妻と男の物語


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私の足元で…46

[2068] 私の足元で…46 わくわく 投稿日:2007/06/29 (金) 19:00
6月5日(日)雨

早紀の日記です。
昔の話でもあり、女性の文章を思い浮かべて書くのは大変なので、早紀の日記から私の想像を膨らませて書きたいと思います。


早紀と桜井は、新宿で待ち合わせをします。

まあ、安易な場所を選んだものだと思うかも知れませんが、杉並に住み車もない私が早紀とのデートで選ぶ場所は新宿が多く、早紀にとっては慣れ親しんだ街ですし、桜井にとってもすぐに利用できるシティーホテルやラブホテルが多いものですから、お誂え向きの場所と言えたでしょう。

当時の桜井は、ソアラに乗っていました。
これからも、かなり余裕のある暮らしぶりが分ると思いますが、この日はドライブではなく新宿でのデートにしたようです。
ドライブで、早紀の気を惹くのも良いのですが、恐らく身体を合わせ早紀を何度も高みに導くことで、桜井自身を忘れられなくすると言う企みがあったのだろうと想像できます。

待ち合わせ場所は、西武新宿駅で、時間は8時だったようです。
随分早い時間ですが、桜井はやはり少しでも早く早紀と会いたかったのでしょう。
早紀は早紀で、私のアパートを7時頃に出ていますから、新宿駅まで30分掛かるとして、30分もどこかで時間を潰していたことになります。
桜井との密会のための口実ですから仕方がないのですが、このことを考え出したのは、もしかしたら私がふたりのSEXを見ていたのでは?と言う疑いを持つ以前のプランですから、私へすまないと言う気持ちが出てきてからは、その移動や待ち時間の1時間は、どういった心理状態だったのでしょう。

桜井は、初めて早紀を逝かせた男であり、その狭くて締りのいい膣の中に初めて精液を放った男です。
そう言う自信があったのでしょう、改札口付近で待つ早紀を確認して、手を揚げながら声を掛けます。
ところがその早紀は、浮かぬ顔をしています。
金曜の夜中に、あんあん甘い声を出して、桜井にしがみ付いて来たとは思えない、こわばった表情をしています。
おんなは難しい…。
そう思いながら、桜井は口を開いたでしょう。
「どうしたの?
怖い顔をして」
うつむいて、何も言わない早紀です。
「黙ってちゃ分らないよ。
教えて?」
「…」
「喫茶店に入ろう?」

まさか、王城に入ったのではないでしょうね…。
それならちょっと、笑ってしまうのですが。

早紀のダンマリの原因を聞きだそうと、あれこれ問いかけますが、早紀は何も言いません。
すると、頼んだコーヒーが運ばれて来て、挽き立て淹れ立ての豆の香ばしい香りが、沈黙で重い空気の中を漂います。
「ねえ。
何があったの?
教えて」
と言いながら、はっとした顔をして
「まさか…」
桜井も、黙ってしまいました。

「まさか、古にばれちゃったの?」
「分りません…」
「何か言われたの?」
「いえ…」
「じゃあ、大丈夫なんじゃないの」

そうです。
その頃は、寝取られると言う言葉はなかったように思います。
少なくとも私は、知りませんでした。
それに桜井は、分類すれば寝取る側の人間ですから、もし自分の彼女が他の男と寝たと知れば、怒りを露にするのが普通だと思っています。
それを私が何も言わないのですから、桜井にとってはばれているとは考え難いことなのです。

「早紀ちゃんのそう言う顔も好きだけれど、やはり笑顔の方が良いなあ…」
そんなことを言われても、早紀に笑顔など戻りません。
「何か、気になることでもあるの?」
早紀は周りを気にしながら、口を開きます。
「なおは何も言わないけれど、気付いています。
きっと…」
小さな声です。
「根拠は?」
桜井の声も、自然と小さくなります。
「桜井さんが帰った夜、私たちえっちしようとしたんです」
分っていることながら、桜井にとってはあまりおもしろくない話で、彼の顔が少しゆがみます。
少しぶっきらぼうに
「それで?」
「なおのが…。
起たないんです」
「そんなことは、珍しくもなんともないんじゃない。
俺も時々起たないもん」
「違います。
なおは、今までは、そんなこと一度もなかったのです」
「飲みすぎて、体調が悪かったとか…」
「違います」
早紀の声が、大きくなります。
今度は、桜井が周りの目を気にして
「声が大きいよ。
ここじゃ、こう言う話は不味いよ。
どこかゆっくり話が出来るところに行こう」

店を出たふたりが向った先は、歌舞伎町2丁目のラブホテル街です。
戸惑う早紀を、桜井が引っ張って行きます。
早紀だって、ホテルに入ればただですまないことぐらい、分っています。
私に悪い。
桜井の申し出を断ろう。
そう決意して、私のアパートを出て来た早紀です。

でも…。
不安があるのも、事実です。
この不安を共有できるのは、桜井しかいない。
そう言う考えも、心の片隅にあったのかも知れません。
桜井の逞しいペニスで奥深く突いてもらい、不安を忘れたい。

いえ、不安を消すと言うより、一度逝くことを覚えた早紀の身体が、脳裏が、無意識の内に桜井のペニスを求めていたのかも知れません。
現に、腕を引っ張られながらも、振りほどこうとはしていません。
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