妻と男の物語


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弄妻堕夫ⅩⅤ 「二匹の夜、二人の夜」③

[Res: 11202] 弄妻堕夫ⅩⅤ 「二匹の夜、二人の夜」③ ライフシェア 投稿日:2010/10/03 (日) 14:47

『グゥーーー』
智美のお腹がなりました。
昼食抜きだったのでお腹が空いて当然です。
アクトが隣で『ガツ、ガツ、・・・』とドックフードを食べています。
「いいわね、あなたは美味しそうにいただけて・・・
 私には人間としてのプライドがあるの。」
「ワンッ」
優しく吠えます。
四つん這いの智美の身体をアクトは鼻を押し付け、
更に押すようにします。
『食べろ!』と促しているのです。
「ごめん、それはできない。
 それだけはできない・・・」
アクトと交尾して人間としての尊厳を奪われた今となっても、
自ら、犬のように振る舞うことだけは認めたくなかったのです。
智美は目から涙を流します。
その涙をアクトはペロリと舐めました。
「ワンッ」
再び、鼻で押すようにします。
そして、優しい目で語りかけます。
『元気を出して』と目が語っています。
そして、鼻で押します。
その優しい目に智美の頑なな気持ちが揺らぎます。
『実は私も主食にしているんだ。
 味もいいよ。』という、チコの話が蘇ります。
「そうね。
 チコさんも食べてるって言ってたわね。」
智美は自分に言い聞かせるようにつぶやきました。
智美は今更ながらに周りを見渡しました。
部屋には智美には気づかれないように監視カメラが装備されていて、
別室のモニタで全員が様子を見ていたのでした。

「いいわね。
 もう、ちょっとだわ。」
「チコの話は説得力があったわね。」
「あ、あれは、事実ですから・・・」
「いいキャラね、あなたは。」
「ラブラドール ハ 人ノ心ガ ワカル犬種デス。
 モウ少シナンダケレド。」
「嵌めあった仲だし。
 いいね。」
モニタを見ながら、そんな会話がなされていることを智美は知る由もありませんでした。

握ったままゴムを被せられて手の使えない智美はドッグフードの入ったボールに恐る恐る口に近づけました。
そして、一粒、吸いこむようにして口に入れました。
『ボリッ、ボリッ、ボリッ、・・・』

「やったーーー!
 食べた。
 食べた、食べた。」
チコが大声で騒ぎました。
「ごめんなさい。
 喜び過ぎました。」
「いいのよ。
 チコちゃんのお手柄だから。」
「いいえ、アクトが後押ししたからです。」
「アクト ハ 賢イ 犬デス。
 スバラシイ。
 私ハ 今 感動シテイマス。」
「その後が問題よ。」
「大丈夫です。
 一口食べたら、やめられません。
 本当に美味しいんだもん。
 みなさん、どうぞ。」
チコはお皿には行ったドッグフードを差し出しました。
『ボリッ、ボリッ、ボリッ、・・・』
「ホント、美味しいわね。」

智美は、ドッグフードの入ったボールに顔を突っ込んで食べ始めました。
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