妻と男の物語


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伯爵からの招待(12)

[6064] 伯爵からの招待(12) 角笛 投稿日:2009/02/09 (月) 17:00
23 汁男たち

 妊娠してから出産直後までのあいだ、女性はいちばん美しくなるという話を聞いたことがあったが、確かにそれは本当のようであった。伯爵の子を宿した美和は、いつにも増して美しく変わった。子を孕み、大人の女の魅力が加わった美和は、艶かしいフェロモンを周囲に撒き散らしながら自らが育む新しい生命と、〝母〟となる悦びに満ち溢れていた。
 悦び!?
 他所の男――亭主以外の男――の種で妊娠して悦んでいる!?
 私は複雑な気持ちであった。私の存在はいったい何なのだ? 美和にとって、ただ、戸籍上の亭主であるに過ぎないということか? なんなんだ、いったい。

「美和は、私――〝伯爵〟――の子を妊娠した瞬間、〝花嫁〟から〝伯爵夫人〟に地位が変わったと考えてくれたまえ。〝しもべ〟たるきみは、〝伯爵夫人〟にもしっかり仕えてくれよ」
 幸せそうに微笑んでいる美和に笑みを投げかけると、伯爵は私に向かってそう言った。そして、さらにつけ加えた。
「しかし、どうだい? 愛する妻が他所の男の子供を宿しているというこのシチュエーションは。きみの子ではない、全く赤の他人の子を妊娠している妻が、幸せそうにしているのを見るのはツライだろ? 屈辱的だろ? この腹の中には私の子が宿っているんだよ。」
 伯爵は鼻を鳴らしてあざ笑うと、つとめてやさしい笑顔をつくって、私にささやきかけるように言い放った。
「究極の被虐性に満ちた悦楽。きみは、これ以上ないマゾヒストの地位に在るのだよ。心の中では、妻を寝取られたくやしさに憤りながら、どうすることもできずに甘受せざるを得ない屈辱。絶対的な征服者の前にひれ伏す以外為す術のない敗残者。どうだい? 己の境遇を考えたら、また勃起してきたのではないか?」
「イヤーん、伯爵さま。わたしの旦那さまをそんなにいじめないでください」
「すまないねえ。だが、互いの地位はハッキリさせとかないといけないのでね」
「あなた、大丈夫? 伯爵さまの子を妊娠してはいるけど、わたしはあなたのことをいちばん愛しているのよ。ほんとうよ。信じて……。あっ……。伯爵さま……」
 伯爵に首筋をキスされて、美和の言葉は中断されてしまった。目を伏せた私は、自分の股間に目をやった。伯爵の言っていることは本当だった。私は勃起していた。私の男のシンボルはこれ以上ないくらいギンギンに立っていた。

 玄関チャイムの音が鳴って、しばらくすると男たちがぞろぞろと入ってきた。8人いた。その中には、商企一課長の小泉も混じっていた。
「待っていたよ、きみたち」
 伯爵が8人の男たちに向かって言った。伯爵の部屋の鍵を持っているということは……?
「美和、佐伯。彼らも佐伯と同じく私の〝しもべ〟たちなのだよ。今日はその中からも選りすぐりの8人に来てもらった。商企一課長の小泉くんも〝しもべ〟なのだよ。彼の奥さんも、かつて私の〝花嫁〟として、私の子を産んでくれたのだ。」
 伯爵はさらに続けた。
「本日、彼らに集まってもらったのは、懐妊した美和を祝福してもらいたくてねェ。お祝いのセレモニーだよ。これは定番でね。佐伯、そこにあるビニールシートを敷いてくれたまえ」
 私は伯爵に指図されたとおりビニールシートを広げて部屋に敷いた。伯爵は8人の男たちに向かい、
「きみたち、ちゃんと2週間禁欲を守っただろうねェ。しっかり男のエキスを溜め込んだだろうなあ」
 と言った。男たちは皆、首を縦に振った。
「さあ、美和、ここにおいで。そうして、彼らからの祝福を受けてくれたまえ。真っ白なザーメンを身体いっぱいに受けて、トロトロになってくれたまえ。『ぶっかけ』サービスだよ。汁男たちのくさい汁で身体中を汚されて、淫蕩に耽ってくれ。興奮するよ。気持ちいいよ。佐伯はそこで見ているだけだよ。きみの奥さんが汁男たちの精液を浴びて堕とされていくのを『指を咥えて』見ていてくれ」
「伯爵さま、そんな……。イヤッ……。あっ……。ダメッ……。あなた……。ああっ……」
 いやがる美和をシートの真ん中に引きずりこむと〝しもべ〟にして〝汁男たち〟は、既に全裸だった美和の身体を愛撫し始めた。
「あっ……そんな……イヤッ……ああ……あっ……」
 美和が汁男たちの手に堕ちていくのに、そう時間はかからなかった。汁男たちは美和を舐めまわしながら交代で服を脱いでいった。
「いいか、わかっているな。花嫁の『膣』、『子宮』、『陰部』などをおまえたちの精液で汚すでないぞ。彼女が無事出産するまでのあいだ、そこは聖域だ。私以外のザーメンが一滴たりとも触れることは許さない。だが、それ以外の場所は自由だ。もちろん『口』を汚すことも許す。精飲させてもいい。ゴックンOKだ。美和も好きだろ? いろいろな男の、2週間溜め込んだ濃いエキスをいただけるゾ。さあ、好きなように淫蕩の限りを尽くしたまえ!」

 それからの光景は、あまり詳しく話したくない。とはいえ、全く話さないわけにもいかないから概略を言う。
 伯爵はソファーのドカッと坐りこんで美和と8人の汁男たちの淫らな行いを見ていた。美和は8人の汁男たちに、同時にさまざまな部位を攻められていた。キスをする者、オッパイを揉む者、陰唇を舌で舐める者、美しい脚線を下から上まで舐め尽くす者、尻の肉の量感を両手で確かめる者、髪を撫でる者、耳を吸う者、……。彼らは皆、それらの行為のあいまや最中に自分をペニスをしごいていた。そして、臨界点に達するとそれぞれの攻撃目標に向かってザーメンを放出した。
 口、顔、髪、胸、腹、……。ありとあらゆる箇所が、汁男たちの俗悪なる粘液で汚されていった。汁男たちはそれぞれ、何度も何度も、しごいては放出、しごいては放出を繰り返した。2週間以上溜められていたリビドーは、最高のターゲットを得て噴出していた。部屋中が、生臭い雄の匂いに満たされていた。
 最初はイヤがっていた美和は、すぐに堕ちていった。自らペニスを咥え、しごき、口腔内への発射もすすんで受けていた。口中をくさい白濁液に満たされ、恍惚の表情を浮かべていた。直接の上司である小泉商企一課長に飲むように言われると、平気で彼の精液をゴックンした。嚥下する瞬間、美和の喉が大きく動いたとき、私は確かに『ゴックン』という音を聞いた。

 長い時間が経っていた。汁男たちはそれぞれ何十発という放出を繰り返し、美和にくさい汁を浴びせかけた。美和は白濁する粘液でドロドロに身体が溶けかけているように見えた。それは、快楽という蜜に溶けかけている女そのものであった。
 伯爵から命じられる〝しもべ〟の奉仕としては最高のイベントを終え、汁男たちは去って行った。伯爵の部屋は、また、伯爵と美和と私の三人になった。
「佐伯、悪いが美和を風呂に入れてキレイにしてやってくれたまえ。きみも股間をキレイにしてサッパリしたいだろう。そのあとで、部屋をキレイに片付けてくれ。汚れたビニールシートは捨ててくれてかまわん。くさいからしっかり梱包してくれよ。私は少し眠ることにする。では、頼んだゾ」
 剥き出しになった私の股間は精液で汚れていた。美和たちの淫らな行為を傍観しているしかなかった私は、自らの手で屹立した肉棒を鎮めるしかなかった。何発も、何発も抜いた。乱交(ペニスを挿入されたわけではないが、言葉のあやとして)に耽て乱れる美和をオカズに自慰行為を繰り返す私は、『被虐的快楽の淵』に沈んでしまったのかもしれない。もう私たちは後戻りすることはできなかった。

<つづく>
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