妻と男の物語


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私の足元で…27

[Res: 1996] 私の足元で…27 わくわく 投稿日:2007/06/11 (月) 06:42
なにやら変な展開になって来ました。
早紀の、私へ対する気持ちなどが分って嬉しいのですが、もう桜井と結ばれた後ですので複雑な心境です。
それに、一時の気の迷いと、桜井の交際の申し出を断ってくれれば良いのですが、少し考えさせてと言っているではないですか…。

過ちを犯したふたりを、許すか許さないか…。
本来なら私にイニシアチブがあってしかるべきだと思うのですが、今の主導権は桜井でも私でもなく、早紀にあります。

「ねえ…」
桜井です。
「はい」
「さっき、途中だったよね、俺…。
凄く辛いんだ。
やっぱり、最後までダメ?」
「さっき、良いって言ったのは桜井さんですよ」
「ごめん。
そうは言ったけれど、凄く辛いの。
ねえ」
案の定、桜井のおねだり作戦が始まりました。

もちろんふたりは、既に服を身に付けています。
事が終わり、感慨に浸りたいのは山々でしょうが、ここはホテルの一室ではなく、私のアパートです。
それも、直ぐそばに私が寝ているわけですから、裸のままでいるわけには行かないのです。

私は、またふたりが関係を持たないように、早紀を守るために桜井をけん制する必要があります。
それに、先ほどから喉が渇き、尿意も催して仕方がないのです。
酔って寝ている時は良いのですが、こうして寝た振りをすることの辛さを初めて知りました。
「うううん」
寝返りを打ちます。
「はっ」
やましいことをしているふたりは、警戒します。
「ううううん。
むにゃむにゃ」
ゆっくりと上体を起こすと
「トイレ…」
寝ぼけ眼を演出してのセリフです。
「また、吐きたいのか?」
「いえ、ショウベンです」
「しかし今日は、良く起きるなあ」
「すみません」
トイレに入ると、先ほど吐いたものの匂いが残っていました。
思わず
「おえっ!」
「おい、大丈夫か?」
「あっ、はい」
チンチンが起っているため、狙いが定まりません。
飛び散ったアルコール臭い尿を拭き、トイレから出ます。
うがいをして、水を飲み…。
早紀が起きていることを、初めて気が付いたように
「あれ、まだ起きているの?
今、何時?」
「2時ちょっと過ぎ」
平静を装っていますが、きっと緊張していたでしょう…。
「寝なくて大丈夫?」
「桜井さんから、なおのこととか色々聞いていたの。
おもしろくって、ついつい。
そうね…。
遅いし、そろそろ寝るわ」
「おう、俺ももうすぐ寝るよ」
「はい。
じゃあ、お先に~」
これまでの文だとしっかりしているようですが、酒はかなり残っていました。
正直、頭痛もありました。
それは、酒のせいか、それとも早紀が寝取られたことの悔しさか、興奮からかは今となっては分りません。
しかし、私もバカです。
ふたりのこれ以上の進展を阻止するつもりなら、自分も起きて会話に加われば良いのですが、いつもと違うことをやっては私が起きていたことがばれるのではと、余計な気を張り巡らせてしまうのです。
この緊張感にかなりの疲れを感じ、正直眠気が襲って来ていましたが、ここで寝てしまってはこの後のふたりのことが分らなくなります。
また、芝居をして、すやすやと寝息を立てます。

ぼそぼそと、桜井の声です。
「今日は、良く起きるね」
「そうですね。
珍しいですね」
「もう、寝たかな…」
こちらを覗きます。
薄めにした目を閉じ、(ご用心、ご用心)
「大丈夫そうだね。
で、さっきの話…。
もう、無理?」
「無理です。
そんな気になれないですよ」
「そこを何とか…。
お願い」
手を合わせています。
不味いんです、それは。
早紀は、お願いに弱いんです。
でも、流石にえっちはしないでしょう…。
「頼まれても、ダメですよ」
「ねえ。
辛いの。
触ってみる?
教師、ビンビン物語なんだから…」
「変なことを言わないで下さい」
と言いながら、笑っているようです。
「ねえ、見てみる?」
「ダメです。
なおに悪いもん」
「あれ~、俺ので初めて逝ったくせに…」
「もう…」
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