妻と男の物語


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私の足元で…60

[Res: 2157] 私の足元で…60 わくわく 投稿日:2007/07/20 (金) 23:04

もしかしてなおは、早紀と桜井、ふたりのえっちを見ていたのでは…。
そんな考えが、八千代を支配しだします。

早紀の話によると、早紀が桜井の愛撫を受けている時に、吐き気や小便のためになおは数回起きていると言うのです。
それも、ふたりが結ばれていない時に目を覚ましたと言うのです。
やはり…。
それは不安から、確信に変わろうとしています。

疑問は、なおが最初に目を覚ました時、なぜふたりを止めなかったかと言うことです。
その時はまだ、ふたりは結ばれていなかったと言うのですから。
止める気があれば、止めることができたはずです。

止める勇気が、なかったのだろうか…。
それならなおは、とんでもない意気地なしです。
彼女の貞操の危機を、救えなかったのですから。
八千代は、少々落胆します。

いや待って…。
それなら、こうしてひと月も何事もないかしら?
なおは、本当に気が付いていなかったのかも知れない…。
八千代に、人の前で彼とえっちをする考えなどありませんから、当時のなおの気持ちは分る由もありません。

そうだよな。
なおって、そんな意気地のない男じゃないよ。
と、八千代は、自分自身に言い聞かせます。
が、早紀の口から、思わぬことを聞いてしまいます。

次の朝、まだ寝ているなおをひとり残し、目が覚めた早紀と桜井は、ふたりでコンビニに朝食を買いに出掛けます。
その時に早紀は、桜井に正式に交際を申し込まれます。
少々強引なのが気に掛かりますが、ユーモアのセンスもあるし、ファッションセンスだって悪くない、それにお金にも困っていないし、会社での地位もある。
人間的に大きな人と言う印象があり、嫌いなタイプではなかったので申し込みは悪い気はしませんでした。
が、やはりなおに悪いことをしてしまった、と言う気持ちに苛まれていたのです。
でも、朝の誰もいない公園の木陰に引き寄せられキスをされた時は、断れませんでした。
思いっきり舌を吸われると眩暈が襲い、またあそこがじゅんと濡れるのが分りました。

買い物より散歩がしたいと、桜井に手を曳かれ歩きました。
でも早紀は、なおが目を覚ましふたりがいないことが分ると不安になるからと、早く戻ろうとします。
それに、桜井と歩いている場所は、なおと時々歩いている場所です。
そんな場所を桜井と歩いて穢したくない…。
早紀には、そんな気持ちがありました。
身体は、穢れたと言うのにです。

いえ、身体は桜井の逞しい身体を求めています。
今もこうして、何かの折に腕と腕が触れ合う時、早紀の身体はきゅんと痺れます。
もしこのまま抱き寄せられたら、拒む自信がない…。
桜井の匂いを感じる時、早紀はそんな不安に襲われます。

でも、なおの部屋に帰り、なおの顔を見れば、切なくなってしまうのでしょう。
涙を流してしまうかも知れません。

でもなおは、そんな早紀の心を知ってか知らずしてか、大きな口を開け涎を垂らして寝ています。
思わずたまらなくなり、なおを揺り起こし
「なお、トマトジュースだよ」
二日酔いの朝には、なおが必ず飲むジュースです。
昨晩のことを感じ取られないよう、必死に平静を装いながら冷えた缶を渡します。
(ごめん、なお。
昨日は、どうかしてた…)
もう辛くて辛くて、桜井に早く帰って欲しくなります。
近くにいると、過ちを気取られはすまいかと、不安になるのです。
でもなおは、そろそろ帰ると言う桜井を引きとめ、料理をご馳走しろと言うのです。
断ることなど出来ません。

桜井は、嬉しそうな勝ち誇った様な顔をしています。
早紀の得意なハンバーグを食べ、赤ワインも飲み、酔った心地で桜井が何かしてこないか不安で仕方がありません。

流石に桜井も、なおが起きている時まで悪戯をしようとは思わないのでしょう、何事もなく帰すことが出来ました。
そして家に戻り、銭湯に行き、当然の様になおの求めを受けます。
それは苦痛でもなんでもなく、嬉しいことです。
なにかいつもより、なおの愛撫が丁寧で、今までになく感じてしまう早紀です。
が、その中で、時々桜井のことがフラッシュバックの様に思い出され、やるせない気持ちになります。
なおに抱かれながら、他の男の身体を思い出している…。
(ごめん、なお。
なお、ごめん…)

いよいよと言う時、なおのペニスが縮んでしまいます。
これまでは、そんなことがなかったのです…。
(どうして?)


それを聞いた八千代は、声を荒げます。
「えっ?
今までは、そんなことがなかったのに?」
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