妻と男の物語


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ドルチェヴィータ④

[2979] ドルチェヴィータ④ 角笛 投稿日:2007/12/19 (水) 03:16
(4)
 「あらかじめ予想していたとおりですが、奥さんはある一定の官能レベルに達するとニンフォマニアの顔が
現れれてくるようです。潜在的な性的欲望が顕在化し、自分ではコントロールできなくなるのだと思います。
人間誰しも複数の顔を持っていますが、奥さんの場合はそれがかなり極端に現れてくるようです。
貞淑な顔と淫乱な顔。その両方が奥さんの本当の顔なのです」
「直すことはできるのでしょうか?」
孝太郎は真剣な面持ちで瓜生に質問した。
「直すとか、直さないとか、そういう類のものではありません。元々奥さんが持っておられる性格の
ある一面の現れなのですから……。まあ、できるだけ自然に切り替えられたらいいのでしょうが……。
奥さんの抑圧された願望を満たしつつ、自然にふるまえるように……」
瓜生が視線を芙美子に向けた。今は平静に戻り、既に服を着用している芙美子が訊ねた。
「先生、どうすればよいのでしょうか?」
「そうですねェ……。当クリニックでは、月曜日、水曜日、金曜日の午後に特別治療の枠を設けています。
継続的なカウンセリングが必要な患者さんをじっくり治療していくコースです。
奥さんには、女性アシスタントカウンセラーとして特別治療に協力してもらえないでしょうか?
男性患者に対しての治療に協力していただくことが――性的な内容を含んでいるのですが――奥さんの治療にも
良い効果を与えるであろうと私は考えています。どうでしょうか? 特別治療の時間帯だけで結構です。
奥さんにアシスタントカウンセラーをお願いできないでしょうか? 実は、最近アシスタントに辞められて
困っていたところなのです。もちろん、それ相当の報酬はお支払いいたします」
瓜生の申し出に芙美子の目が輝いた。
「あなた、どう思う? わたし、やってみたいわ」
「うーん、そうだね。芙美子がよければ、先生のおっしゃるとおりやってみたらいいと思うよ」
「ありがとう、あなた。先生、わたし、アシスタントをやらせていただきますわ」
「それでは早速次の月曜の午後からお願いできますか?」
と瓜生が言った。

 「わたし、がんばってみるわ」
帰りの道すがら、芙美子は屈託のない笑顔で孝太郎に力強く言った。
「あまり無理しないでよ。フミちゃんのペースでのんびりやったらいいんだよ」
「ええ、わかっているわ」
「僕は明日、日本を発つけど、海の向こうで応援しているから……。」
孝太郎が少ししんみりとした口調で言った。
「また3ケ月のあいだ逢えないわね。さみしいわ」
「3ケ月か……。短いようで、長いよなあ……」
孝太郎が空を見上げ、呟くように言った。
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