妻と男の物語


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背徳に溺れて①

[2364] 背徳に溺れて① 角笛 投稿日:2007/09/17 (月) 16:50
(1)
 柏木芙美子のもとに宝力から電話があったのは、孝太郎が短期海外駐在に赴いてから1ケ月後のことだった。
相談したいことがあるとの宝力部長の頼みに夫婦揃って訪問した日から数えると、ちょうど2ケ月ぐらい後のことだった。
部長宅で味わった禁断の蜜の味もまだ覚めやらぬ(「禁断の果実」参照)芙美子にとって、宝力からの突然の
電話はある種の戸惑いを覚えるに余りある出来事だった。

 あの禁断を味わった日の直後、突然孝太郎に下った単身海外赴任命令。たった3ケ月の期間ではあるが、
まだ新婚と言っていい芙美子たちにとっては辛い仕打ちであった。
孝太郎にとっても、若くて美貌の、性の喜びに解放されつつある妻芙美子をひとり日本に置いて行くのは
耐え難いことではあったが、業務命令には逆らえず、不安に苛まれながら日本を発つほかなかったのだ。

 宝力部長からの電話は、そのようにして孝太郎が出立してから約1ケ月後のことだった。
書類を渡したいというのが用件だった。会社から、単身赴任者宅へ届けるべき書類が郵送されていたのだが
宛先不明で返送されてきたらしい。どうやら引っ越し前の宛先へ送られてうまく転送されなかったようだ。
もう一度送り直せばいいのだが、直接届けた方が早いということで宝力が直々に電話をかけてきたとのこと。
「奥さん、ご都合のよろしいときに伺いますので日にちを言っていただけますか? もともとこちらの不手際で
招いたことですので、どうかお気になさらないでください」
と言う宝力に対して芙美子は、
「申し訳ございません。今週はあいにく都合が良くないので来週でもよろしいでしょうか? 来週の水曜日なら
大丈夫だと思います……」
と答えた。
「では来週水曜日の夜に伺います。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。ではそのときに……」
と言って宝力は電話を切った。電話の後、カレンダーに予定を書き込みながら、
「来週の水曜だったらまだ1週間あるから、送り直した方がほんとうは早いのにね……」
と芙美子はつぶやいた。彼女の瞳の奥が妖しく光ったようであった。
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