妻と男の物語


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桜の咲く時(2)

[702] 桜の咲く時(2) 雨ちゅあ ◆wlX16g 投稿日:2004/11/04(Thu) 17:38
賢一「今日、三者面談があったんだろ。どうだったんだ?」
聖美「うん・・・・・・・・・」
賢一「うんって・・・無理そうなのか『雲之上学園』」
聖美「いいえ、大丈夫だって。さやかは一時的にスランプに陥っているだけで実力は十分にあるだろうから、そんなに心配はないみたい」
賢一「そうか、それならいい」
聖美「どう? そっちの生活は」
賢一「・・・・・・ああ・・・・・・日常生活自体は思ったほど悪くないし、快適だ」
聖美「何か困ったことでもあったの?」
賢一「大した事じゃない。まあ、前任者がちょっと甘すぎたみたいだな。厳しい競争に耐えられるだけの体制を作るにはそれなりの時間もかかるだろう。お陰で昨日から寝ていない。忙しいから、もう切るぞ」
聖美「あ、ちょっと・・・・・・」

 その次の日のこと・・・・・・

黒田「・・・・・・星野さん、貴方ならきっと電話してくれるだろうと思っていましたよ」
聖美「先生・・・・・・早速で申し訳ございませんが・・・・・・いくらでしょうか?」
黒田「は?」
聖美「その・・・先生に推薦状を書いていただくにはいくらほど包めばよろしい・・・」
黒田「星野さん、失礼ながら貴方、この世界のことよく分かっていらっしゃらないようですね。確かに一般入試といえども完全に透明なものではありませんよ。一点いくらと下駄を履かせることもあります。しかしね、それはあくまでもボーダーライン上にいる生徒に限ってのことですし、ボーダーライン上の一点って幾らで取引されているかご存知なんですか?」
聖美「・・・・・・いいえ・・・・・・申し訳ございません、私は何も知らないのです」
黒田「はぁ・・・・・・。星野さん、私に電話してきたっていうことは、それなりの覚悟はできているのでしょう? 貴方も子供じゃないんだから、私が言ったことの意味くらいは分かるはずだ」
聖美「・・・・・・はい・・・・・・」
黒田「もし、貴方が本気でこの件を考えているのだったら、貴方とさやかさんの写真を4枚ずつ撮影して下さい。各々前向き、後ろ向き、左向き、右向きの4枚ですよ。それを私が後で教える写真屋に持っていって現像し、私のところまで持ってきて下さい。それをこちらで理事長に送りますから。分かっていると思いますけど、服を着た普通の写真で理事長が満足すると思わないで下さいよ」
聖美「はい・・・・・・それで写真屋さんのことですが・・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

聖美「さやか、お風呂あがった?」
さやか「うん」
聖美「じゃ、服着る前にこっちに来てちょうだい」
さやか「え? 何で?」
聖美「いいから早く来て」
さやか「・・・・・・うん・・・・・・」

 聖美の前にはバスタオルだけを巻いたさやかが不思議そうな顔をして立っていた。顔は小学生らしくあどけないし、身長もクラスでは低い方だが、他の部分については聖美の想像を遥かに超えるほど成長しているようだ。

聖美「じゃあ、その壁の前に立って・・・・・・バスタオルとって」
さやか「ええっ? 何言っているのお母さん!」
聖美「いいから早くしなさい!!」

 普段は穏やかな聖美から思いもよらない怒声を浴びせられ、さやかは怯えているようだ。普段とは違う母の姿に驚き、恐怖を感じながら、従わざるをえない空気を感じとった。さやかは聖美に言われた通りに白い壁を背にして立ち、バスタオルをゆっくりと落とした。一糸まとわぬさやかは、バスタオルを巻いている時よりもグラマラスな体をしているのが分かる。ただ、大事なところには無駄なものは一本も生えていなかった。それがまた男を惑わす体のような気がしてならない。

聖美「じゃあ、そのまま動かないで。アゴを引いて。ほら、気をつけのポーズをして!」

 聖美はテーブルの下に隠していたカメラでさやかの裸体を撮影した。驚くさやかに対し、聖美は容赦なく左右を向かせては撮影し、最後に後ろを向かせて撮影した。さやかは半べそをかいている。

さやか「・・・・・・お母さん・・・・・・何でこんなことするの?・・・・・・その写真どうするの?」
聖美「・・・・・・・・・」
さやか「お母さんってば!」
聖美「・・・・・・お父さんには絶対言ったら駄目だからね、もちろん他の人にも」
さやか「・・・・・・・・・」
聖美「さやかのためなの。さやかの将来のためなの。言ったら・・・・・・何もかも終わりだからね、さやかも、お母さんも、お父さんも・・・・・・死ぬまで決して言ったら駄目、分かった?」
さやか「・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・」

(つづく)
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