妻と男の物語


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凌辱の時 4

[1612] 凌辱の時 4 紫 投稿日:2006/07/15 (土) 23:43
 月曜の朝…里恵はいつも通り、朝9時すぎに目を覚ました。
出勤のために身仕度を整える。
鏡の前で化粧をしながらチラッと布団を見れば、枕元には昨日プレゼントされた婚約指輪が置いてあった。
今日は職場に行ったら、店長や同僚に婚約の報告をしなくては…
里恵は上手い言葉を考えながら、自然と笑みがこぼれる自分を本当に幸せだ…と実感していた。

その日、職場では仕事も普段以上にてきぱきこなし、周りの人間にも婚約を祝福してもらった。
里恵は最高の気分で帰路についた。
駅を出て、コンビニに寄る。
こんなに幸せな自分をお祝いしたくて、いつもより高い缶ビールを買ってみた。袋をぶらさげてアパートの部屋の前に立つ。

鍵を差し込んだ瞬間、何日か前に感じた違和感がまた襲ってきた…
鍵が開いている…
また閉め忘れ…?
自分に問い掛ける…
たしかに、今日部屋を出る時は気持ちが浮ついていた。
もしかしたら、空き巣…?でも鍵を壊されている形跡は無い。
里恵は、浮かれすぎて鍵を閉め忘れた自分を責めて、納得する事にした。
空き巣に入られて、まさか見知らぬ人間が部屋の中にいるなんて…考えられないし、考えたくなかった。

納得はしたものの、里恵は恐る恐るドアノブに手を掛けた。
少しドアを開け中を覗く。玄関灯はいつも点けている。
淡い光に照らされた室内に人の気配は無かった。
里恵は大きく息を吐き、胸を撫で下ろした。
ドアを閉め、鍵をかけて短い廊下を進む。
部屋に入る曇りガラスのドアに手を掛けた時だった…テレビがついている…?
テレビ画面の明かりが見え、かすかに声が聞こえる。明らかにテレビからの声だとわかる。
ああ~…テレビまでつけっ放しだった…
浮かれすぎの自分に少し腹がたった。
里恵はドアを開け、室内の明かりをつけようと手を伸ばした…
その時、何気なく目をやったテレビ画面に映った映像を見て、里恵の全身から冷や汗が吹き出た…

画面に映し出されているもの、それはどんな番組でも無く、見慣れた室内…一糸纏わぬ裸体を投げ出し、自慰にふける里恵の姿だった。
声も聞き取れる…
「あぁ…とものが欲しい…はやく…はやくいれてよ…」
いつも決め台詞のように、里恵の口から漏れる言葉。なぜ…自分のこんな姿がテレビ画面に映されているの…
里恵は何がなんだかわからなかった。
ただ、この映像を一瞬でも早く消したい…
動揺しながら、テレビのリモコンをつかもうとした里恵の手首を、背後から押さえつける手が伸びてきた…里恵は、その瞬間何が起きているのか理解はできず、ただ恐怖を感じた。
大声をあげようと思った…しかし里恵の口から漏れたのは、音にならない微かな声だけだった…
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