妻と男の物語


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弄妻堕夫ⅩⅤ 「二匹の夜、二人の夜」②

[Res: 11202] 弄妻堕夫ⅩⅢ 「二匹の夜、二人の夜」② ライフシェア 投稿日:2010/09/25 (土) 09:48

智美は再び、檻の中にいました。
寄り添うようにアクトが居ます。
温度調節された部屋ですが、ぬくもりが伝わってきます。
意識が朦朧とし、
身体を動かす体力も気力もなく時間だけが過ぎていました。
日が暮れていました。
一体、今、何時何でしょうか。
智美は知る余地もありません。

『ギーッ、ガチャッ』
「アクト、お散歩にいこうか。」
チコがやってきて声をかけました。
アクトは起き上がって尻尾を振ります。
「新入りの智美は・・・」
「・・・」
「ここじゃ、オシッコやウンコはできないからね。
 お散歩のときにするんだよ。」
「・・・」
「勝手にしなさい。」
そう言ってチコはアクトと部屋を出て行きました。
智美はまた眠ってしまいました。

それからどれくらい経ったのでしょうか。
チコが台車で夕食を持って現れました。
「さぁ、晩御飯よ。」
一つのボウルには二種類のドッグフード、
もう一つのボウルには水が入っています。
「三日間あるからね。
 体力はかなり消耗してるはず。
 食べないとアクトと愛し合うのについていけないんじゃないの。
 あんなに感じるなんて、すごいわ。
 実は私、アクトとしたかったんだ。
 でも、あんなの見せつけられたら、もうあきらめるしかなかったわ。
 うらやましい。」
「・・・」
チコは不思議な女です。
犬と人間の区別がないようです。

「これね。
 実は私も主食にしているんだ。
 味もいいよ。」
チコは一つ摘まんで口に放り込みました。
『ボリッ、ボリッ、ボリッ、・・・』
「ドッグフードにもいろいろあるんだ。
 ここでは安心の無添加だけを扱ってるの。
 この固い方は下手なスナック菓子より美味しいし、
 柔らかい方はお肉だからね。」
これも手で摘まんで口に入れました。
「うん、美味しい。
 市販されている安価なドッグフードは食用としてふさわしくない肉や穀物が原料になっている場合もあるんだけど、
 うちは規制の厳しい輸入品なんだよ。
 だから安心。
 牛・豚・鶏・馬・魚と多種の食用肉が原料で偏った動物性タンパク質を食べ続けることによる食物アレルギーも回避できるし、
 抗生物質も使わず、腸内環境の影響も考えられてるんだよ。」
チコは目を輝かせて熱く語りました。
「・・・」
「だんまりね。
 まぁ、勝手にしなさい。」
そう、言い残して、チコは部屋を後にしました。
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