妻と男の物語


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人妻、事務員Ⅰ-1

[8390] 人妻、事務員 エルモア 投稿日:2010/01/06 (水) 17:52
「パパ、今日はパートの面接に行ってくるから」
「そうか、上手くいけばいいけど」

佐藤 弥生は求人誌に載っていた小さな建築資材会社の面接に向かうための支度を始めました。

結婚をして10年以上が過ぎ、弥生は結婚前以来久しぶりに働く事を決意しました。
一人娘も小学4年生になりそれなりに手がかからなくなったのも好都合で夫が勤めていた会社が不況で倒産、仕事が変わり収入の減少が大きな理由でした。
しかしこれといった資格もなかったのと、パートでは土日出勤が条件の所しかなく内心、弥生は焦っていました。

(よし、今日こそは)ベージュ色のスーツに着替え面接先の会社に向かいました。

(ここね)資材が置いてある倉庫が隣接する平屋の建物があり弥生はその中に入りました。

商店のように中には色々な工具が棚に並べられていました。

「すいません、今日、面接にお伺いした佐藤ですけど」

「よく来てくれた、そこの横から入って来てくれないか」
カウンターの横からスリッパに履き替え案内された事務所奥の部屋に通されました。

「お茶をだすから」
40歳過ぎの太った体系の汗をかいた男性からお茶を差し出されました。

「見てのとおり、事務所には今、私しか居ないんだ、あっ申し送れたけど」
差し出された名刺には 代表 川端 圭一 
「社長さんですか、私、佐藤弥生といいます」
弥生は履歴書を取り出しました。


先週、事務員が退職したばかりで、仕事内容の説明を受け以前の事務員の引継ぎの内容を伝えられ、運良くその場で採用が決まり、来週早々から仕事に就くことになりました。


この会社は弥生が思っていたほど大きくはなく小さな店でした。
従業員も社長の川端と配達の運転手の弥生より1歳年上の37歳の真北の二人だけで、以前勤めていた事務員の変わりに弥生は採用されました。
少数ですが、この不況のなか正社員の事務員としてなので弥生は満足していました。

ただ社長の川端は面接の時の様子と違いワンマンで陰険な性格でしたが、社員の真北は親切な人物でしたので、それ以外の仕事の内容など文句はありませんでした。


働き始めて3ヶ月が経とうとしているときでした。
「やー佐藤さんはよく仕事が出来るから、大助かりだよ」
そう言いながら社長の川端は弥生の横に座りさりげなく弥生の膝に上に手を置きました。
(何、いやだ)そう弥生は思っていると、川端は膝の上をさすり出しましたが、弥生は我慢をして川端の話を聞いていました。
「仕事は辛くないのか」
膝の上の手は徐々に太ももの方に向かってきたので弥生は、
「止めて下さい、そんなつもりで働いてなんてませんから」きつい口調で弥生は言いました。
すると、さっと川端は手を引っ込めました。

「佐藤さん、伝票の整理が終わったら机の上に置いとくように、私は他の用事で出掛けるから」
体裁が悪かったようで、明らかに不機嫌そうに弥生に言うと、他の仕事があると川端は出掛けていきました。

その日の夕方、真北に今日の出来事を相談すると。
「気にしなくていいよ、それよりそんな事で辞めないでよ、佐藤さんは段取りがいいから僕も助かっているからね」
「はい」弥生は明るく真北に返事をしました。
弥生自身も生活の為、そう簡単に会社を辞めようとは思っていませんでした。
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