妻と男の物語


スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告


伯爵からの招待(11)

[5930] 伯爵からの招待(11) 角笛 投稿日:2009/01/25 (日) 15:03
20 受精適期 ~伯爵の推論

「美和はだいぶお愉しみのようだったが、青田くんたちに『中出し』はされてなかったんだな?」
「ええ。たぶん大丈夫だと思います。乱交状態で何度もブチ込まれていたようですが、机の上に中身の入った使用済みコンドームが並べられていましたから。青田さんもゴムで避妊しているから安心しろ、と言っていましたし……」
 伯爵に訊かれて私は見たとおりのことを答えた。青田のマンションを辞したあと、伯爵と美和と私の三人はそのまま伯爵のマンションに直行していた。美和はソファーに身体を横たえて眠っていた。
「口内にも射精されたようだが、飲まされていたのか?」
「いえ、そちらも大丈夫だと思います。吐き出させましたから……。あっ。私が踏み込む前のことは確認できてませんのでわかりませんが……」
「ふーん、まあいい。私の大事な〝花嫁〟の体内に俗物どもの遺伝子が注入されるのは、あまり気持ちのいいものではないからね」
 私の妻を自分がもてあそんでいることは棚に上げて、伯爵は勝手なことをのたまっていた。
 伯爵は眠っている美和の方に目をやったあと、私の方に向き直って言った。
「美和の様子が今日は少し変だったと言っていたねェ。どんなふうにおかしかったんだ?」
「そうですねェ……。なんか身体がやたら熱っぽい、と言っていましたし、自ら進んで青田さんたちの誘いに乗り、そのまま淫らな行為に走ったにもかかわらず悪びれた様子もありませんでした……。ふだんの美和からは考えられないことです。伯爵さまの命令以外のことで……」
「ふーむ、そうか……。思った以上に私との適合度が高いのかもしれないなあ……」
「えっ?」
「ふうむ。美和は、いま『受精適期』にあると思われるんだよ」
「『受精適期』ですか?」
「ああ。きみも知っていると思うが、女性はその生理的メカニズムから、ひと月のあいだに『卵胞期』、『排卵期』、『黄体期』、『生理期』の4つのサイクルを経て生きている。ちょうど『排卵期』から『黄体期』にまたがる時期に受精可能な期間があって、それを『受精適期』と呼ぶのだよ」
「えっ、そうなんですか」
「『受精適期』は、文字どおり『受精に適した期間』であるから、子種を得るために発情した雌となるわけだ。だから彼女は、青田くんたちの誘いに乗ってその膨れ上がった性欲を満たそうとしたのかもしれない」
「えっ、でも、今までそんなことは一度もありませんでしたよ。普通にエッチな感じはありましたが、あんな淫らになることはありませんでしたよ」
 伯爵は窓の外に目をやってしばらく黙っていたが、私に背中を向けた状態のまま口を開いた。
「忘れてもらっちゃ困るが、美和は既に私の精子を体内に注ぎ込まれた女なんだよ。膣内射精した精子は子宮から、口内射精した精子は胃腸から吸収されて血液中へと、侵入した私のDNAは遺伝子レベルで彼女を変革させているのだよ。私の精子を受けた美和は、もう以前の美和ではない」
 私は伯爵の言うことを黙って聞いていた。
「わが一族に遺伝されている〝伯爵の力〟は、遺伝情報を注入した人間を根本から変える。肉体的にも精神的にもね。わが遺伝子に備わった〝力〟によって本能を活性化された女は、その生殖能力に関するポテンシャルを最高の状態に保つのだよ。つまり、セックスに貪欲になるということだ。快楽を求め、種族保存のために最良の雄の子種を得ようとね……」
「そんな……美和が……セックスの虜になんて……」
「心配するにはおよばない。淫乱な状態になるのは基本的に『受精適期』のあいだ、ひと月の中でも約1週間ちょっとのあいだだけだよ。しかし、美和の場合は少し気になる点がある……。変化が早すぎる……」
「どういうことなんです。教えてください」
「ふうむ。〝伯爵の力〟に活性化されたからといって、普通はすぐに変わることはない。セックスを重ね、少しずつ、少しずつ、淫乱性を身につけていく。だが、美和の場合は変化が早すぎる。私とのセックス三昧はこれからだというのに、既に……。わが一族に伝わる遺伝子との適合度が高すぎるか? いや、親和性が良すぎると言ったらいいのかな? いずれにしても変化が早すぎる。まるで元からそういう特性を持っていたように……。まさか!? いや、そんなはずはない。確率的にもほとんどありえないはずだ……。しかし、考えられないことではないか……」
「何が考えられないことではないのですか?」

 私がそう問い詰めたとき、ソファーで眠っていた美和が目を覚ました。大きく伸びをすると、伯爵に向かって口を開いた。
「ああー、よく眠ったわ。さあ、伯爵さま、エッチしましょ! ねえ、早くーン」
 美和は私のことなど眼中にないようで、伯爵にセックスをねだり始めた。
「なんか身体が火照るように熱いんですの。ムラムラして我慢できないわ。伯爵さまー」
「わかった、わかったよ。たっぷりエッチしよう。美和は『受精適期』にあるから、しばらく子作りに専念することにしよう」
 伯爵は下品な笑みを唇の端に浮かべてそう答えた。そして、私の方を向き、
「私と美和は、明日からしばらくのあいだ会社を休む。佐伯は適当な理由を考えて、美和の休暇を明日申請しておいてくれたまえ。商企一課長の小泉くんへは私からも連絡を入れておくから安心したまえ。きみはこれから一度自宅へ戻って、美和の着替えなど身の周りの品を用意したまえ。しばらく美和はこの家で寝泊りすることになるからね。きみにも食材の買い出しや食事の用意、洗濯など、いわゆる家事全般を手伝ってもらうことになるから、なんなら着替えを用意して一緒に泊まってくれてもいいよ。通いは面倒だろうからね。会社にはここから出社すればいい」
「えっ」
「何をグズグズしているんだ。さっさと着替えを取りに帰りたまえ、佐伯! これはこの部屋の合鍵だ」
「……かしこまりました……」
 私はトボトボと玄関へと歩いて行った。背後からは、美和が伯爵に媚びている淫らな声が聞こえてきた。私はその声を頭から振り払い、伯爵のマンションをあとにした。

21 淫乱と服従

 約1週間泊まれるだけの着替えを用意し、私は再び伯爵のマンションに戻ってきた。寝室では全裸になった二人が、セックスの真っ最中であった。仰向けに寝た伯爵の顔の上に、股を開いて美和がまたがっていた。髪を振り乱し、背中を震わせていた。
「佐伯か? 早かったなあ、ご苦労さん」
「ああっー、そこ……。あっ……。伯爵さま……」
 美和のアソコを舐めながら伯爵は言った。
「佐伯よ、美和はクンニも好きなようだねェ。とても気持ちイイようだよ。いまは『蟻の門渡り』を味わっているところだよ」
 伯爵は陰部と肛門を結ぶ敏感な箇所を、やんわりと舌で刺激しているようだった。もちろん、私は美和のそんなところを愛撫したことはない。くやしいが、美和は伯爵の手によってどんどん開発されているのであった。
「あーん、エッチ。今度は美和が伯爵さまの立派なモノをしゃぶらせていただきますわ」
 美和はシックスナインの体勢に変わると、既に勃起して猛り狂っていた伯爵のイチモツをしゃぶり始めた。亀頭を舌で舐め、カリの部分まで口に含むと頬を窄めて吸っていた。さらに喉の奥まで深く咥えこむと、ジュバジュバ音を立てながらストロークさせた。
「おおー、気持ちイイよ、美和。だいぶフェラチオがうまくなってきたねェ。良かったなあ、佐伯。きみの奥さんはとても上達が早いよ。さあ、美和。そろそろ私のシンボルの上に腰を下ろしてくれるかな。騎乗位でグラインドしてくれたまえ。まったりと腰を前後に振ってくれよ」
「ンふっ。伯爵さま」
 美和は伯爵の股間の上に股を開いて仁王立ちすると、ゆっくり腰を下げていった。既に自らの愛液と伯爵の唾液とでトロトロに濡れそぼっていた陰唇に右手を伸ばすと、指で小陰唇を開いて亀頭をあてがった。左の人差し指を口に咥え、媚びる目つきと甘えるような仕種を取りながら、ペニスの先の感触を淫口で確かめていた。
「ああー、伯爵さま。熱くて、とても硬いですわ。私の下のお口に……。ああ……」
 伯爵の巨大な肉棒は、根元深く、美和の蜜壺へと沈んでいった。その光景を見ながら、私はまた、信じられないぐらい硬く勃起していた。

22 懐妊

 伯爵のマンションに寝泊りする日々が続いた。私はソファーで、伯爵と美和は寝室で眠った。朝、私が出勤するときに伯爵と美和は全裸でベッドの中にいた。仕事を終えて買い物をし、マンションへ帰ると、やはり伯爵と美和は全裸でベッドの中にいた。彼らは、食事のときと風呂・トイレに席を立つ以外は、ずっとベッドで過ごしているようだった。
 私が家事を受け持ち、シーツを替えて掃除をしていなければ、きっと寝室は獣の住処と化していたことだろう。雄と雌が、ただ子作りをするためにまぐわっている。美和はひたすら伯爵の子種を受け容れることに執着していたし、満足を得ているようであった。
 寝室を覗くと、あるときは正常位だったり、また、あるときは後背位だったり。騎乗位のときもあれば対面坐位のときもある。フェラチオしていたり、クンニしていたり、シックスナインだったり。オッパイをしゃぶられているときもあった。亭主である私のことを全く無視して伯爵とセックスしている美和を見ていると、とてもみじめな気持ちになった。自分はいったい美和にとって何なのだろう? 夫ではないのか? 私の中の被虐性に火がついた。妻を寝取られたくやしみ。他所の男に身体を開き、夫の目の前で淫行を繰り返す堕ちた人妻。複雑に膨張した私のリビドーは、通常のセックスでは味わえない快感へと昇華し始めていた。何度も何度も、彼らのセックスを見ながら自慰に耽っていた。
 あとで考えると、この頃既に、美和の中では、『私』のことも『伯爵』のことも今までとは全く違う定義の存在に変わっていたように思われる。だが、このときにはまだ、私も伯爵もハッキリとは気づいていなかった。

 1週間ちょっとと思われる『受精適期』が終わっても、あいかわらず伯爵のマンションでの共同生活は続いた。さすがに伯爵も美和も休み続けるわけにはいかないので社には出るようになっていたが、帰宅すると私をそっちのけでセックス三昧に耽っていた。私は彼らの執事であった。召使いであった。小間使いであった。屈辱的な生活に私が完全に適応したころ、美和は懐妊した。もちろん、伯爵の子供である。私たち三人は、あらたな局面を迎えようとしていた。

<つづく>
関連記事

  1. 2013/08/19(月) 10:07:49|
  2. 伯爵からの招待
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0


<<伯爵からの招待(12) | ホーム | 伯爵からの招待(10)>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://tsumaotoko.blog.2nt.com/tb.php/1841-849e9f73
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)