿の間で、大きく波打っています。
早紀と言えば、声を殺すために、いつの間にか用意したタオルを口に咥えています。
「うん、うん、うん、うん」
早紀の、あの可愛らしい口から、くぐもった声が漏れます。

桜井の動きに、最初に結ばれた時の様な優しさはありません。
自分が射精するための動きと言って良いでしょう。
そしてそれは、早紀にとっても、尚深い喜びをもたらしているようです。
「うん、うん、うん」
頭を左右に振って、快感の深さを表しています。

先ほどのように色々な音が聞こえます。
今度は、桜井の畳を擦る、膝小僧の音も加わりました。
そして彼自身、ふん、ふん、ふんと、鼻から息を漏らしています。
ああ、先ほどのが“のだめカンタービレ”なら、今回のは北野武監督の座頭市のラストのタップシーンでしょうか…。

  1. 2012/08/27(月) 06:00:02|
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私の足元で…29

[2005] 私の足元で…29 わくわく 投稿日:2007/06/13 (水) 12:10
「ところで早紀ちゃん。
俺で何本目?
いや、何人目?」
「えっ?」
「男性経験」
「あっ、ええ…」
(お前で3人目だよ。
悔しいけれど)
しかし失礼な奴です。
早紀を捕まえて何本?なんて。
やはりこいつの目的は、早紀の身体なのでしょう…。
「4人目です。
いや、5人目って言った方が良いのかなあ…。
多いですか?」
(えっつ!?
5人目?
何?
3人じゃないの?
話が違う)
「まあ、19歳なら普通かな…。
で、4人?5人?
どっちなの?
最初の人は?」
「看護学校に入ってからで、病院のドクターと」
「ふむふむ」
「で、彼に彼女がいるのが分って別れた後なおと知り合って…」
「古林が、2人目なんだ」
「はい。
そしてその後、違うドクターにドライブに誘われその時に…」
「しちゃったの?」
「はい」
「古と二股?」
「違います。
その人は、そんなに好きじゃないし、それに奥さんもいるし…。
成り行きで…」
「えっつ、成り行き?
それも、不倫?
早紀ちゃん、イケテルねえ」
「スミマセン」
「謝ることはないよ。
で、俺を入れて4人だけど、もうひとりは?」
「一番最初のドクターです」
「よりを戻したの?」
「そう言うわけじゃなくて…。
もう一度付き合って欲しいって言われて。
彼女がいるからダメって断ったら、じゃあ最後に食事をしたいって。
その時彼、自動車じゃなく自転車で来てて。
だから安心して、食事の後公園行ったり、後ろに乗せられてあちこち走っていたら、急にラブホテルに入られて」
「しちゃった?」
「断れなくて。
ゴメンなさい」
「古は、どの位知ってるの?」
「最初のドクターのことだけ」
「そのドクターと、つい最近会ったことは?」
「知りません。
言えないです」
「早紀ちゃん、進んでるよ。
まあ、早紀ちゃんくらいの美人さんなら、男が放っておかないけれどね。
それを考えれば、4、5人は逆に少ないかも知れない。
じゃあ、俺とも付き合えるじゃない。
俺、車持ってるし、ドライブ連れてってあげるヨ。
古、車どころか、免許も持ってないじゃん」
「でも、一番好きなの、なおなんです」
「良いよ。
それでも良いから、時々会おうよ」
桜井は、早紀の彼氏になる作戦から、えっち相手として付き合うことに方針を変えたようです。

私の考えも、かなりぐらついていました。
初体験は遅かったとして、たった1~2年の間に4人?5人?とえっちしちゃったのですから、この先思いやられます。
それも2人は、私と付き合ってからです。
最初の彼とも、また寝ているし…。
マジメに付き合っていたら、降り回されるかも知れません。
桜井の様に、えっち目的で付き合おうかなあ…って。
完全に切れる気は、ありませんでした。
やはり、綺麗だし…。

「ねえ?」
「はい?」
「えっちは、誰のが一番良かった?」
「…」
「教えてよ」
「さ…、桜井さん」
「俺?」
こくり。
「本当に初めてだったの?
逝ったの?」
こくり。
「じゃあ、しようよ」
(はあ~)
大体、桜井のペニスを掴んだ早紀の手は、先ほどから上下運動を繰り返しています。
普通、手を離すものじゃないですかね…。
その辺にも、早紀の人の良さが表れているのでしょう。

「フェラは良いから、脱いでよ」

秘密を打ち明けたからか、早紀は桜井の言いなりです。
ブラウスを脱いでブラジャーを外すと、またブラウスを着て、座ったまま腰を浮かせパンティを脱いでしまいました。
その間、桜井はじっと早紀を見ていました。
「横になって、脚を広げて」
言われた通りに横になると、脚を広げ桜井の侵入を待っています。
桜井は、スカートを捲ると、早紀のあそこに手を伸ばし
「あっ」
指を入れたのでしょう
「濡れているから、直ぐ入れちゃうね。
時間もないし」
桜井とえっちな話をしている間も、早紀のあそこは乾く事無く、この様なことを想定して濡れていたのかも知れません。
桜井は、早紀の大腿の間に進むと、位置を合わせたようです。
「あん」

  1. 2012/08/27(月) 00:00:16|
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私の足元で…28

[Res: 1996] 私の足元で…28 わくわく 投稿日:2007/06/12 (火) 06:23


みなさんも、知り合いにひとりかふたりいませんか?
田舎の子で、人を疑うことを知らない人って…。
きっと早紀もそう言う人なのです。
よく言えば、素直で純真無垢、悪く言えばお人好しのおばか。
早紀の場合、学業優秀と言うことですからおばかさんとは言えませんが、本当にお人好しです。
可愛い上にお人好しで、良くこれまで男性経験2人で済んだと感心しきりです。
いえいえ、3人でした。
今日加わった桜井がいます。

その桜井は、早紀の気持ちが微妙に変化したとあって、つなぎとめるために必死です。
それもそうです。
桜井は現在フリーで、彼女がいません。
それを綺麗で若い早紀を連れて歩くことが出来たら、みなの羨望の眼差しを集めるではないですか。
鼻高々ですよね。

「ねえ、早紀ちゃん」
おやおや、またちゃんづけです。
「まだ、大きいままなんだ。
触ってみない?」
「いや~ん。
恥かしい。
イイデス」
(おい、早紀。
そんな甘い声で断っても、押し切られるぞ。
またえっちしたら、絶交だからな)
なんて思いながら、ドキドキしています。
前に私の寝取られ願望は、真性ではなく仮性だなんて包茎のようなことを書きましたが、仮性の男がこうしてこのサイトにアクセスして、ロムやコメントを寄せるならまだしも、投稿までするでしょうか…。

「ズボンの上からで良いからさ。
これさっき、早紀ちゃんの中に入ったんだよ」
「もう…。
恥かしいから、言わないで下さい」
「そんな、釣れないこと言わないでよ。
泣いてるよ、こいつ…」
と、ズボンの上から、膨らみをさすっています。
早紀も、ちょっと興味があるような、でも見たいのを我慢しているような…。
早紀は、私が考えていた以上、えっちな子なのかも知れません。
それに先ほどは、初めて逝く体験をしたのですから、桜井のペニスには一角ならぬ思いもあるのでしょう。

「ねっ」
なんか、空気が、えっちぽくなって来ています。
早紀が強く否定しないものだから、桜井の声のトーンが上がって来ています。
「ねっ、ねっ。
お願い」
と言うと、早紀の手首を掴んでしまいました。
「あん。
ダメ…。
そう言う関係は、なしです」
なんて言いながら、振りほどこうとしません。
そしてついに…。
桜井に引っ張られて、早紀の手が桜井の膨らみの上に置かれました。
「ねえ?
大きいままでしょ?」
「うん」
「出さないと、辛いよ」
前にも書いた通り、その辺の男の生理は、早紀も知っています。
ただ、それをやってあげるかどうかは、早紀の貞操観念が問われるところです。
「ズボンから出すよ」
(ほうら、言わないことじゃない…)
早紀はもう、断れないでいます。
桜井は器用にファスナーを下げると、一生懸命に大きくなったペニスを出そうとしています。
が、その大きさゆえ、中々登場しません。
そのままベルトを外し、ズボンの股の部分を全開しました。
むりやりパンツを下げ、いよいよ桜井様のご子息のご登場です。
「あん」
ひょこんと飛び出た桜井の大きなペニスをまともに目にし、へびに睨まれたカエルのように固まってしまう早紀です。
こちらからも、それの異様さは分ります。
間近に見る早紀には、どの様に映っているのでしょうか。
「ねえ、触ってくれる?」
こくり。
(えっつ…。
さっきの反省は、なんだったの?
少しは、嬉しかったのに…)

早紀はそっと手を伸ばすと、茎の中ほどを掴みました。
「ねえ、上下に動かしてみて」
掌で包むと、言われた通り動かし始めます。
「おおう」
そりゃあ気持ちが良いでしょう。
と、動く幅も大きくなって、
「早紀ちゃん、良いよ」

でも早紀も気付いても良い頃なんですが…。
桜井は、先ほど早紀の中に入っても、逝くことはありませんでした。
と言うことは、長持ちすると言うことです。
手コキくらいで逝くとは思えません。
次は、どんな課題が課せられるか。
「どう?」
「大きい…」
「さっきは、どうだった?」
「いやん」
「気持ち良かった?」
「うん」
「また、入れたくない?」
「ダメ。
なおに怒られる」
「黙っていたら、分らないよ。
ねえ、キスしてみない?」
「えっ!?」
フェラの要求です。
「手だけじゃあ逝けそうもないし」
「ダメ。
それに、あまりしたことがないし…」
「えっ?
何を?」
「キスとか、舐めるとか…」
「えっ、フェラしないの?
古林は求めないの?」
そうなんです。
私は、くすぐったくて、フェラがあまり好きではないのです。
いや、好きではないと言うか、ねっとり舐められたらどうかなりそうで…。
「あまり好きじゃないらしくて…」
「へえ。
早紀ちゃんは嫌いなの?」
「好きな人のなら良いとは思うんですけれど」
「じゃあ、俺のを舐めなくっちゃ。
ねえ、ちょっとだけ舐めてみない?」
「あん」
早紀の甘い声です。
(なんで?)
よく見ると、桜井の手が、早紀の胸をさすっています。
「ダメ…」

  1. 2012/08/26(日) 18:00:17|
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私の足元で…27

[Res: 1996] 私の足元で…27 わくわく 投稿日:2007/06/11 (月) 06:42
なにやら変な展開になって来ました。
早紀の、私へ対する気持ちなどが分って嬉しいのですが、もう桜井と結ばれた後ですので複雑な心境です。
それに、一時の気の迷いと、桜井の交際の申し出を断ってくれれば良いのですが、少し考えさせてと言っているではないですか…。

過ちを犯したふたりを、許すか許さないか…。
本来なら私にイニシアチブがあってしかるべきだと思うのですが、今の主導権は桜井でも私でもなく、早紀にあります。

「ねえ…」
桜井です。
「はい」
「さっき、途中だったよね、俺…。
凄く辛いんだ。
やっぱり、最後までダメ?」
「さっき、良いって言ったのは桜井さんですよ」
「ごめん。
そうは言ったけれど、凄く辛いの。
ねえ」
案の定、桜井のおねだり作戦が始まりました。

もちろんふたりは、既に服を身に付けています。
事が終わり、感慨に浸りたいのは山々でしょうが、ここはホテルの一室ではなく、私のアパートです。
それも、直ぐそばに私が寝ているわけですから、裸のままでいるわけには行かないのです。

私は、またふたりが関係を持たないように、早紀を守るために桜井をけん制する必要があります。
それに、先ほどから喉が渇き、尿意も催して仕方がないのです。
酔って寝ている時は良いのですが、こうして寝た振りをすることの辛さを初めて知りました。
「うううん」
寝返りを打ちます。
「はっ」
やましいことをしているふたりは、警戒します。
「ううううん。
むにゃむにゃ」
ゆっくりと上体を起こすと
「トイレ…」
寝ぼけ眼を演出してのセリフです。
「また、吐きたいのか?」
「いえ、ショウベンです」
「しかし今日は、良く起きるなあ」
「すみません」
トイレに入ると、先ほど吐いたものの匂いが残っていました。
思わず
「おえっ!」
「おい、大丈夫か?」
「あっ、はい」
チンチンが起っているため、狙いが定まりません。
飛び散ったアルコール臭い尿を拭き、トイレから出ます。
うがいをして、水を飲み…。
早紀が起きていることを、初めて気が付いたように
「あれ、まだ起きているの?
今、何時?」
「2時ちょっと過ぎ」
平静を装っていますが、きっと緊張していたでしょう…。
「寝なくて大丈夫?」
「桜井さんから、なおのこととか色々聞いていたの。
おもしろくって、ついつい。
そうね…。
遅いし、そろそろ寝るわ」
「おう、俺ももうすぐ寝るよ」
「はい。
じゃあ、お先に~」
これまでの文だとしっかりしているようですが、酒はかなり残っていました。
正直、頭痛もありました。
それは、酒のせいか、それとも早紀が寝取られたことの悔しさか、興奮からかは今となっては分りません。
しかし、私もバカです。
ふたりのこれ以上の進展を阻止するつもりなら、自分も起きて会話に加われば良いのですが、いつもと違うことをやっては私が起きていたことがばれるのではと、余計な気を張り巡らせてしまうのです。
この緊張感にかなりの疲れを感じ、正直眠気が襲って来ていましたが、ここで寝てしまってはこの後のふたりのことが分らなくなります。
また、芝居をして、すやすやと寝息を立てます。

ぼそぼそと、桜井の声です。
「今日は、良く起きるね」
「そうですね。
珍しいですね」
「もう、寝たかな…」
こちらを覗きます。
薄めにした目を閉じ、(ご用心、ご用心)
「大丈夫そうだね。
で、さっきの話…。
もう、無理?」
「無理です。
そんな気になれないですよ」
「そこを何とか…。
お願い」
手を合わせています。
不味いんです、それは。
早紀は、お願いに弱いんです。
でも、流石にえっちはしないでしょう…。
「頼まれても、ダメですよ」
「ねえ。
辛いの。
触ってみる?
教師、ビンビン物語なんだから…」
「変なことを言わないで下さい」
と言いながら、笑っているようです。
「ねえ、見てみる?」
「ダメです。
なおに悪いもん」
「あれ~、俺ので初めて逝ったくせに…」
「もう…」

  1. 2012/08/26(日) 12:00:46|
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私の足元で…26

[1996] 私の足元で…26 わくわく 投稿日:2007/06/11 (月) 02:21
酒に飲まれなきゃ、良い人なのに…。

これが大部分の人の、私に対する評価です。
私自身は気をつけているつもりでも、中にはおもしろがって酒を薦める人もいて、ついつい杯を重ねてダウンと言うこともありました。
酒に飲まれると言っても、別に暴力を振るうわけではないのです。
ただ酔っ払って目が据わり、焦点が定まらなくなるから人をじっと見てしまう。
知っている人なら、そろそろダウンの信号と分るのですが、知らない人にとって見れば、睨んでいる喧嘩を売っているとなるのです。
大抵の人は相手にしませんが、たまに血の気の多い人にぶつかると、トラブルも発生しました。
早紀の前でも、何度かみっともない変身ぶりを披露しましたが、暴れるわけではないのでその辺は許容の範囲だったようです。
が、ある日早紀が泊りがけで遊びに来て飲んだ帰り、向かいの席に座っていたのがチンピラ風の男で、その男を私が睨んだと言うので文句を付けられてしまったのです。
その男にとっては、ちょっとした時間つぶしだったのでしょう。
早紀が必死に謝って事なきを得たということですが、早紀も私も暴力を振るわれたわけではないのです。
が、早紀にしてみれば、それが心に残ったのでしょう…。


場面は、当時の私の部屋に戻ります。
交歓の後、しばらく話をしていたふたりですが、早紀にちょっとした変化が起こります。
「はあ…」
深いため息です。
「どうしたの?」
「どうしよう…」
「だから、どうしたの?」
「私、とんでもないことしちゃった。
なおのこと、好きなのに…。
桜井さんと、えっちしちゃった。
私、だらしない…」
「早紀、なに言い出すの。
早紀は、悪くはないよ。
謝るのは、俺の方だよ」
「…。
私ね、桜井さんのこと、嫌いじゃないです。
でも、こう言うことをするまで好きかなあって…。
さっきは、愛してるって言っちゃったけれど」
「ごめん。
早紀が断れないように、どんどん進めたのは俺だものね」
「私…。
なおのこと、好きなんです。
優しいし…。
ただ、お酒を飲みすぎて、この間変な人に絡まれた時、凄く不安になって…。
次の日、そのことをなおに言ったら、覚えてないんです」
「あいつはさ、自分の酒の限界とか、まだ分っていないんだよ。
酒飲んで楽しいから、ついつい調子になって飲んじゃって…。
気が付いた時には、限界を越えている。
あいつも、その辺のことが分ってくると、人間的にも成長するんだろうな…。
俺が思うにさ、早紀と古林は、出会うタイミングが悪かったんだよ。
あいつがもう少し大人になっていたら、早紀が苦しむこともなかった。
気にすることはないよ」
「桜井さんは、こんな私を軽蔑しませんか?
好きな人がいるのに、違う人に抱かれて…。
それも、そばで寝ているのに」
「それは、俺に責任があるから、軽蔑なんてしていないよ。
それに、こう言うことって、男と女の間では良くあることだよ」
「私今、凄い自己嫌悪に陥っています。
明日、なおの顔が見られない…。
どうしよう」
「だから、俺が古林に話をするって。
あいつに、謝るよ」
「話をしたら、なおが傷つきます」
「じゃあ、どうすれば良いの?」
「なおには、絶対言わないで下さい。
今日のこと…」
「俺と付き合うって言うのは?」
「考えさせて下さい。
なおのこと好きだし…、桜井さんも嫌いじゃないし…。
それに、こんなことしてしまったし…。
もう少し、時間を下さい。
ごめんなさい」

早紀が私の酒癖の悪さに不安を持っている時、そこに桜井が大人の余裕で迫り、早紀が断れないように仕向け、男と女の関係になってしまった。
それは桜井の作戦勝ちにも見えましたが、早紀は落ち着くととんでもないことをしてしまったと改めて後悔しているようです。

そうなると、勝手が違ってくるのが桜井です。
若くて魅力的な早紀に、愛しています、付き合いますと言わしめたのに、今はまた私に戻ろうとしているのです。
もし私が、桜井なら…。
早紀にもう一度関係を迫り、自分とのSEXを忘れられないようにするのですが。

  1. 2012/08/26(日) 06:00:07|
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私の足元で…25

[Res: 1986] 私の足元で…25 わくわく 投稿日:2007/06/09 (土) 19:33

早紀も私を憎からず思っていたようで、ふたりは付き合うことになります。
「失恋した者同士、付き合ったらって言われたでしょう。
あの時、それでも良いかなあって、思っちゃった。
でも、後で八千代から、古林さんに映画に誘われたって聞いて、ショックだったんですよ」
私も、早紀のことが気に入っていたこと、でも、高橋から早紀との交際の応援をしてくれと頼まれたことなどを話しました。
「ちょっと遠回りしちゃったね」

私は、早紀と前の彼とのことも聞いて、金銭面でのことなど正直なところ躊躇はありましたが、早紀はそれ以上に魅力的で交際を申し込みました。
そしてその日は、何もなく別れました。

早紀と別れた足で、高橋と約束の居酒屋に行きました。
さしあたっての問題は、高橋をどう納得させるかです…。
高橋は既に、ビールを飲んでいました。
「お疲れ~。
さあ、座って座って。
お姉さん、こっちにも大生ひとつ。
オマエ、つまみは何にする?」
高橋は、私の重い気持ちなど知る由もありません。
「さあ、ぐううっと行って下さいな、古林さんよ~」
上機嫌です。
「で、どうだった?
彼女、なんて言ってた?」
「すみません。
良い返事、もらえませんでした」
頭を下げました。
「えっつ。
やっぱり…。
やっぱりダメかあ…。
しかしオマエ、はっきり良い過ぎ(苦笑)
まあ、その方が、早く諦めが付くけれどさ。
で、彼女、好きな人でもいるの?」
まさか、私が付き合うようになりましたとは言えません。
「いえ、いないって言っていました。
ただ、いまは、恋愛は良いかなあって」
「時間が解決してくれるのを待つっていうの?
じゃあ、まだ俺にもチャンスは残っているの?」
「…」
私の顔が、苦悶に満ち溢れていたのでしょうか、
「冗談だよ、冗談。
俺はさ、慣れているから。
諦めが早いの。
さあ、のものも」
「あの…」
「なんだい?」
「僕がアタックしても良いですか?」
「へっつ?
そりゃあ自由だけどさ。
彼女、当分恋愛は良いって言っているんだろう?」
「はあ。
いや、今すぐにと言うわけじゃなくって」
「それは、俺がどうのこうのと言える立場じゃないよ」
なんとか納得してもらい、後は高橋の女性観をたっぷりと聞かされました。
が、流石にご馳走になるわけにも行かず、割り勘を申し出ましたが、勘定は結局、高橋が持ってくれました。
「なあ、俺ってこんなに気風が良いのに、分ってくれるおんながいないの…」
なんか、寂しそうでした。

私の引越しなどで、高橋とは徐々に疎遠になりました。
随分後で聞いた話ですが、商社を辞めるとマッサージの勉強をはじめ、資格を取得したそうです。
そして、生まれ故郷である九州に帰りマッサージの店を開いたと言うことですが、それ以降のことは分っていません。

次は、八千代です。
早紀とのことは、特に八千代にも言っていませんでした。
しばらくして、八千代から連絡があり、大阪に行くと言うのです。
早紀も一緒と言うことですが…。
で、帰ってくると呼び出され、話を聞くと
「大阪の彼とは、決着を付けて来た」
「決着?」
「別れて来たの…、と言ってもあなたも知っての通り、きちんと付き合っていたわけじゃないけれど」
「あっ、そうなんだ」
不思議です。
なぜわざわざ私を呼んだのでしょう。
「前に、付き合おうかって言ってくれたでしょ?
その気持ち、まだ変わってない?」
「えっ?」
「こんなおんなですが、よろしくお願いします」
「えっ!?」
「どうしたの?
そんなに驚いた顔をして…」
「いや…、あの…」
「おかしいわよ」
「ごめん。
今、早紀と付き合ってる…」
「えっ?
早紀、何も言ってなかったわよ。
高橋さんとは、付き合わないようになったって言うのは聞いたけれど」
「ごめん。
君には、もう少し経ってから言おうと思っていたんだ」
「なあんだ、そうなの…。
おい、古林、そう言うことは早く言え!
私大阪まで行って断ってきて、バッカみたいじゃん」
「ごめん…」
「まあ、しょうがないかあ。
私が、はっきりしなかったのが悪いんだよね…。

よおし、今夜は飲むぞ~。
おいこら古林!
早紀も呼べ!」
「酔っているの?
飲んでないのに」

おかしな関係になってしまった八千代は、全面的に私たちふたりをバックアップしてくれると言うのです。
高橋含め、当時私たちは近くに住んでいましたが、しばらくして私は杉並に越しました。
と言うことで、八千代とも疎遠になり、早紀と別れてから久しぶりに再会することになるのですが、今考えてみればみんな変な縁で結ばれていたのかも知れません。

  1. 2012/08/26(日) 00:00:40|
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私の足元で…24

[Res: 1986] 私の足元で…24 わくわく 投稿日:2007/06/08 (金) 19:35

早紀と桜井は、交歓が終わったと言うのに、長いこと話をしていました。
学校のこと、友達のこと、趣味のこと…。
なにもここで自己紹介をする必要もないのに…。

ただ、もう私は、緊張する必要がなくなっていました。
やはり、男女の睦み合いを見ると言うのは、辛いし疲れるものです。
している当事者より、見ている方が大変かも知れません。
「明日、会えないかな…」
「明日も、ここに泊まる予定なんです」
叔父叔母の監視の目があるから、連泊は滅多にないことなのですが…。

早紀の友達に、八千代と言う女の子がいます。
彼女も、早紀と同じ学校の生徒です。
自宅から通っていて、早紀が外泊する時は、彼女の名前を使います。
八千代の両親は、それほどうるさい人たちではありません。
八千代が酒を飲んでいることを知っていても、とやかく言うこともないのです。
早紀も八千代も成績は良い方です。
学業が疎かにならなければ、多少は羽目を外しても見逃そうと言う所でしょう。

そもそもの早紀と私の出会いは、居酒屋です。
当時、失恋した私を、友達ふたりが慰めようと“直人君を励ます会”を開いてくれました。
友達と言っても、ふたりとも私より年上なのですが…。
で、隣の席にいたのが、早紀と八千代のふたりだったのです。
彼女たちも失恋を癒す飲み会でした。
命名するなら“早紀を励ます会”だったのです。

早紀の学校は、大きな公立病院の中に組み込まれています。
看護実習は、その病院に行くわけです。
そうなると、ドクターと看護学生の交流も生まれます。
中には、元気のあるドクターがたくさんいます。
前述の様に、早紀はモー娘の元リーダー、よっすいのような整った顔をしています。
みなさんがドクターなら、放って置けるでしょうか…。
早紀は誘われるまま、ドクターのサッカーチームのマネージャーになります。
そこで、30代のドクターと恋に陥ります。
高校は女子高で、他校の男子生徒からアプローチはあったようですが、身持ちの良い早紀は処女を守っていました。
そしてそのドクターが初めての人になったのですが、彼には付き合っている彼女がいたのです。
彼女は、開業医の娘です。
早紀は、それを知りませんでした。
幾ら早紀が可愛くても、将来を考えればどちらを選ぶか想像が付くでしょう。
失恋した早紀を八千代が慰めるために、私たちと同じ居酒屋に連れて来ていたのです。
偶然の悪戯でした。
「せっかく、隣になったんだから、一緒に飲みませんか」
私たちグループの年長者が、声を掛けました。
ふたりは、顔を合わせてどうしようか?と言うような様子をしていましたが、人畜無害に見えたのでしょうか受けてくれました。
簡単な自己紹介やら、飲んでいる経緯を話すと、
「なあんだ。失恋同士でくっついちゃえば」
なんて冗談が飛び出すほど、打ち解けた場に変わりました。
私と言えば、飲む量を控えたため、乱れることはありませんでした。
その日は、また飲みましょう、と言うことで、お互いの連絡先を交換し分かれました。

そこでひとつ、問題が発生します。
我々の3人の一番年長者は、結婚を約束した彼女がいて、早紀と八千代をどうこうしたいと言う考えはなかったのですが、真ん中の彼、高橋が大変でした。
彼は、都内の商社に勤めていましたが、夜盲症の障害があり、資料室の様な所に所属していて、会社に関する新聞、雑誌の記事などをスクラップするような仕事をしていました。
昼は、テニスをやるくらいですが、夜は灯りがあっても歩くのにかなり困る状態です。
そんなことで、これまでマトモに付き合った女性がいなかったのです。
1~2度はデートするらしいのですが、女性から離れて行くと言うのです。
その彼が、早紀を気に入り、できれば付き合いたいと言い出しました。
看護学生だから、病気に対してある程度の理解を示してくれるだろうと言うのです。
いつもは、それほど自己主張をする人物ではないのですが、今回だけははっきりとしていました。
私も付き合うなら早紀と思っていたので残念でしたが、まだ一回一緒に飲んだだけですから、彼を応援する立場に回りました。
で、私はなんとなく八千代に声を掛け、映画に誘うと付き合ってくれました。
高橋の方も、早紀を映画に誘ったようです。
八千代に、付き合おうかと言ったところ、彼女がいる男性を好きになっていて、それで悩んでいると言うのです。
八千代の思いは、彼にも伝えてあり、彼もデートに付き合ってくれると言うのです。
が、身体の関係はない…。
彼は、彼女と別れるまで、八千代を抱くことはない。
けじめをつけたい、と言っているらしいのです。
そうこうしている内に、彼は関西の方に転勤になってしまいました。
その寂しさを紛らわすために、私のデートの誘いを受けていたようです。
私も、失恋したばかり。
人恋しい反面、恋愛は当分良いかなあ…、と言う考えもあり八千代とも宙ぶらりん。
で、高橋の方を見ると、あちらはあちらで宙ぶらりん。
「キスしたんですか?」
「キスなんて、とんでもない」
「手は握ったんですか?」
「握ったと言えば、この間一緒にすし屋行って、寿司握ってもらった」
「ダメだ、こりゃあ…」
こんな調子ですから、早紀と高橋の関係は一向に進展しません。
それじゃあ、と愛のキューピット役を買ってでました。
「頼む、古林~。
掛かった経費は、俺が全部持つ。
いや、酒も奢るよ」
早紀と喫茶店で待ち合わせをして、高橋のことを聞くと…。
悪い人じゃないとは思うけれど、付き合う対象としては考えられない。
実を言うと、デートの誘いも困っていると…。
出来たら、諦めて欲しい…、と。
(だめじゃん。
高橋さんの失恋記録、更新決定!)

と、ふとよからぬ考えがよぎりました。
私が、恋人候補に名乗り出たらダメなのかなあ…って。
だって最初は、私も早紀のことが気に入っていたのですから。
それを高橋が、無理やり、オマエは八千代担当なんて押し付けられ…。
「あの~、早紀ちゃん」
「はい」
「僕が、付き合ってって言ったら迷惑かな」
「えっ?」
しばらく沈黙が続きます。
「八千代と付き合っているんでしょ?」
「いや、付き合ってないよ。
と言うか彼女、好きな人いるよね?
早紀ちゃんも、知っているでしょ」
「はい…。
八千代って、なんか複雑で…」


  1. 2012/08/25(土) 18:00:30|
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私の足元で…23

[Res: 1986] Re: 私の足元で…22 おちゃけん 投稿日:2007/06/08 (金) 01:09
目に見える喜び、肌で感じる喜び。

確かに肉体的な快楽も必要だけど、肉体は年を追う毎に
衰えてくるが精神・心は年を追う毎に豊かになっていく。
肉体的快楽を凌駕する精神的快楽を与えられる人間に
なりたいと思っています。

と言いつつ、画像投稿BBSの勃起自慢を見て激しく鬱になる
自分も存在していたり・・・・。難しいですね。

[Res: 1986] 私の足元で…23 わくわく 投稿日:2007/06/08 (金) 05:55
おちゃけんさん、いつもどうもです。

肉体的快楽は、自分の欲求を持たすためであり、精神的快楽は、アガペの様なものでしょうか。
若い頃の私は、アガペを重んじ過ぎた嫌いにありました。
酒飲んで乱れなければ、そこそこ持てていたので、SEXの機会は多かったのですが…。
自分のことながら無責任ですが、なぜかストイックになっていました。
今思えば、バカ野郎です。
もっと、自分の欲求に素直になるべきだったと、反省しきりです。
やはり、肉体的にも精神的にも、相手に快楽を与えるには、経験が必要だと…、

さあて、続きです。


しばらくそのままでいた桜井ですが、腕立て伏せの様にして早紀の中からペニスを抜いてしまいました。
射精を終えていない桜井のペニスは、形を整えたままです。

「あっ」
抜く際に、早紀の声がしました。

終わった後の早紀は、気だるそうな顔をしています。
それにまだ、身体のひくつきが収まりません。

桜井は、仰向けの早紀の横に座ると
「良かったよ、早紀…。
最後は、ごにょごにょって動いたよ。
動くって言うより、蠢いたって言う感じかな。
早紀は、分った?
今まで、こんな感覚あった?」
「初めてです…」
「それが逝くって言うことなんだよ。
大人の女の仲間入りだね。
おめでとう。
今度は、ふたりっきりのところで色々したいなあ…。
会ってくれんだよね?」
「はい…」
「その時も、えっちして良い?」
「…」
「ね?」
こくり。
桜井は、余韻に浸る早紀の身体を擦っています。
「あの…」
「何?」
「まだですよね?
大丈夫なんですか?」
早紀も、男の生理は分る。
射精のことを聞いているのだ。
「ああ。
大丈夫だよ
本当は、早紀の中で逝きたいけれど、安全日かどうか分らないでしょ?
コンドームもないしね。
それに、早紀の身体が目的じゃないって言うことが分ってもらえるかと思って。
身体だけが目的なら、最後までするよ」
「…」
早紀は、男は一度したら最後、逝くまでやめないと思っているのです。
いや実際、私がそうでした。
逝くまで、腰を振り続けました。
途中でやめる理由なんてないですから。
恐らく、私の前の彼氏もそうだったのでしょう。

それにしても、恐るべし桜井です。
射精せずして途中でSEXを止めることは、辛いことです。
あまりそう言うことを繰り返すと、前立腺肥大になるとも聞いています…。

とにかく桜井は、早紀の常識を覆そうとしています。
「でも…、出さないとつらいんでしょう?」
「そうだね…。
でも、心配しないで。
今日は、早紀が逝ってくれれば良かったんだ。
この次は、俺も逝くよ」
「はい…」
「それより、大丈夫?
あそこ痛くない?」
「はい」
「腰は…」
「大丈夫です」
「良かった。
朝起きて、筋肉痛だなんて古林に言えないしね」
私の名前が出て、心なしか早紀の表情が暗くなったように見えました。
「ごめん、ごめん。
今は、古林の名前を出すべきじゃなかったね。
それより、俺と付き合ってくれるんだよね?」
「はい…。
でも、私で良いんですか?」
「なに言ってるの。
嬉しいよ。
早紀じゃなきゃ、ダメなんだよ」

桜井に導かれ、早紀の手が桜井のペニスを触っています。
「あいつには、ふたりのことキチンと話から…。
待ってて」
「私が言います…。
もしかしたら…」
しばらく、考えています。
「桜井さんのことは、言わないかも知れません」
「そうだね。
言いづらいよね。
ごめんね…」


  1. 2012/08/25(土) 12:00:28|
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私の足元で…22

[1986] 私の足元で…22 わくわく 投稿日:2007/06/07 (木) 19:24
桜井のペニスを深く受け入れたくて、早紀は自ら腰を使っています。
「ああ、気持ち良いよ…。
早紀は?」
「良い…」
「俺も動くね。
合わせよう」
コクリ。

桜井は、動きを再開します。
桜井が腰を進め、早紀がそれを受けます。
最初はぎこちない動きも、しばらくするとタイミングが合って来ました。

見ていると、その様子は餅つきのようです。
早紀は臼で、桜井は杵です。

ふたりの動きに合わせて、桜井の睾丸が早紀の蟻の戸渡り辺りを打つのでしょう、ペッタン、ペッタンと言う音がします。
一緒に、クチュックチュッと言う、早紀のあそこが桜井のペニスを迎えて奏でる喜びの音も聞こえます。
赤く頬を染め、切なそうにあげる早紀の、はああん、はああんと言う押し殺した声。
そして、ギッコギッコと、桜井の脚に押されてきしむ台所の扉の音。
私に取っては、辛いえっちな4重奏です。

桜井の腕を噛む早紀の口は、自然と離れてしまいます。
「はああん、はああん」
と一際、切なくて甘い声が漏れます。
桜井は慌てたように両手で早紀の頬を挟むと、唇を合わせます。
早紀は、しがみつくようにして、桜井の舌を吸います。
その頬が、へこんだり膨らんだりしています。

夢中な早紀の腰の動きが早くなり、桜井もそれに合わせます。

しばらくすると息が苦しくなったのか、ふたりは唇を外し肩で息をします。
その間も、ふたりはゆっくりと動いています。

桜井の手が、早紀の大腿に伸びます。
何も言わずに、早紀の大腿を持ち上げると、早紀は桜井の大きな腰に大腿を回します。
これで早紀と桜井の身体の動きに、一層の連動感が生まれます。
桜井が腰を突くと、早紀も一緒に揺れます。
悩ましくも、切ない眺めです。

ふたりが結ばれて、30分以上は経っているでしょう。
私なら、既に終わっている時間ですが、桜井はまだまだ余裕がありそうで、相も変わらずゆっくりと動いています。

と、突然、早紀が乱れました。
「はあああああ。
だめ…。
だめ…」
「何がだめなの?」
早紀は苦しそうに、頭を振ります。
それを桜井が、早紀の頬に自分の頬を押し付け、早紀の顔を私の方に向けさせます。
一瞬、ふたりと目が合ったかとひやりとしました。
「いやっ」
「ねえ、何がだめなの?」
「分らない」
「逝きそうなの?」
「分らない…」

早紀は、桜井との睦言で、逝くことを知らないと吐露しています。
「じゃあ、俺が逝かせてあげる」
桜井は、自信たっぷりに言っていました。
小一時間ばかり前のことです。

桜井の首に回した早紀の手が、桜井の頭を凄い力で引き寄せています。
「ああん、だめ、だめ。
おかしくなっちゃう~」
大きな声が出てしまいました。
「痛い!」
桜井の声です。
早紀が、桜井の肩を噛んだのです。

直ぐに早紀は、大きく仰け反ると桜井の下で動かなくなりました。
桜井は、早紀を見下ろしながら、優しく見つめています。
もう、腰の動きは止めています。
「早紀、愛しているよ」
そう言うと、早紀の額に静かに唇を寄せます。
そしてそれは、早紀の眉毛、瞼、鼻、頬、唇と移って行きます。
早紀の腕は、桜井の首を離れ、畳の上に落ちています。
そして脚も、長く伸びています。
「早紀…。
逝ったようだね」
早紀の髪の毛を撫でながら、囁きます。
早紀は、まどろみの中、何も答えられないでいます。

[Res: 1986] Re: 私の足元で…22 kk 投稿日:2007/06/07 (木) 23:28
何時も楽しく読ませて頂いています。ところで実際にこの二人は結婚したのでしょうか?

[Res: 1986] Re: 私の足元で…22 わくわく 投稿日:2007/06/07 (木) 23:55
kkさん、どうもです。
ネタばらしになりますね…(笑)

結婚はしませんでした。
これも、終わりの方に書きます。

よろしくです。

  1. 2012/08/25(土) 06:00:43|
  2. 私の足元で…
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私の足元で…21

[Res: 1977] 私の足元で…21 わくわく 投稿日:2007/06/06 (水) 19:58



「あん、あん、あん」
桜井の腰の動きに合わせ、早紀の声が漏れ聞こえます。
でもそれは、私に聞かれまいと必死に抑えた声です。
それがなお更、私をやるせなくします。

「早紀、愛してるよ」
桜井は、動きながらも、早紀の耳元で甘い言葉を囁きます。
早紀を高みに連れて行くのに、効果的な魔法です。
「早紀は、俺のものだよ。
もう離さないよ」
「私を、めちゃめちゃにして…」
ついに、これまで早紀の口から聞くことのなかった言葉が、口を付いて出ました。
それほど、桜井のSEXが素晴らしいのでしょう。

早紀の喘ぐ声に交じって、ギッコギッコときしむ音も聞こえます。
桜井の左足が、台所の下にある扉にあたり、腰の動きに合わせきしむ音を立てているのです。
(今でも、一定のリズムできしむ音を聞くと、あの時のことを思い出して勃起してしまいます)

それにしても、桜井の腰の動きは滑らかです。
早紀の大腿の間で、綺麗に波打っています。
深く入れる時は、ゆっくりと、早く動く時は、浅く入れているようです。
早く動くといっても余裕があり、打ち付けるリズムは一定しています。
私など、本の知識から、3浅1深や腰で文字を書いたりと色々な策を講じますが、彼の場合はあくまでも規則正しく動いています。
(ふん、あんなので感じるの?)
早紀を奪われた、腹いせです。

そのふたりの痴態を、勃起しながら夢中で見入っていた私ですが、早紀のある変化に気付きます。
あん、あんの喘ぎ声が、消えたのです。

しばらくして
「はあ~~~」
と、深いため息を付きました。
そしてそれは、あんあんに変わって聞こえるようになったのです。
「どうしたの?」
「変…で…す」
「どう変なの?」
「分らない…。
切ないの…」
桜井は、これまでもこの様な経験があるのでしょう。
そして、この後何が起こるかも知っているようです。
「我慢しないで…。
感覚に任せて」
「はい…。
でも、声が出ちゃう」
「本当に、腕を噛んでも良いんだよ。
動き、早くするね」
「いや…。
このままで…」
「分った」
動きを再開します。
早紀は、桜井の太い腕に噛み付きました。
「はああああ」
「はああああ」
くぐもった声です。
と、突然、桜井が動きを止めました。
「?」
早紀が怪訝そうな顔で、彼を見ています。
「動いて…」
「君が動いてご覧」
「いやっ。
お願い…」
そうです。
早紀は、私とのSEXでは、積極的に腰を振る子ではないのです。
私に促され、ようやく腰を振る。
そう言う子です。
早紀の懇願にも関わらず、桜井は動きません。
「あああん」
驚いたことに、早紀の腰が桜井のペニスを深く咥えようと動き始めました。
クイックイッと言う腰つきは、これまでの早紀からは考えられない動きです。

[Res: 1977] Re: 私の足元で…20 もげもげ 投稿日:2007/06/06 (水) 21:23
初めて書かせて頂きます・・・。

ドキドキしながら読ませて頂いていますが

先輩は、状況からして寝た振りしてみていることを

気付いているのではと思うのですがいかがなものでしょうか?

[Res: 1977] Re: 私の足元で…20 わくわく 投稿日:2007/06/06 (水) 22:05
もげもげさん、どうもです。

普通ならそう言うことも考えられますが、当時の私の酒のだらしなさから、先輩は安心しきっていたと思います。
恥を忍んで、幾つか武勇伝を書くと…。

金曜日の夜に酒を飲んで…。
目が醒めたら、朝のようです。
でも、どう言うわけかブッシュの中にいます。
間近に車の音と、排気ガスの匂いがします。
えっ?
よろよろと起き上がり周りを見ると、ヤクルトホールが見えます。
そう、そこは新橋の中央通りの中央分離帯の中だったのです。

後は…。
埼玉に住み、都内の会社に勤めていた頃の話です。
打ち上げがあり、飲みました。
帰りは、無事電車に乗りました。
で、いつの間にか寝入ってしまい…。
目が醒めたら、見覚えのない駅で、電車が止まっています。
えっ?と思いホームに下りると、駅員さんが声を掛けてくれました。
「寝過ごしたんですか?
どちらまで行かれるんですか?」
「埼玉の○□です」
「あら~、随分遠くへ来ちゃいましたね…。
ここは群馬ですよ」
今の電車が群馬方面に行く最終で、埼玉に戻る電車はとっくに終わっていると。
その駅員さんは駅長さんで、片づけが終わったらタクシーで自宅に帰る。
自宅は埼玉よりだから、一緒に乗っていきませんか?
と申し出てくれました。
駅長さんの自宅までは3千円くらいで、それは彼が持ってくれました。
駅長さんがタクシーに頼んでくれて、そのまま日光街道で埼玉まで帰ろうとしましたが、途中で東京方面なら幾らでも拾えるから、ここで勘弁とタクシーを降ろされました。
確かに直ぐに拾えました。
運賃は、全部で2万5千円はかかったでしょうか。

早紀や先輩の前でも、そう言うランチキをやっていましたから、恐らく起きているとは思っていなかったと思います。
ただ、寝た振りをするのが大変でした。
汗びっしょりだし、じっとしていられなくなり、何度も寝返りを打つ振りをしたり…。

酒に飲まれてはダメですね(苦笑)

[Res: 1977] Re: 私の足元で…20 おちゃけん 投稿日:2007/06/06 (水) 22:24
わくわくさん、更新有難う御座います。

特上和牛ステーキを目の前に出されて、直ぐガッツク
のではなく全体を眺めて端から順番にゆっくり味わって
食す。

経験と肉体的なアドバンテージからくる心の余裕。
これを持ち合わせている”桜井”にどうやったら
勝てるのだろう?
悩めば悩むほど暗く長いトンネルから抜けられなく
なってしまう自分が居ます。

”古林”はどんな答えを出すのか、興味津々です。

[Res: 1977] Re: 私の足元で…20 わくわく 投稿日:2007/06/07 (木) 00:05
おちゃけんさん、どうもです。

特上和牛ステーキ…。
言い得て妙です。
早紀ですが、今で言うとモー娘のヨッシーに似ていました。
もしくは、このサイトのバナー広告に出てくる阿立未来と言う女優さんです。

まあ、好きになった弱み、贔屓目に見てと言うことになるでしょうが…。
綺麗でしたよ。
人気があったけれど、結構古風な考えの子で…。
そんなに男性経験がなかった様です。

でも、11歳年上の先輩に翻弄され…。
変わって行きましたね。
続きは、明日の夜にでもアップします。
よろしくです。

[Res: 1977] Re: 私の足元で…20 たか 投稿日:2007/06/07 (木) 01:39
わくわくさん、はじめまして。結局、彼女は先輩に取られちゃったの?女グセが悪いよりも酒グセが悪い方がましだと思いますよ!結局、快楽に溺れた彼女はわくわくさんの運命の人じゃなかったんだと思う。結婚する前でよかったね!結局、先輩にも散々遊ばれて捨てられるのかな?楽しみに続き待ってます。

[Res: 1977] Re: 私の足元で…20 わくわく 投稿日:2007/06/07 (木) 19:18
たかさん、初めまして。

早いはなし、寝取られましたね。
でも、先輩は本気だった様です。
後で、確認できたのですが…。

それに私は、早紀も先輩も怨んでいないんですよ。

その辺のところは、みなさんにもう良いよって言われない限り書いていきます。
よろしく。

  1. 2012/08/25(土) 00:00:18|
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私の足元で…20

[1977] 私の足元で…20 わくわく 投稿日:2007/06/06 (水) 04:08
桜井は、早紀を見つめたまま、ゆっくりと早紀の中へ入っていきます。

生で、人のSEXを見るのは、初めてです。
複雑な気持ちです。
それも自分の彼女と先輩のSEXですから、なお更複雑です。
胸が苦しい反面、異様に興奮しています。
神経が、おかしくなった感じです…。

「ああああ」
思わず出た早紀の声に、桜井は彼女の口を大きな掌で塞いでいます。
「し~っ」
「だって、声が出ちゃう…」

全部入ったのか、桜井は動きません。
そして、ふたりで唇を寄せ合っています。
きっとふたりのあそこの中は、凄いことになっているのでしょう。
が、こちらからは、物静かな交感に見えます。

そしてまた、抜きます。
早紀はまた、声を出します。

ペニスが入る時と、出る時の早紀の声は違います。
入る時の方が快感が深いのでしょうか、大きいようです。
ただ、桜井自身が本格的に動いていませんから、その時が来たら大声を出して乱れに乱れ、早紀は私の手の届かないところへ行ってしまうのかも知れません。

「早紀…」
「はい?」
「気持ち良いよ。
中が凄くしまる」
「ああん」
「早紀はどう?」
「気持ち良い…。
奥まで届いてる」

そうです。
もし桜井が闇雲に腰を振っていたら、早紀は深く入ってくるペニスに恐怖感を抱いたかも知れません。
が、ゆっくり優しく入って来るために、早紀は今、新しい快感に翻弄されながらも安らぎの中を漂っているのかも知れません。
「愛してるよ」
「あん」
早紀はこの様な快楽の中に身を置きながら、まだ私への良心への呵責が残っているのでしょうか、直ぐには応えません。
それがやがては、私のことなど忘れるほどの快楽の中に、落とされてしまうのです…。
「早紀は?」
「好きです…」
「好きなだけ?」
「愛してます」
「じゃあ、ご褒美に動いてあげる。
良いね」
コクリ。
「声が出そうになったら、我慢するんだよ。
古林が、目を覚ましちゃうからね。
我慢できない時は、ここを噛むんだよ」
と、太い腕を差し出します。
声が出そうな時は、腕に噛み付き声を抑えろと言うことでしょう。

「あああああ」
入れます。
「あああ」
抜きます。
その間隔が、段々狭くなって行きます。
そして早紀の声も
「あん、あん、あん」
と、連続したものに変わって行きます。

その声が、なんとも言えません…。


  1. 2012/08/24(金) 18:00:43|
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